渋野日向子(20歳)しぶの・ひなこ/1998年11月15日生まれ。岡山県出身。今季出場15試合。賞金ランキング3位(5271万8570円)。トップ10入り6回。優勝1回。ツアー通算1勝。※7月6日現在。以下同 シーズン前は、コーチとも「…
渋野日向子(20歳)
しぶの・ひなこ/1998年11月15日生まれ。岡山県出身。
今季出場15試合。賞金ランキング3位(5271万8570円)。
トップ10入り6回。優勝1回。ツアー通算1勝。
※7月6日現在。以下同
シーズン前は、コーチとも「予選通過できるかできないか、というところで精一杯戦っていこう」という話をしていたんです。それが(5月のワールドレディスチャンピオンシップ・サロンパスカップで)優勝できて、何だろう……すべてが予想外なんですよね。
まず(開幕2戦目の)ヨコハマタイヤ・PRGRレディスに出られたこと自体が予想外だったし、その試合でトップ10(6位タイ)に入れたことも予想外。その後、フジサンケイレディスクラシックで2位タイに入ったこともそうだし、もちろんワールドレディスで優勝できたことも……。練習ラウンドでは、「私、80を切れる気がしない」とコーチと話をしていたくらいですから(笑)。
(好成績の理由は)なんでかな?って考えたら、パッティングの数値がワールドレディス辺りまで上位1位、2位ぐらいだったので、パッティングなのかなと思います。でも、そのパッティングも(これまでと)何かを変えたわけではなく、練習法も昨年からやっていたことを続けているので、(なぜよくなったのかは)わからないんですよね。
優勝する前と今とは、「ちょっと違うかな」と思う部分はありますね、自分の中で。なんだろう……、優勝して注目される存在になってから、”自分の結果を気にする”ようになったかなと思います。
取材していただけることはありがたいと思っていますし、決してマイナスにはなっていませんけど、(そうやって注目されることで)今の自分の技術に対して、もっと高いレベルのものを求めてしまって、(気持ちと実力が)かみ合っていないなと思うところはあります。
これからの目標は、優勝賞金を除いたうえで、賞金シードを獲れるだけの成績を収めること。あと、メジャー大会で結果を出せるようにがんばりたいです。
原英莉花(20歳)
はら・えりか/1999年2月15日生まれ。神奈川県出身。
今季出場16試合。賞金ランキング7位(4808万8000円)。
トップ10入り5回。優勝1回。ツアー通算1勝。
前半戦を振り返って、最初の頃は自分の思うようなゴルフができず、なかなか噛み合ってこなかったんですけど、トレーニングとか練習方法とか試行錯誤しながらやってきて、その結果、(6月のリゾートトラストレディスで)勝つことができて、本当によかったかなと思います。
開幕してから、なかなか”ジャンボ邸(※ジャンボ尾崎率いるジャンボ軍団の練習場)”に行くことができなくて、4月中旬にツアーを1週休んで、練習に行きました。そこで(ジャンボ尾崎から)アドバイスをいただいたりして、自分でまた考える引き出しが増えたというか、そこからかなり調子がよくなってきたんです。トレーニングではダッシュなど瞬発系のものを、練習ではフェードを打つことを主にやりましたね。
優勝して変わったことはとくにないですけど、気持ちのうえで余裕ができた面と、またイチから戻って「早くもう1勝したい」という思いと、両方あります。
ジャンボさんからは、「1勝じゃあ、マグレだな」って言われているので、そこはクリアしたいというか、マグレなのはイヤなので(笑)。そのためにも、後半戦というか、夏場にもう1勝して、秋口に向けて希望をつなげていきたいです。
河本 結(20歳)
かわもと・ゆい/1998年8月29日生まれ。愛媛県出身。
今季出場16試合。賞金ランキング9位(4731万9000円)。
トップ10入り6回。優勝1回。ツアー通算1勝。
まだ慣れていない環境のなかで、初優勝もできたし、ここまではいい成績が出せているなと思います。昨年は、グリーン周りでのショートゲームのミスによって悔しい思いをして、そこでスコアを落としていた部分があったので、(オフには)そこを重点的に練習してきました。その結果が出ているのかな、と思っています。
毎年、シーズン後半に調子が上がってくるタイプなので、このまま体調を整えていければ、もう1勝、2勝とできると思うので、がんばります。
学校には行っていますよ(日本体育大学在学中)。ゴルフ以外の友だちに会えるというのが、自分にとっては一番大きくて、会うだけで元気をもらえます。みんな部活が忙しくて、男の子っぽい子ばかり。彼氏とかもいないので、(恋話とか)そういう話はしないです。私自身は、彼氏ができたらゴルフがダメになるタイプだとわかっているので、とりあえず、アメリカツアーで勝つまでは(恋愛は)我慢ですね(笑)。
私、海外志向が強いんですよ。いろんな世界を見て、将来は海外に住みたいと思っているので、ゆくゆくはアメリカツアーでやりたいです。そして、メジャーリーガーと結婚して……(笑)。
