「ウィンブルドン」(イギリス・ロンドン/7月1日~男子14日・女子13日/芝コート)で、自身4度目のベスト16進出を果たした錦織圭(日本/日清食品)。4回戦は8日の大会7日目に、世界58位のミ…

「ウィンブルドン」(イギリス・ロンドン/7月1日~男子14日・女子13日/芝コート)で、自身4度目のベスト16進出を果たした錦織圭(日本/日清食品)。4回戦は8日の大会7日目に、世界58位のミカエル・ククシュキン(カザフスタン)と対戦予定だ。その次戦のポイントを、WOWOWの解説者であり日本テニス協会公認S級エリートコーチの坂本正秀さんが語った。

錦織とククシュキンの過去対戦成績は、錦織の8勝0敗と負けなし。さらに6試合連続でストレート勝利している。とはいえククシュキンは今大会2回戦で、昨年ベスト4で第9シードのジョン・イズナー(アメリカ)を破っており、調子は良いと考えられる。

そのククシュキンとの戦いに向けて、坂本さんは「(錦織が)特別何かを変える必要はないかなと、ここまでの戦いを見ていると思います」と話す。

「もちろん簡単な相手ではないですけど。彼もイズナーや(ヤン レナード・)ストルフといったビッグサーバーを相手に勝ってきているということは、非常にリターンが良くストロークもしっかりしているということ。ストローク戦になる分、簡単なポイントというのはそんなにないかもしれませんけど、ここまでの攻撃力や展開を見ていると、錦織選手にとっては決してこわい相手・やりにくい相手ではないと思います」

まずは目の前の4回戦をしっかり勝ち切ることが最も重要であるのは、言うまでもない。その上で、錦織が勝利すると、準々決勝ではシード順通り順当にいけば「芝の帝王」ロジャー・フェデラー(スイス)と激突する可能性がある。前年2018年に同大会自己最高のベスト8入りを果たしさらにその先を目指す錦織にとって、どれだけ万全な態勢で準々決勝に挑めるかも考えなければならないだろう。

坂本さんは「3回戦までやってきたこと同様、集中力を最後まで切らさず、取れるポイントをしっかり取っていくということが次の試合にもどんどんつながっていきます。次のククシュキン戦はやはり今までより少し長い展開になると思いますので、サーブ&ボレーを混ぜたり短いポイントを取っていくことが非常に重要です」と次戦のポイントを挙げる。

「(次戦を勝利すると)準々決勝、予想ではロジャー・フェデラーという芝では最大の壁になると思いますが、そこにあり余るぐらいの体力があってフルでいけるような状態になれば、もちろん大変ですけどチャンスはあると思います。そこまでに4回戦をできるだけ早く、時間だけでなく内容にこだわって出来るかが鍵となってくると思います」

「それをすることが出来れば、フェデラーに勝ったりすることがあれば、その先というのはとんでもない自信を得て、次が見えてくるかなと思います。まずは4回戦をできるだけ3回戦のように省エネテニスでしっかり勝てるかというところが、すべてにつながっていくと思います」

錦織の4回戦は日本時間8日23時頃に開始予定。まずは次戦もしっかり勝ち切って、2年連続ベスト8へ進出することが期待される。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「ウィンブルドン」での錦織圭

(Photo by TPN/Getty Images)