東日本大学選手権(東日本インカレ)2日目。きのう山形大に快勝を収めた早大はきょう東北1部所属の東北福祉大と対戦した。第1セット序盤、なかなかペースをつかみきれない。しかし徐々にペースを取り戻し控えの選手全員が出場するなど全員が躍動。セット…

 東日本大学選手権(東日本インカレ)2日目。きのう山形大に快勝を収めた早大はきょう東北1部所属の東北福祉大と対戦した。第1セット序盤、なかなかペースをつかみきれない。しかし徐々にペースを取り戻し控えの選手全員が出場するなど全員が躍動。セットカウント3-0(25-16、25-18、25-16)できょうも勝利を飾った。

 きのうスタメンであった岩本大吾(スポ1=兵庫・市尼崎)に代わり上條レイモンド(スポ2=千葉・習志野)が今季初スタメンとしての出場を果たした。第1セット序盤、3-1から重藤トビアス赳のスパイク、サービスエースを含む3連続得点を稼いだ早大。しかしその後はなかなか点差を広げることができなかったものの一進一退の攻防から一歩前に出ることに成功。11-11の場面から相手のスパイクアウトなどで3連続得点を獲得すると徐々にリードしていく。19-15で武藤鉄也副将(スポ4=東京・東亜学園)がサービスエースを決め20-15。その後サーブミスで相手に16点目を献上するもののここから上條のクイックを含む5連続得点を獲得し第1セットは早大が先取した。迎えた2セット目、大塚達宣(スポ1=京都・洛南)がレセプションアタックを決め先制点をもぎ取る。するとこのまま早大が5連続得点。セット中盤以降もペースをつかみ続け、村本涼平(法4=京都・洛南)のスパイク、武藤副将の2連続のクイックなどで20-13に。最後は重藤トビアス赳(スポ1=神奈川・荏田)がストレートスパイクを決めて第2セットも連取した。


クイックを決める岩本

 3セット目からは「チームの雰囲気を盛り上げることを意識して声を出す」という気持ちで臨んだ吉田悠眞(スポ2=京都・洛南)、岩本がコートに立った。そんな吉田がストレートのスパイクを決め早大の1点目。「3セット目になるにつれて声も出てコミュニケーションが取れてきたと思います。」と中村駿介(スポ3=大阪・大塚)が振り返るように3セット目は1点1点を決める度にチーム全員で喜ぶなど雰囲気が良い。その雰囲気の良さが功を奏して序盤から重藤のスパイクや武藤のブロックなどで主導権は完全に早大が支配した。13-9から重藤の2度のサービスエースを含む4連続得点を決めるとセッターを仲濱に、ライトを中島に交代させた。その後も点差を広げたまま21-14に。ここで早大は寺石周防主務(政経4=早大本庄)、秋間直人(スポ1=愛知・桜台)をコートに投入。寺石のサーブでチームがさらに活気づく。22-16の場面から中島明良(スポ1=京都・洛南)のクロススパイク、相手のタッチネットでマッチポイント。最後は中島のブロックで試合終了の笛が鳴った。2試合連続のストレート勝利であす以降の試合に弾みをつけた。


3セット目から途中出場を果たした吉田

 きょうも大きく点差をつけて勝利した早大。控えの選手が全員出場してチームの勝ちに寄与した。リザーブの一人・吉田は「控えの自分が出ても試合で活躍して相手に勝つことができるっていう安心感を持たせてあげる」ことでチームに貢献したいと語った。スタメン、リザーブの選手、スタッフ全員が使命を持ち、勝利するには不可欠の存在だ。そんな全員バレーを魅せる早大はあす秋季関東大学リーグ戦からは同じ1部でプレーする青学大と三回戦、そして準々決勝で東北学院大と専大の勝者と戦う。1日に2試合という体力戦になるがチーム全員で2勝を勝ち取ってほしい。

(記事 萩原怜那、写真 山口日奈子、瀧上恵利)

セットカウント
早大25-16
25-18
25-16
東北福祉大
スタメン
レフト 村本涼平(法4=京都・洛南)
レフト 大塚達宣(スポ1=京都・洛南)
センター 武藤鉄也(スポ4=東京・東亜学園)
センター 上條レイモンド(スポ2=千葉・習志野)
ライト 重藤トビアス赳(スポ1=神奈川・荏田)
セッター 中村駿介(スポ3=大阪・大塚)
リベロ 堀江友裕(スポ4=和歌山・開智)
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武藤鉄也副将(スポ4=東京・東亜学園)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

きょうは実際のところは相手は格下だったのですが、上手くいかないところもあったりとか。ただきのうよりは何とかいいかたちを作ることができたと思うので、明日からは関東1部と2試合戦うので、もっと精度の高いバレーを決勝に向けてやっていきたいと思います。