(トレードマークのリボンは)服によって替えています。勝負リボンは一応、赤なんですけど、ここのところ(赤で)負け続けているから……(新たなパターンを)ちょっと考えてみます。
吉本ひかる(20歳)
よしもと・ひかる/1999年2月25日生まれ。滋賀県出身。
今季出場16試合。賞金ランキング14位(3079万1333円)。
トップ10入り6回。最高位2位。ツアー未勝利。
今シーズンは、賞金シードを獲ることが目標でした。それは前半戦のうちにクリアできそうなので、後半戦はツアー優勝を目指しながら、(米女子ツアーの公式戦でもある)TOTOジャパンクラシック(11月8日~10日/滋賀県)と、(ツアー優勝者と賞金ランク25位以内の選手が出場できる)LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ(11月28日~12月1日/宮崎県)に出られるように、それを目標にしてがんばっていきたいと思います。
今季は、シーズン前のオフにタイで合宿を実施。そこで、トレーニングと、去年あまりよくなかったアプローチとパターをメインに練習してきました。加えて、昨季の経験などが(今季の前半戦に)生かされたのかなと思います。
後半戦は、賞金ランクをさらに上げて、できればベスト10には入りたいと思っています。あと、ウエア契約をしているサマンサタバサ ガールズコレクション・レディース(7月19日~21日/茨城県)もあるので、そういうところで結果が出せたら、一番いいなと思っています。
ギャラリーの方には、自分はアイアンやユーティリティーが得意なので、セカンドショットでピンを刺すような、そういうショットを見ていただけたらなと思います。
小祝さくら(21歳)
こいわい・さくら/1998年4月15日生まれ。北海道出身。
今季出場17試合。賞金ランキング16位(2869万4785円)。
トップ10入り5回。最高位3位タイ。ツアー未勝利。
シーズン前に掲げた目標は、前半戦ではあまり達成できませんでした。一番の目標はツアー初優勝でしたが、それが実現できていないので……。
あと、課題として挙げていたアプローチとパッティングも、結構悩むことがいろいろあって……。とくにパッティングはひどくて、途中でパターを替えたりしました。それで、ストロークがしやすくなったので、後半戦はよくなってくると思います。
そんななかでも、昨年よりは(試合を)楽しめています。目標としていた”笑顔でプレー”はできています。
後半戦に向けての目標は、やっぱり優勝です。それも、夏場にある地元・北海道での試合で成し遂げたいですね。
臼井麗香(20歳)
うすい・れいか/1998年12月7日生まれ。栃木県出身。
今季出場7試合。賞金ランキング91位(351万1666円)。
トップ10入り1回。最高位6位タイ。ツアー未勝利。
前半戦は、レギュラーツアーには7試合しか出ていないのですが、それでもリランキング(42位)で中盤戦の試合には出られると思うので、そこはうれしいですね。
今シーズンは当初、「(下部ツアーの)ステップ・アップ・ツアーを中心に」と考えていたんです。それが、レギュラーツアーの試合でマンデートーナメント(※通常月曜日に行なわれるトーナメントの予選会)を結構通って、かなりレギュラーツアーの試合に出られることになり、そこで、ある程度の結果も出せてよかったです。
これからは中盤戦での試合の成績が大事になってくるので、あらためて気持ちを引き締めてがんばりたいと思っています。予選通過を目標に置くのではなく、トップ10に入れるように、あくまでも目標は高く持ってやっていきたいです。
シーズンが始まった直後、レギュラーツアーで3試合ぐらい出た時には、リランキングを突破することを目標にしていたのですが、それをクリアできたので、今度はシード権獲得が目標になりました。
余談ですが、私のウエアはゴルフっぽくないというか、普段遊びに行く時などにも着られるものが多いので、女性の方にはそんなところにも注目してもらいたいですね。そういうのをきっかけにして、ゴルフにも興味を持ってもらえたらうれしいです。
勝みなみ(21歳)
かつ・みなみ/1998年7月1日生まれ。鹿児島県出身。
今季出場13試合。賞金ランキング5位(5013万1332円)。
トップ10入り7回。優勝2回。ツアー通算3勝(※アマ時代は含まず)。
前半戦はショットもよかったですし、パッティングも少しずつよくなってきていたので、2勝もできました。気持ち的にも、すごく楽しくラウンドできていたかなと思います。
(好調の理由はプロ入り後の)昨年に優勝することができて、今シーズンには米女子ツアーの試合(全米女子オープンを含めて2試合。ともに予選通過)にも出場して、それで自信がついたのもあると思います。あと、トレーニングも毎週やっているので、少しずつ(身体的な)土台ができてきているのかなと思っています。
今季の目標は、”笑顔で楽しく回る”ということを決めています。それが、達成できたらいいなと思っています。笑顔って大事で、笑うことで気持ちも整うので、プレーにも効果があると思います。前半戦は、この目標は達成できていたかなと思うので、(後半戦も)引き続き笑顔で回れるようにがんばります。
