「リオデジャネイロ五輪テニス競技」(8月6~14日/オリンピックテニスセンター:バーハ・オリンピック・パーク/ハードコート)で、故障により2ヵ月半の休養を経てコートに戻ったラファエル・ナダル(スペイン)が、男子シングルス1回戦…

 「リオデジャネイロ五輪テニス競技」(8月6~14日/オリンピックテニスセンター:バーハ・オリンピック・パーク/ハードコート)で、故障により2ヵ月半の休養を経てコートに戻ったラファエル・ナダル(スペイン)が、男子シングルス1回戦でフェデリコ・デルボニス(アルゼンチン)を6-2 6-1で退けた。

 しかし、彼は最高のコンディションに戻ったというわけではない。左手首のテーピングが痛々しいナダルは、試合後、まだ体調は万全ではないと話した。大会の残りの期間、利き腕の腱の故障についての話はもうしたくないとも言った。

 「僕の手首は完璧じゃない。回復にはより長い時間が必要だ」とナダル。「もしこれがツアーの普通の大会だったら出場しなかった。僕の手首はまだ100%じゃないんだ」。

 ナダルは2008年北京五輪の男子シングルスで金メダルを獲得したが、2012年ロンドン五輪は膝の故障のため出場を断念し、同じ故障のせいで全米オープンも欠場していた。

  「オリンピックを経験するチャンスは4年に1度しかめぐってこない。オリンピックは忘れがたき経験だ」とナダルは言う。

 ナダルは開会式で、スペイン国旗を運ぶ旗手の役割を授かった。「ロンドン五輪に出られなかったから、この五輪は逃したくなかったんだ」

 ナダルは2回戦でアンドレアス・セッピ(イタリア)と対戦する。

 やはり開会式でイギリスの旗手を務めた第2シードのアンディ・マレーも、この日、ビクトル・トロイツキ(セルビア)を6-3 6-2で退け、2回戦に進出した。マレーはそこでフアン・モナコ(アルゼンチン)と対戦する。モナコはミルザ・バシッチ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)を6-2 6-2で下して勝ち上がった。

 一方、ナイトマッチに登場した第1シードのノバク・ジョコビッチが1回戦でフアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)に6-7(4) 6-7(2)で敗れるという、最初の大番狂わせが起きた。とはいえ、デル ポトロはジョコビッチと2012年ロンドン五輪で銅メダル争いをし、デル ポトロがジョコビッチを倒していたため、この顔合わせは厳しい1回戦として注目を集めていた。(C)AP