いよいよ7月1日から開幕する、芝のグランドスラム「ウィンブルドン」。錦織圭(日本/日清食品)は、同大会本戦へ11回目の出場を予定している。今年はツアーでの芝コート前哨戦出場はなく迎える「ウィンブルドン」、その錦織のこれまでの戦績を振り返って…

いよいよ7月1日から開幕する、芝のグランドスラム「ウィンブルドン」。錦織圭(日本/日清食品)は、同大会本戦へ11回目の出場を予定している。今年はツアーでの芝コート前哨戦出場はなく迎える「ウィンブルドン」、その錦織のこれまでの戦績を振り返って紹介する。

■過去10回出場、初出場は18歳。

錦織は「ウィンブルドン」本戦へ過去10回出場しており、今年で11回目となる。初出場は2008年で、当時18歳だった錦織は「ウィンブルドン」で初めてのグランドスラム本戦出場を果たした。その時の世界ランキングは103位。

その年、2月のデルレイビーチの大会で予選から勝ち上がり、ツアー初優勝を飾った錦織。さらに6月ロンドンでの芝前哨戦では、3回戦で敗れはしたものの当時世界2位のラファエル・ナダル(スペイン)から1セットを奪うという大健闘を見せた。

しかし、そんな期待感高まるなかでの「ウィンブルドン」初出場ではあったが、その時は腹筋の痛みにより1回戦を途中棄権となった。

■「ウィンブルドン」最高成績はベスト8

最高成績は前年2018年のベスト8。日本人が男子シングルスで「ウィンブルドン」ベスト8に進出したのは、1995年の松岡修造さん以来だった。

その時、10度目の「ウィンブルドン」で初めてベスト8入りした錦織は「(ベスト)8に入れたことで、まずひとつ壁を破れたので、これからどんどん進んでいけたらいいなと思います」とコメントした。

その後の準々決勝では、当時世界21位で完全復活直前のノバク・ジョコビッチ(セルビア)にベスト4入りを阻まれた。

■今季芝コート前哨戦はスキップした錦織、早めに感覚を掴み序盤での体力温存できるか

今シーズン錦織は「全仏オープン」のあと、出場予定だった芝前哨戦「ATP500 ハレ」を右上腕の回復のため欠場。26日にエキシビション大会「アスポール・テニス・クラシック」で1試合を行い、芝コートの実戦調整を行った。

エキシビションマッチとはいえ、調整のための締まった試合を勝利で飾った錦織。状態が心配された右腕も振れており、「ウィンブルドン」に向けて弾みをつけている。

一方、上位進出を目指す錦織にとって、今シーズンのグランドスラムは1週目序盤での戦いがひとつの鍵となっている。1月の「全豪オープン」では1回戦、2回戦、4回戦で5セットを戦い、準々決勝では力尽き第2セット途中で棄権。「全仏オープン」では、3回戦で4時間26分、4回戦は3時間55分の5セットロングマッチを制してベスト8まで進出したが、その翌日の準々決勝では疲れからか精彩を欠き敗れた。

「芝の聖地」で行われる大会の中で、錦織の序盤の戦いぶりにも注目が集まる。

なお、錦織の男子シングルス1回戦の相手は、25歳で世界115位のチアゴ・モンテーロ(ブラジル)。その1回戦に勝利すると、2回戦で世界109位のデニス・イストミン(ウズベキスタン)対 世界49位のキャメロン・ノリー(イギリス)の勝者と対戦することになる。

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■錦織の「ウィンブルドン」過去戦績

2008年 本戦初出場・1回戦:1回戦の対戦相手・マーク・ジケル(フランス)

2010年 1回戦:1回戦の対戦相手・ラファエル・ナダル(スペイン)

2011年 1回戦:1回戦の対戦相手・レイトン・ヒューイット(オーストラリア)

2012年 3回戦:3回戦の対戦相手・フアン マルティン・デル ポトロ (アルゼンチン)

2013年 3回戦:3回戦の対戦相手・アンドレアス・セッピ(イタリア)

2014年 ベスト16:4回戦の対戦相手・ミロシュ・ラオニッチ(カナダ)

2015年 2回戦:2回戦前に棄権

2016年 ベスト16:4回戦の対戦相手・マリン・チリッチ(クロアチア)

2017年 3回戦:3回戦の対戦相手・ロベルト・バウティスタ アグート (スペイン)

2018年 ベスト8:準々決勝の対戦相手・ノバク・ジョコビッチ(セルビア)

(テニスデイリー編集部)

※写真は2018年「ウィンブルドン」での錦織圭

(Photo by Tim Clayton/Corbis via Getty Images)