広島は11日、マツダスタジアムで行われた阪神戦に5-3で勝利した。しかし相手のミスに助けられての逆転劇に、緒方監督は「正直、ちょっと複雑だね」と笑顔はなかった。■藤浪に苦しむも相手のミス絡みで7回に逆転 広島は11日、マツダスタジアムで行わ…

広島は11日、マツダスタジアムで行われた阪神戦に5-3で勝利した。しかし相手のミスに助けられての逆転劇に、緒方監督は「正直、ちょっと複雑だね」と笑顔はなかった。

■藤浪に苦しむも相手のミス絡みで7回に逆転

 広島は11日、マツダスタジアムで行われた阪神戦に5-3で勝利した。しかし相手のミスに助けられての逆転劇に、緒方監督は「正直、ちょっと複雑だね」と笑顔はなかった。

 阪神先発の藤浪を打てず、2点ビハインドで迎えた7回、鈴木、安部の連打で無死一、二塁のチャンスを作った。続く會澤の送りバントを、藤浪が処理を誤り、さらに悪送球で1点。1死二、三塁の場面では、田中のファーストゴロをゴメスが本塁に悪送球し、2者が還って逆転となった。

 緒方監督は、「藤浪に対して、いい攻撃はできなかったけど」としながら、「7回のチャンス、あえて言うなら會澤がしっかり走者を進めるバントができた。あれで相手があせったからね。攻撃の流れという意味でも、あそこかな」と勝因を分析した。

 苦しい先発陣の中、登板した九里は、中盤以降の投球に課題を残した。緒方監督は、「先発して6回3失点と、とりあえず結果は作ったけど、力みや気持ちが出すぎるところがマイナスになっている」と、4回以降の3イニング連続の失点に苦言も呈した。

 試合終了直後には、選手がベンチ裏に集合し、ミーティングが行われた。緒方監督は、「自分の指示ではない。反省点はあるから、それはミーティングで伝えるけど、そのことなのかどうかもわからない」と少し戸惑った様子だったが、「これで阪神戦を勝ち越すことができたし、明日からは移動日なしで横浜に行くけど、そこでも初戦を取って、またチーム一丸でやっていきたい」と、いつも通りの言葉で会見を締めくくった。

大久保泰伸●文 text by Yasunobu Okubo