技術的には、アプローチがもっとうまくなれば、もう一段上のステージにいけると思うので、そこら辺ですね。順位とか、数字的なことにとくにこだわりはなくて、その時にがんばった分だけのご褒美がくると思うので。一打一打、一生懸命にやっている姿を、みなさんに見ていただければいいかな、と思っています。
高橋彩華(20歳)
たかはし・さやか/1998年7月24日生まれ。新潟県出身。
今季出場17試合。賞金ランキング34位(1457万7000円)。
トップ10入り2回。最高位2位。ツアー未勝利。
(ニチレイレディスで惜しくも優勝を逃したことは)悔しかったですけれど、次につながるいい経験ができたから、そこはよかったかなと思います。
(最終日は鈴木愛、比嘉真美子と一緒に回って)すごく緊張はしましたけど、トッププロの方でも「ミスをするんだな」というのを間近で見て、「ゴルフって難しいんだな」とあらためて思いました。そして、そんななかでもスコアを作っていけるのが、”本当の強さでもある”と痛感しました。
(同世代である「黄金世代」の仲間の活躍を見て)やっぱり早く追いつきたいですけど、パッティングで2年ぐらい悩んで出遅れてしまっている部分があるので、そこは焦らずにやっていきたい。今、奥嶋誠昭コーチについていて、(コーチのもとで)やるべきことをこなしていけば、そのうち追いつけるのでは、というイメージでいます。
リランキング(10位)はクリアできたので、あとは後半戦に向けて、もっといい調整ができたらいいかなと思っています。出場する試合では全部優勝を狙っているんですけれど、なかでも一番勝ちたいのは日本女子オープン(10月3日~6日/三重県)。(日本女子アマで優勝しているので)そこは、”そろえたい”ですよね(笑)。
大里桃子(20歳)
おおさと・ももこ/1998年8月10日生まれ。熊本県出身。
今季出場17試合。賞金ランキング45位(989万6000円)。
トップ10入り1回。最高位7位タイ。ツアー通算1勝。
序盤戦は30cmの距離が入らないくらいパッティングに悩んでいて、途中からクロウグリップ(左手は通常のグリップで、右手はクラブの横からあてがう)にして、手が動くようになった感じです。
そんななかで、よくこの位置(賞金ランク45位)にいるなという感じなんですが、ショットは好調で、パッティングも徐々によくなってきました。後半戦は大きな試合もあるので、しっかり上位に入っていける形を作っていきたいと思っています。
夏場は得意なので、昨年ツアー初優勝したCAT Ladies(8月23日~25日/神奈川県)では上位にいきたいし、チャンスがあれば優勝も狙いたいですね。ちなみに、昨年いただいた副賞のショベルカーは、地元の熊本県に寄付しました。
(「黄金世代」の中では初優勝は早いほうだったが)今年は他の人たちもドンドン優勝しているので、いろいろ刺激をもらえるし、一緒に(私も)取り上げてもらえるなら、うれしいかなって感じですね(笑)。
新垣比菜(20歳)
あらかき・ひな/1998年12月20日生まれ。沖縄県出身。
今季出場14試合。賞金ランキング12位(3440万6832円)。
トップ10入り6回。最高位2位タイ。ツアー通算1勝。
昨年は1勝できたんですけれど、勢いで勝てたという感じで、今(の自分に)はまだまだ優勝できるような力がないな、と感じています。
(賞金ランク12位という成績は)調子がいいときもあったので、それはすごくよかったんですけど、全体的に見るとまだまだ……。「下手だな」と思うショットが出たりして、そういうミスを練習でなくしていければいいなと思っています。
(今季は米女子ツアーにも3試合出場しているように)チャンスがあれば、海外の試合には出場したい。
(そういう試合で結果を残せたら、来年の東京五輪出場も見えてくる?)はい、出たいですね。
三浦桃香(20歳)
みうら・ももか/1999年2月12日生まれ。宮崎県出身。
今季出場17試合。賞金ランキング121位(93万5000円)。
トップ10入り0回。最高位49位タイ。ツアー未勝利。
今シーズンの前半は、自分としてはわりと得意としていたパッティングで悩むことが多かったんですよ。去年の秋くらいから、試合会場でもずっとパターの練習ばかりしていたんです。
それで、パッティングの調子がよくなったら、今度は練習時間が足りなくなって、ショットが悪くなるという悪循環でした。私はひとつのことに集中しすぎるタイプで、おかげで逆に悩みすぎちゃうんですよ。
今は(石井忍)コーチについて見てもらっています。後半戦は、目の前にある課題をひとつひとつクリアして、出られる試合で結果を出せるようにしたいですね。(スケジュールについては)プロテストなども含めて、周りの人と相談して決めていきたいと思います。
前半戦で思ったような成績が出せないときでも、たくさんの方に応援していただいて、その温かい声援が、私にはすごく励みになっているので、そういう方々が少しでも喜んでいただけるようにがんばります。