世界中の人々が注目するオリンピックで、男子7人制ラグビー日本代表がまたひとつ大仕事をやってのけた。強豪のニュージーランドとケニアを倒して準々決勝に進出し、フランスに12-7で逆転勝ちしてメダル獲得に王手をかけた。2点を追う試合終了間際、残…

 世界中の人々が注目するオリンピックで、男子7人制ラグビー日本代表がまたひとつ大仕事をやってのけた。強豪のニュージーランドとケニアを倒して準々決勝に進出し、フランスに12-7で逆転勝ちしてメダル獲得に王手をかけた。2点を追う試合終了間際、残り20数秒という場面で後藤輝也が劇的な逆転トライを決め、歓喜の瞬間を迎えた。

 大きな歴史をつくろうとしている。男子7人制ラグビー日本代表の快進撃は止まらない。

 リオデジャネイロ、デオドロスタジアムで現地時間10日夕方におこなわれた準々決勝。
 フランスに先制された。しばらくボールをキープしていたが、雨の影響もあったか、ラインアウトのスローイング失敗で相手にチャンスを渡してしまい、スクラムでの再開からつながれ、3分過ぎにショートサイドをすり抜けられた。

 しかし、0-7で迎えた後半早々、フランスが自陣深くでオブストラクションの反則を犯す。すると、トゥキリ ロテがタップキックからインゴールに突っ込み、トライで5-7とした。

 この試合、日本はマイボールラインアウトに苦しんだが、集中力を切らさず、辛抱強くプレーし続けた。

 4分過ぎ、敵陣左奥に迫り、ゴールに持ち込んだ坂井克行のスコアかと思われたが、必死にボールをつなごうとした副島亀里ララボウ ラティアナラからのラストパスはフォワードと判定され、トライは認められなかった。

 しかし、敵陣22メートルライン内でフランスにプレッシャーをかけ続けた日本は、最後の最後にチャンスをものにする。残り1分を切り、スクラムからの攻撃で後藤輝也が力走、仲間の後押しも得てゴール前5メートル付近まで迫り、さらに坂井が突進。そして、密集から出たボールを手にした後藤がインゴールに飛び込み、劇的な逆転トライとなった。 20数秒残っていた時間はまもなくゼロとなり、ファイナルホイッスル。喝采を浴びたのは日本だった。

 日本は、11日(日本時間12日)におこなわれる準決勝で、2015-2016ワールドセブンズシリーズ王者のフィジーに挑む。