股関節の怪我のために、一時は引退かと思われた元世界1位のアンディ・マレー(イギリス)。そのマレーがまずはダブルスで復帰し、「ウィンブルドン」(イギリス・ロンドン/7月1日~男子14日・女子13日/芝コート)にも出場することを、ラファエル・ナ…

股関節の怪我のために、一時は引退かと思われた元世界1位のアンディ・マレー(イギリス)。そのマレーがまずはダブルスで復帰し、「ウィンブルドン」(イギリス・ロンドン/7月1日~男子14日・女子13日/芝コート)にも出場することを、ラファエル・ナダル(スペイン)は喜んでいる。

マレーは「全豪オープン」後に手術を受け、復帰に向けてトレーニングを重ねた。そして2週間前の「ATP500 ロンドン」にてまずはダブルスで復帰し、フェリシアーノ・ロペス(スペイン)とのペアでいきなりの復活優勝を飾った。

ATP(男子プロテニス協会)によると、そのマレーについて、ナダルは「彼が戻ってきてみんな喜んでいるはずです」「過去10年間で、彼はテニス界における最も重要なプレーヤーの一人ですから。トッププレーヤーの復帰はグッドニュースです。何よりも、僕は個人的に、彼がテニスを続けられることがとても嬉しいんです」と語っている。

そのマレーは今年の「ウィンブルドン」では、ピエール ユーグ・エルベール(フランス)と男子ダブルスに、さらにセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)と混合ダブルスにも出場することが発表されている。また、決定ではないものの、9月には下部大会でシングルスに出場するプランがあることも報じられている。

「シングルスでプレーを続けられる機会があるといいですね。でもいずれにしろ、彼は大した痛みを感じずにテニスを楽しむことができるようになっていると聞いています。そのことが肝心だし、最も重要なことです」「怪我をした時に、治したいのに方法が見つからないのがどんなに辛いか知っています。彼がまたコートに戻ってきてプレーを楽しんでいる姿を見るのは嬉しいことです」とナダルは続けて語っている。

そう語るナダル自身も、怪我に何度も苦しんできた。昨年も「全米オープン」準決勝を膝の故障のため途中棄権し、その後足首の手術も経験。今年も「ATP1000 インディアンウェルズ」準決勝を膝の故障で試合前棄権している。

怪我に悩んできたナダルだからこそ、マレーの苦しみもより理解できるのだろう。

その二人は大会4日目に登場し、ナダルは男子シングルス2回戦でニック・キリオス(オーストラリア)と、マレーはピエール ユーグ・エルベール(フランス)とペアを組み、男子ダブルス1回戦でマリウス・コピル(ルーマニア)/ユーゴ・アンベール(フランス)とそれぞれ対戦する。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2015年ツアー最終戦でのマレー(左)とナダル(右)

(Photo by Stephen Bartholomew/ActionPlus/Corbis via Getty Images)