TEAM1P2P3P4P
慶大13
早大
▽得点者
樋爪4、田中3、土橋(玄)

 第91回早慶対抗水上競技大会(早慶戦)が、今年も東京辰巳国際水泳場で開催された。昨年26年ぶりに敗北を喫した早大は優勝の座を取り戻したかったが、年に一度しかないリベンジの場でその雪辱を果たすことはできず、試合後、選手たちは表情を曇らせた。不安定な立ち上がりとなった第1ピリオド、序盤と終盤に連続得点を許し0―5と差を付けられる。第2、3ピリオドでは、失点を抑えながら点を奪うという本来のプレースタイルが戻り、第4ピリオド前半では2点差まで詰め寄った。しかし、慶大も勢いと周りの雰囲気を味方に付け、その後は再び得点を重ねる。最終スコアを8―13とし、早慶戦連敗という悔しい結果になった。

 関東学生リーグ戦(リーグ戦)5戦目で慶大と戦った後、田中要(スポ3=埼玉・秀明英光)は「ゆっくりな立ち上がりとなってしまった」と振り返った。くしくも今試合もその時と同様の出だしとなる。試合開始3分までで2点をあっという間に奪われてしまうと、終盤でも連続失点。早大もシュートを放つ場面は見られたが、ゴール枠外やキーパーに阻止されてしまい、1点が遠い。「みんな緊張していたのか、動きがとても悪かった」、「いつものことが全くできていなかった」と眞板晃生主将(スポ4=東京・明大中野)が語るよう、相手の攻撃を一方的に受ける展開となった。悪い流れを断ち切りたい早大は第2ピリオド、早々にディフェンスでボールを奪い、攻撃のリズムをつくる。3分15秒には田中が待望の先制点を決めチームに勢いをもたらす。続いてゴールキーパー・谷健太朗(スポ1=東京・明大中野)からのロングパスを受けた樋爪吾朗(スポ3=埼玉栄)がフリーでシュートを決め、2点目。谷の好セーブもあり、このピリオドは慶大を一点に抑え2―6とし、後半の追い上げにかける。


好セーブを見せた谷

 第3ピリオドは一進一退の攻防となる。田中のパスカットや中井慶(政経1=沖縄・那覇西)のゴールを阻止するプレーを皮切りに樋爪、田中が3得点を挙げる。しかし早大が点を決めると相手も決め返し、5-8で最終ピリオドへ突入する。第4ピリオド序盤、樋爪が一対一からシュートを決め、2点差に迫る。ここから一気に追い上げを図りたい早大だったが、残り時間約6分のところで攻撃の主力である田中がレッドカードを取られ永退(※)となってしまう。しかし「勝つつもりで最後まであきらめない姿勢は全員持ってやっていた」(中嶋監督)と語るよう、田中が抜けた後も積極的にゴールを狙っていく。だが、早大が放ったシュートは、この試合高い集中力で好セーブを見せる相手のゴールキーパーに阻まれ、思うように得点が入らない。一方の慶大は点を決めるごとにますます勢いづき、終盤で3得点。点を取ってもすぐに取り返されてしまい、ここにきて第1ピリオドの点差が重くのしかかってくる。早大は最後の最後まで戦い抜いたが、追いつくことはできず8―13で試合終了。1年ぶりの勝利を手にすることはできなかった。


迫力あるシュートを放つ樋爪

 六大学合同練習、リーグ戦では共に勝ち星を挙げており、実力では全く劣らない相手だった慶大。それだけに、選手たちにとってこの敗戦は悔しさの残る不本意な結果となった。大勢の観客と応援団、いつもと異なる空気感や気持ちの高ぶりが少なからずプレーに影響したのであろう。しかしこの経験や悔しさを忘れず、来年こそは優勝を飾ってほしい。

※重大なファウルを犯した選手は、残り時間試合に参加できない。

  

※掲載が遅くなり申し訳ございません。

 

(記事 飯塚茜、写真 佐鳥萌美)

コメント

中嶋孝行監督(平13教卒=福岡工)

――試合を終えてみていかがですか

最高の舞台で勝てなかったのは、悔しいの一言ですかね。

――今日もいつもの守って攻めるという作戦で臨まれたのでしょうか

基本的には守って攻めるという形です。けれど見ての通り、気負っていたのかどうかわからないですけど、第1ピリオドの流れをそのまま最後まで引きずったかなという印象はありますね。

――第1ピリオド5失点でしたが立ち上がりの感触はいかがでしたか

最悪ですね。5点をひっくり返すのに6点取らないといけないし、同点でも5点取らなければならない。実際、リーグ戦もどこのチームと対戦しても今年は大差で勝つというチームではないので、その5点というのは重いなと思いましたね。

