メジャー史上30人目の3000安打を達成したマーリンズのイチロー外野手にドン・マッティングリー監督が最大級を賛辞を贈った。■「歴史的な日」、「イチローのヒットは美しかった」―偉業称えた指揮官 メジャー史上30人目の3000安打を達成したマー…

メジャー史上30人目の3000安打を達成したマーリンズのイチロー外野手にドン・マッティングリー監督が最大級を賛辞を贈った。

■「歴史的な日」、「イチローのヒットは美しかった」―偉業称えた指揮官

 メジャー史上30人目の3000安打を達成したマーリンズのイチロー外野手にドン・マッティングリー監督が最大級を賛辞を贈った。

 イチローは7日(日本時間8日)、敵地でのロッキーズ戦で「6番・中堅」で8試合ぶりにスタメン出場。3打席目まで快音を残せなかったが、7回の第4打席にフェンス直撃の三塁打を放った。これで王手をかけていた金字塔に到達。米国出身者以外での達成は、ロッド・カルー(パナマ)、ロベルト・クレメンテ(プエルトリコ)、ラファエル・パルメイロ(キューバ)に続いて史上4人目。北中米出身者以外では初の快挙となった。

 10-7で勝利した試合後、マッティングリー監督は「今日はイチの歴史的な日だ」とその偉業を称え、「イチローのヒットは美しかった」と振り返った。同様の偉業に立ち会ったのは初めてだそうで、「3000本安打達成の瞬間は見たことがなかった。アレックスが500本塁打を打ったのは見たけど。彼は今日、引退を宣言したね」と話した。

 指揮官自身、ヤンキース一筋で活躍した名手であり、背番号「23」は永久欠番となっている。引退後はヤンキースのコーチ、ドジャース監督を経て今季、マーリンズから監督に就任。現在はチームをプレーオフ争いへと導いている。

■なぜ指揮官は祝福の輪に加わらなかったのか

 そんな中、イチローを一貫して4番手の外野手として起用。スタントン、イエリッチ、オズナといった正外野手のバックアップとして好成績を残してきたベテランについて「同僚に休みを与えるために出場し、負傷を抱えているチームメートと共に戦ってきた」と称えつつ、「今日のヒットはチームにとって、とても大きかった。チームに勢いを与えてくれた彼のヒットはチームの勝利に欠かせないものだ」と、3000安打目がチームとっても貴重な一打となったと評価した。

 若いチームにあってイチローは重要な役割を担っていると、指揮官は語る。

「彼はチームにとって大きな存在だ。彼のプレーを見ることが出来て、そして監督であることは名誉なことだ。プレー、準備、彼がなすこと全てが手本になる。彼はチームのリーダーだ」

 そんな姿に、指揮官は最大級の賛辞を贈る。

「イチローの存在、そして27歳からなし遂げてきたことは素晴らしい。本当にアメージングだ」

 達成の瞬間、サードベース付近で沸き起こった祝福の輪にはあえて加わらなかったという。「チームメートとあの瞬間を過ごして欲しかったんだ。彼がホームベースに帰ってきたから祝福することができた。良かったよ」。指揮官は選手たちに配慮しつつ、陰ながらイチローを祝福したようだ。