「自分のベストではなかった」 それでも優勝を掴んだ中井飛馬の強さを目の当たりにした。 エリート初出場でタイトルを獲得した中井飛馬(写真中央) 7日、第36回全日本BMX選手権が広島県安芸高田市の土師ダムBMXトラックで開催され、男子エリート…

「自分のベストではなかった」
それでも優勝を掴んだ中井飛馬の強さを目の当たりにした。

エリート初出場でタイトルを獲得した中井飛馬(写真中央)

7日、第36回全日本BMX選手権が広島県安芸高田市の土師ダムBMXトラックで開催され、男子エリートは日本体育大学の中井飛馬(19)が全日本タイトルを手にした。

五輪の正式種目となっているBMXレーシングのレース、注目度も高かった。8人で争った決勝戦、スタートは出遅れた。それでも焦らなかった。逆に後ろにいることで前方の選手の動きをしっかりと見てラインを取った。勝負の1コーナーでインをつき、先頭へ。そのまま譲ることなくゴール、圧巻のレースだった。

圧巻のレースを繰り広げる中井

中井は昨年9月から練習拠点をアメリカに移した。これまではインターネット等でやり取りをしていたジョーイ・ブラッドフォードコーチの元でトレーニング、遠隔でのコミュニケーションだったものがより計画的になり、練習の質が上がったという。1週間のうち5日〜6日、自転車トレーニングとウエイトは約半分ずつの割合で、日々レベルアップをしている。

5歳の頃から始めたBMX。レーシングレースは2008年北京五輪から正式種目となった。

北京五輪を見て幼いながら、五輪に対する思いを抱いた。2016年のリオデジャネイロ五輪では年齢制限があり出場することはできなかった。その分2020年へ懸ける思いは強い。自身初の出場チャンスを絶対に掴みたいと話す。

2020年東京五輪へ向けて思いはひとつ

これからBMXレースのW杯後半戦。23日には、ベルギーで開幕する世界選手権にも日本代表の一人として出場する。

「世界で戦うためには1つ1つの結果にこだわっていきたい、目標は東京五輪で金メダル」。

ジュニアからエリートに転身した初戦でビッグタイトルを手にした若武者は、勝負の2020年へ、覚悟を持って走り続ける。

日本体育大学 中井飛馬と女子エリートで優勝した早稲田大学 丹野夏波