――その後、2点差、3点差まで追い上げましたが

勝つつもりで最後まであきらめない姿勢は全員持ってやっていたと思います。と言ってもやっぱり取って取られてという展開で、後半もそういった流れだったので、そこはいかんともしがたいかたちだったなと。それでもチャンスはそれなりにあったかなと思いますので、そこを決めきれないとそういう試合展開になってしまうのかなと思います。

――シュートの本数はあったと思うのですが、決めきれなさがありました

色々な要因があると思うんですけど、全部が全部きれいな形で打てたわけではないと思うので、もう少し楽に点を取れるようなチームオフェンスをした方が良かったです。パス回しにしてもやれてなかったのかなと思います。

――攻撃の主力の田中要選手(スポ3=埼玉・秀明英光)が途中抜けたところで試合の展開に影響はありましたか

あったかなかったかと言えばあったと思いますけど、彼がいなくても周りの選手がカバーできると思います。彼がいたに越したことはないんですけど、試合の流れの展開上ああなってしまったので、それをどうこう言うつもりはないですし、周りの選手もそう思っています。リーグ戦では彼には頼っていたところも結構大きいので、もっと他の選手もカバーできるチームにならなければいけないのかなと思います。

――今回の試合どのように分析されますか

やっぱり失点が全てですかね。得点はそれなりにできると思いますけど、失点を10点以下に抑えてうちは11点、12点、13点取るチームかなと思うんで、最初に5失点したとしても失点を10点以下に抑えていれば、それなりの試合になったかなと思います。

――次戦の日本学生選手権に向けて意気込みをお願いします

昨年以上の順位を取りたいなと思います。日本選手権にもしっかり出れるように頑張りたいと思います。

眞板晃生主将(スポ4=東京・明大中野)

――勝ちにいかれた試合だったと思いますが、結果を受けていかがですか

いつものことが全くできていない試合でした。自分が早慶戦で決めたいっていう邪念が混じっていたんですかね。シュートを焦って打っていた印象を受けました。堅実に守って1点を決めるといういつものことができなかったです。

――1ピリオド目、0ー5となりました

みんな緊張していたのか動きがとても悪くて、基本的なディフェンスができていませんでした。簡単に出されて、ワンタッチ一発で打たれるということが1ピリオド目は多かったです。決められたのは良かったんですけど、そこで僕たちが攻めることができなかったというのも敗因だと思います。5点失点しても3点くらい得点していれば、全然流れが違ったと思うんですけど、悪い流れを引きずってしまったのが問題でした。

――やはり早慶戦と関東学生リーグ戦(リーグ戦)は違ったものがありますか

すごい大勢の方に応援してもらって、緊張や興奮が入り混じっている中で気持ちを安定させないといけなかったんですけど、特に1年生は初めての大舞台でいつものプレーができなかったと思うんですけど、まだここで終わりではないので、日本学生選手権、日本選手権を目指してもう一度ゼロからやり直したいと思います。

――六大学合同練習会からここまで、総括をお願いします

良かった点は六大学では1位で通過でき、リーグ戦は今まで下位リーグだったんですけど、上位リーグに行って3位という結果を残せたことです。ただリーグ戦だと結果的には3位なんですけど、勝てるチームに負けてしまうことなどがあって試合ごとの波がまだまだあると思います。相手との相性もあると思うんですけど、さすがに波幅が大きすぎると思うので安定したチームを作りたいです。

――インカレに向けて意気込みをお願いします

おそらく準決勝で日体大と当たるので、日体大にも勝てるように全力を尽くします。

樋爪吾朗(スポ2=埼玉栄)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

前半の大量失点により、その差が最後まで縮まらなくて、前半の流れを最後まで断ち切れなかったのが敗因だと思います。

――第1ピリオドで5失点。ディフェンスの方はうまくいかなかったのでしょうか

反省してみれば色々問題点はあるんですけど、後半からはプレス強めでいったんですけど、前半少し(プレスを)離している部分があったので、それで隙があったのかなと思います。

――後半、守備面と攻撃面で良いプレーが見られましたが、ご自身のプレーについてはいかがですか

前半にしっかり体が動いてなくて、点を決められなかったのが今回の反省点なんですけど、後半も落ち着いてプレー出来れば、少しは点差が狭められたと思います。

――樋爪選手のゴールから流れが生まれたように見えたのですが

決めてすぐ相手に点を取られていました。今回は、集中力が相手よりなかったのかなと思います。

――2回目の早慶戦でしたが、やはりリーグ戦とは違ったものがありましたか

早慶戦はやっぱり1年に1回しかないので、リーグ戦と違ったプレッシャーがあります。勝たないといけない試合だったので、それを勝ち切れないっていうのは、それをはねのけられなかったということなので、そこは僕たちの弱いところかなと思います。

――その中でやりにくさというものはありましたか

相手のキーパーが少し調子良くて、そこに最後まで改善できなかったのが僕もチーム全体としても悪かったかなと思います。

――インカレに向けて意気込みをお願いします

インカレでは今日負けた慶應(慶大)には絶対勝って、優勝したいと思います。