11日の阪神戦で、広島の薮田がリリーフで登板し、今季初勝利をマークした。昨年のデビュー戦でのプロ初勝利以来の勝ち星に、薮田は「いいタイミングで点を取ってくれた野手の人たちに感謝したい」と笑顔を見せた。■自分の勝利の時は野手の人がいいタイミン…

11日の阪神戦で、広島の薮田がリリーフで登板し、今季初勝利をマークした。昨年のデビュー戦でのプロ初勝利以来の勝ち星に、薮田は「いいタイミングで点を取ってくれた野手の人たちに感謝したい」と笑顔を見せた。

■自分の勝利の時は野手の人がいいタイミングで点を取ってくれる」

 11日の阪神戦で、広島の薮田がリリーフで登板し、今季初勝利をマークした。昨年のデビュー戦でのプロ初勝利以来の勝ち星に、薮田は「いいタイミングで点を取ってくれた野手の人たちに感謝したい」と笑顔を見せた。

 2点ビハインドの7回、先発の九里に代わる2番手として登板し、投手の藤浪から高山、江越を3者三振に打ち取り、流れを引き寄せた。「高山と江越は、大学から見ていたバッターなので投げやすかった。この間までは大学生だったと思うと強気になれた。打たれるわけにはいかないと思った」と胸を張った。

 直後の攻撃で代打を出されたが、「打席が回らなかったら、もう1イニングいくつもりだった。代打を出された時から、逆転してくれと願っていた。初勝利の時もそうだったけど、自分の勝利の時は、野手の人がいいタイミングで点を取ってくれる」とバックに感謝した。

 岡山理大付、亜大で1年先輩の九里からの継投は、「大学時代は記憶にない。高校の時はあったかも」ということで、ベンチに戻った際には「ナイスピッチング、みんなが言ってくれました」と喜んだ。

 今季は開幕から2軍で、7月30日にようやく1軍登録された。薮田は「今はどの局面で投げてもゼロで抑えるつもり。昨日も2アウトを取ったのに、その後がよくなかった」と、1試合1試合が勝負であることを強調する。「1イニングしか投げていない勝利だし、リリーフとしてまだまだ足りない部分も多い。次の試合もしっかり抑えなくてはいけない」という2年目の右腕は、正念場を迎えた投手陣の中で、貴重な存在になりつつある。

大久保泰伸●文 text by Yasunobu Okubo