文=鈴木健一郎 写真=Getty Imagesアグレッシブなディフェンスでチームに勢いを与えるシーズンオフに若手やNBA経験の浅い選手が実力を試すNBAサマーリーグ。馬場雄大がロスター入りしたマーベリックスはその初戦をネッツと戦った。ベンチ…

文=鈴木健一郎 写真=Getty Images

アグレッシブなディフェンスでチームに勢いを与える

シーズンオフに若手やNBA経験の浅い選手が実力を試すNBAサマーリーグ。馬場雄大がロスター入りしたマーベリックスはその初戦をネッツと戦った。

ベンチスタートとなった馬場だが、第1クォーター残り3分で投入されると、フットワークを使ったディフェンスでまずは貢献。ルーズボールが自分にこぼれると迷わずアタックし、ディフェンスに身体をぶつけながらゴール下のジャンプシュートを沈めて初得点を記録した。自らのスティールから速攻に持ち込んだシーンでも迷わずダンクを狙う。並走していたディフェンスにブロックされたが、それでも自分でフィニッシュに持ち込む強い意気込みが表れていた。

投入された時点では16-18と2点ビハインド。そのままクォーターをまたいでプレーを続けて、11分で2得点4リバウンド2スティール。ベンチに下がった時には45-34と11点リードで、激しいディフェンスからチームに勢いを与えて立ち上がりの重い展開を変えた貢献は決して小さくない。ネッツのトップチームでも実績のあるジャレット・アレンがベンチに下がっていた時間帯が多かったとはいえ十分すぎるデビューだった。

後半には自らの思い切りの良いスティールからチャンスを作り、チェックに飛び込む相手をフェイクでかわしてから3ポイントシュートも決めている。馬場のスタイルでNBAに認められるには、ディフェンスとアウトサイドのシュートは必須で、そういう意味でも大きなアピールとなった。

試合は96-92でマブスが勝利。馬場は第4クォーター残り6分半でベンチへと下がった。最後まで競った展開の試合で最後を任されることはなかったし、急造チームであれ攻守ともにオフボールでのポジション取り、判断はまだまだ向上の余地がある。それでもデビュー戦で19分のプレータイムを得て、試合に影響を与えるパフォーマンスができたのは大きな収穫。5得点6リバウンド3スティールがこの試合での数字。これで満足することなく、限られたチャンスで馬場雄大のすべてを出し尽くしてもらいたい。