アメリカ・ジョージア州アトランタで開催されている「BB&Tアトランタ・オープン」(ATP250/8月1~7日/賞金総額61万8030ドル/ハード コート)の男子シングルス決勝で、世界18位の21歳、第2シードのニック・キリオス(オースト…

 アメリカ・ジョージア州アトランタで開催されている「BB&Tアトランタ・オープン」(ATP250/8月1~7日/賞金総額61万8030ドル/ハード コート)の男子シングルス決勝で、世界18位の21歳、第2シードのニック・キリオス(オーストラリア)が、今大会3連覇中だった第1シードのジョン・イズナー(アメリカ)を7-6(3) 7-6(4)で抑え、キャリア2度目のツアー優勝を果たした。

 パワフルなサービスゲームで知られるイズナーだが、キリオスはその点で互角に張り合い、サービスエースの数でも17対16でわずかに上をいった。

 「ジョンはここのコートと相性がいいから、厳しい試合になることはわかっていた」とキリオス。「タイブレークで僕はほとんどミスをしなかったと思う。僕は(大事な瞬間に)すべての適切なことをした。そして冷静さも保っていた」。

 このタイトルに先立つ、キリオスの唯一のATPツアーでの優勝経験は、2月のマルセイユ(ATP250)だった。

 試合は、イズナーの4度目のダブルフォールトで幕を閉じた。そのとき、彼のこの大会での連勝は「15」で終わりを迎えることになった。

 身長193cmのキリオスは、アタランタの湿度と、コート上の温度を54度近くまで上げた強い日差しに、煩わされているようには見えなかった。

 「今週の出だしには、まったくいいプレーをしていなかった。精神的にいい状態じゃなかった。これは理由を説明できない何かなんだと思うが」と言うが、この日のキリオスはキレのあるプレーをし、自分のサービスゲームでは、テンポを操れるよう、素早くボールを渡すようんにボールパーソンに頼んだ。

 反対にイズナーは、ポイント間に息をつくために、何度も体を折り曲げ、コートチェンジの際には許される限りの時間をとった。

 「太陽が照りつけ、まったく雲がないときには、本当にきつかった」とイズナーは言った。「本当に暑かった。今週は(ナイターが多く)太陽の下でプレーしていなかったから、適応するのがたいへんだったよ」。

 キリオスは第2ゲームで3つのブレークポイントに直面したが、これをしのいで辛くもキープ。彼もイズナーも、結局、一度もブレークを許さないまま、双方のセットで勝負はタイブレークに持ち込まれた。

 「彼にとって、最初のサービスゲームをキープしたことが重要だったのだと思う。あれで彼は落ち着いた」とイズナーは振り返った。「もし僕があそこで取って2-0としていたら、セットを取れていたはずだ」。  この勝利で、月曜日に発表されるキリオスの最新ランキングは、キャリア最高の16位に浮上する。一方、イズナーは17位に留まることが予想されている。  「これは楽しい週だった。親友がここに来てくれていたんだよ。母も来たし、週の序盤にはツアーで親しい数人の選手たちもここにいた。オフコートでこれほどよい時を過ごしたのは、本当に久しぶり。いいプレーができて本当によかったよ」と、キリオスは満足感を表現した。(C)AP