写真:許昕(左)、孫穎莎(ともに中国)/撮影:ラリーズ編集部6月12日から16日にかけてライオン卓球ジャパンオープン荻村杯が開催され、男女シングルス、男女ダブルス、混合ダブルスの計5種目が行われた。中国が全種目を制し、東京オリンピック金メダ…

写真:許昕(左)、孫穎莎(ともに中国)/撮影:ラリーズ編集部

6月12日から16日にかけてライオン卓球ジャパンオープン荻村杯が開催され、男女シングルス、男女ダブルス、混合ダブルスの計5種目が行われた。中国が全種目を制し、東京オリンピック金メダルの前に立ちはだかる中国の壁の高さを感じさせる大会となった。中でも許昕(中国)は、出場した全ての種目で優勝を果たし、3冠を達成した。

男子試合結果




写真:許昕(左)、樊振東(ともに中国)/撮影:ラリーズ編集部

シングルスの優勝は許昕。そして準優勝は林昀儒(チャイニーズタイペイ)となった。ディフェンディングチャンピオンの張本智和(日本)は、決勝トーナメント1回戦で世界ランク599位のダークホース・孫聞(中国)に敗戦。水谷隼(日本)は、2018年ワールドツアーグランドファイナルで勝利している梁靖崑(中国)に逆転負けを喫した。一方で、神巧也は予選で劉丁碩(中国)を破ると、敗れはしたもののヒューゴ・カルデラノ(ブラジル)に肉薄し、会場の注目を浴びた。

ダブルスの優勝は、許昕/樊振東(中国)ペアで、ベネディクト・デューダ/邱党(ドイツ)が準優勝を飾った。戸上隼輔/宇田幸矢(日本)は、準々決勝で2013年世界選手権優勝の陳建安/荘智淵(チャイニーズタイペイ)に善戦するも、一歩及ばずベスト8に終わった。

女子試合結果




写真:孫穎莎(中国)/撮影:ラリーズ編集部

シングルス優勝は2年ぶりのワールドツアー制覇となる孫穎莎(中国)、準優勝は世界選手権チャンピオンの劉詩雯(中国)となった。平野美宇(日本)は準決勝で劉詩雯に敗れ、ベスト4に入賞。昨年優勝の伊藤美誠(日本)は決勝トーナメント1回戦で顧玉婷(中国)に敗れ、苦杯をなめた。一方で日本選手が中国主力選手を破る場面も見られた。長崎美柚は決勝トーナメント1回戦で元世界ランク1位の朱雨玲、佐藤瞳は決勝トーナメント2回戦でリオデジャネイロオリンピック金の丁寧を破る快挙を成し遂げ、大会を大きく盛り上げた。

ダブルスは劉詩雯/陳夢(中国)が、世界選手権優勝の王曼昱/孫穎莎(中国)を破り優勝。長崎美柚/木原美悠(日本)は準決勝で、準優勝ペアに敗れたが、安定した成績を残している。

混合ダブルス試合結果




写真:朱雨玲(左)、許昕(ともに中国)/撮影:ラリーズ編集部

優勝は許昕/朱雨玲(中国)。決勝では敗れたものの、張本智和/早田ひな(日本)は準決勝で樊振東/丁寧(中国)に勝利し、準優勝を勝ち取った。ダブルスを組んで2大会目で決勝戦にたどり着くこのペアの成長スピードには目を瞠るものがある。丹羽孝希/伊藤美誠(日本)は、準々決勝で林昀儒/鄭怡静(チャイニーズタイペイ)に敗れ、ベスト8に終わった。ダブルスで無類の強さを誇る許昕をどう攻略するかが今後の課題となる。

文:ラリーズ編集部