――上手くいかないところとは具体的には

コンビも若干合ってなかったりとか、ポジションが変わっている部分がガタガタしたりとか、しっかり(ブロックに)付けてなかったりとか、そういう部分も結構あったと思うので、そこは慣れもあると思うんですけど、あしたの試合中で改善できるようにしたいと思います。

――自身のプレーはいかがでしたか

僕と堀江が教育実習でいない中でやってきて、プレー自体は万全ではないと思うんですけど、チームに与える影響としては、そういうところでしっかり役目を果たせたと思うので、そこは継続して、プレーもここが終わりじゃないので、だんだんと良くなっていけるようにしたいと思います。

――あすは2試合ありますが、意気込みをお願いします

明日は関東1部のチームとやるということで、こちらもメンバーが揃わない中でこの大会に臨んでいるんですけど、もちろん優勝を狙ってここに来ている訳なので、落とせない2試合になると思います。もう一回気を引き締めてやるべきバレーをやっていければ全然勝てる相手だと思うので、日曜日にピークを持っていけるような金曜日の2試合にしたいと思います。

中村駿介(スポ3=大阪・大塚)

――きょうの試合を振り返っていただけますか

いろんなメンバーが出ていたのですが、コミュニケーションがチームの中であまり取れていなかったです。出だしが流れも悪くて声も出ていなくて雰囲気が悪かったのですが、3セット目になるにつれて声も出てコミュニケーションが取れてきたと思います。宮浦(健人、スポ3=熊本・鎮西)と村山(豪、スポ3=東京・駿台学園)いない分、みんなでもっとコミュニケーションを取って試合に臨まなければいけないと思いました。

――ご自身のプレーを振り返っていかがですか

重藤(トビヤス赳、スポ1=神奈川・荏田)や上條(レイモンド、スポ2=千葉・習志野)など今までスタメンに入っていなかったメンバーが多いので合わせようとしましたが、まだまだ精度が高くないなと感じました。その精度を試合を重ねるごとに上げていきたいと思います。

――今大会では下級生にトスを上げることが多くなっていますが、何か意識していることはありますか

下級生には思いきったプレーをしてもらいたいので、なるべく下級生が打ちやすいトスを上げるように心がけています。

――あしたの試合への意気込みをお願いします

あしたが一番この東日本インカレで厳しい戦いになると思うので、チーム全員でコミュニケーションを取って戦っていけたらいいと思います。

上條レイモンド(スポ2=千葉・習志野)

――きょうの試合を振り返っていただけますか

早慶戦ぶりに出て最初はトスを合わせるところから始まったのですか初めはなかなか合わせられずに1セット目ずるずると行ってしまって2セット目切り替えてしっかりトスを合わせて打てたのでよかったかなと思います。

―初スタメンとしての出場でしたがどのような気持ちで試合に臨みましたか

スタートから行くということでいつも通りなんですがしっかりアップをしてチームに貢献しようと思いました。

――きょうの試合で課題などは見えましたか

ブロックとスパイクですね。しっかりとブロックの感覚を取り戻さないといけないですし、スパイクもまだ完全なわけではないのでしっかり合わせていきたいと思います。

――あすは2試合で体力戦が予想されますが意気込みをお願いします

あすからは(関東)一部のチームともたくさん対戦するのでメンバーが少ない早稲田でもしっかり戦えるということをあすの試合で全力で全員でバレーボールして証明したいです。

吉田 悠眞(スポ2=京都・洛南)

――今日の試合を振り返っていかがですか

自分は控えで3セット目から出させていただいた形なので、プレーどうこうよりもチームの雰囲気を盛り上げるっていうことだけを意識して声出してっていうのをがんばっていました。

―途中出場する際、どのような気持ちでコートに向かいましたか

さっき言ったように雰囲気づくりっていうのもそうですけど、リーグ終わってから東日本までの間でチームとして意識してきたことが『基礎の徹底』ということだったので、それをうまく試合に生かしていけるようにっていうのを意識してやってました。

――リザーブとして途中出場する機会が多いと思うのですか、どのようにチームに貢献したいと考えていますか

自分たちは控えという立場なので、スタメンのメンバーが「自分たちがけがをしたら試合に負ける」みたいな感覚にならないように、控えの自分が出ても試合で活躍して相手に勝つことができるっていう安心感を持たせてあげることがチームの底上げにもなると思うので、そういうことができるような選手になりたいと思っています。

――あすは2試合続きますが、意気込みをお願いします

スタメンの負担を少しでも減らせるように、温存したいなって思ったときに安心して任せられるような存在感を見せられたらなと思っています。