すでに報じられているようにサクラセブンズはリオ五輪での初日、カナダに0-45、イギリスに0-40と敗れた。 大差になったのは力を出せなかったからだ。 世界一のフィットネスを得るための猛練習を重ねてきた。粘り強いディフェンスはチームの武器だ…

 すでに報じられているようにサクラセブンズはリオ五輪での初日、カナダに0-45、イギリスに0-40と敗れた。
 大差になったのは力を出せなかったからだ。
 世界一のフィットネスを得るための猛練習を重ねてきた。粘り強いディフェンスはチームの武器だ。しかし、この日までに力を出し切るチカラを得ることができなかった。過去を振り返り、メンタル強化へのアプローチはあった。ただ、その方法が正解ではなかったということになる。この日ピッチに立った12チームのうち、五輪をもっとも楽しめていなかったのが日本だった。
 浅見敬子ヘッドコーチは初戦のカナダ戦を終えた後、「かたかった。走り勝つ場面に持ち込めなかった」と言い、ここで出た課題はイギリス戦への対策と共通のものになるとしたが、2戦続けて立ち上がりからペースを失ってしまった。

 リオデジャネイロから車で40分ほどのデオドロスタジアムは、軍の施設がある地域にあった。オリンピックパークが設けられ、そこにホッケー会場などとともにラグビー場が。スタンドは仮装したファンやビール片手に賑やかな応援をするグループもいて、観衆はメインスタンドを覆うほども、場内スクリーンを効果的に使い、香港セブンズのノリを目指しているようだった。

 ただ、会場への入り口を探し出すのに時間がかかった。ボランティアの人たちがあちこちに立っているのだが、人によって言うことが違い翻弄された。タクシードライバーも「オーガナイズされていないなあ」とうんざりした表情だった。
 オリンピックパーク内の場内も食べ物の販売所がとても少なく、各競技の休憩時間も同じように設定されていたため、ランチ時には長蛇の列ができていた。まあ、やっと手に入れたチーズバーガーも、サクラセブンズの敗戦で苦くしか感じなかったんだけどね。(田村一博)