関東学生個人選手権(関東個選)のスナイプ級レースが開催され、早大は5月末に行われた470級レースに引き続き、好成績を収めた。松尾虎太郎(スポ3=山口・光)・海老原崇(法4=埼玉・川越東)組が優勝。計4艇が入賞、5艇が全日本学生個人選手権(全日本個選)への出場権を獲得し、圧巻の強さを見せつけた。

 昨年の全日本個選覇者である松尾虎・海老原組が優勝を果たした。6レース中3レースで1位を取り、カットレースとなった最終第6レース以外はすべて4番以内。常に暫定首位をキープして危なげなく勝利を収めた。松尾虎は今シーズン470級のクルーとして五輪選考会に出場しており、「スナイプに乗り出したのが先々週で、半年ぶりくらい」(松尾虎)という状況だったが貫禄の走りを見せた。早大内2番手は、3位に入った蜂須賀晋之介(スポ2=茨城・霞ヶ浦)・海老塚啓太(政経3=神奈川・鎌倉学園)組。第1レースは2位で順調に滑り出したように見えたが、「スタート前の準備がルーティーン化できていなくて、行き当たりばったりのレースになっていた」(蜂須賀)という第2レースは36位。初日は17位で折り返す。2日目は「スタートと、常にリスクヘッジを意識したコース取りをすること」(蜂須賀)を重点的に練習してきた成果を発揮し、冷静な走りで順位を伸ばして銅メダルを獲得した。続く4位に入ったのは入江裕太(スポ4=神奈川・逗子開成)・原潤太郎(商4=埼玉・早大本庄)組。息の合った走りで2日間通じて総合暫定5位前後を維持した。だが「1点の重みが重要だなと感じて、そこをもっと詰めていかないといけない」(入江)と振り返ったように、共に最終学年の二人はさらなる高みを見据えている。


優勝した松尾虎・海老原組

 関東学生春季選手権(春関東インカレ)で個人成績トップだった尾道佳諭(スポ2=山口・光)・高橋康太(商4=埼玉・早大本庄)組は今大会では6位。4レースで一桁順位を取る安定ぶりで、最終順位も決して悪くなかったが早大内では4番手にとどまり、早大スナイプチームの充実ぶりを示す結果になった。10位で全国切符を獲得したのは谷川隆治(商3=千葉・稲毛)・川合大貴(商2=埼玉・早大本庄)組。3レースで一桁順位を取ったがほかの3レースは20番台と、やや安定感に欠ける展開に。しかし第2レースでは松尾虎・海老原組に続く2位でフィニッシュするなど今後に期待を抱かせる内容だった。仲美南(スポ3=茨城・霞ヶ浦)・松尾華(スポ1=広島修道大鈴峰女)組は第4レースのリタイア、第5レースのDNC(※)が響き、無念の50位となった。


4年生コンビの入江・原組は4位入賞

 全艇通過はならなかったが、早大で1位、3位、4位を占め、個人戦とはいえ他大を寄せ付けない強さを見せた。6年ぶりのクラス優勝を果たした春関東インカレに劣らない好成績を収め、いま早大スナイプチームは波に乗っている。最大のターゲットである全日本学生選手権(インカレ)連覇に向け追い風が吹いているが、その前に控えるのは鍛錬の夏。まずは7月、8月に行われる慶大や同志社大との定期戦で強敵を破り、自信を深めたい。

(記事、写真 町田華子)

※スタートエリアに来なかったことを指す。仲・松尾華組はこのレースに参加しなかったので、最下位以下の扱いで得点を与えられる。

結果

松尾虎・海老原組 1位 10点

蜂須賀・海老塚組 3位 30点

入江・原組 4位 36点

尾道・高橋組 6位 40点

谷川・川合組 10位 62点

仲・松尾華組 50位 224点

コメント

スナイプ級スキッパー松尾虎太郎(スポ3=山口・光)・スナイプ級クルッパー海老原崇(法4=埼玉・川越東)

――今大会はどういった位置づけでしたか

松尾虎僕自身はいつも470級でオリンピックを目指す活動をしているんですけど、今回は全日本個選の予選なので、普通に優勝は目指していたんですけど、まずは通ればいいかなと思って臨んでいました。

――調子はいかがでしたか

松尾虎スナイプに乗り出したのが先々週で、半年ぶりくらいに乗ったんですけどその大会も優勝できたので、多分いけるなと思っていて、今週もいい感じにできたんじゃないかと思います。

海老原去年も乗っていたので、安定してレースができました。2人とも去年よりレベルアップしていたので、より安定した順位でレースを展開できたので良かったんじゃないかなと思います。

――3レースでトップを取る圧巻の走りでしたが、反省点はありますか

松尾虎 反省点はいっぱいあるんですけど、一番はもっともっとこの船を練習してボートスピードを上げていかないといけないなと思います。順位自体はいいものの、ボートスピードが良ければもっと良い展開で、もっともっと納得のいくレースができたなと。

――反対にどのような点が良かったですか

海老原スタートがまずはうまくいったのでそこから2人で風やほかの船を見ながらコースを取っていって、常に遅れることなく5位以内の順位で1上を回ることができたので楽に展開できたっていうのと、自分では動作の面ではほとんどミスなくまとめられたのでそこが良かったかなと思います。

――最終レースだけ10番台でしたが、その原因は何ですか

松尾虎みんながフライングだからと思って、僕らはその場所から出ずに遅れて出て行ったので、そんな感じになりました。ちゃんと真面目に走って10番台だったので手を抜いたとかじゃないです(笑)。

――スナイプチーム全体の結果を振り返っていかがですか

海老原5艇通過を目標にしてやっていたので、全員通過できたっていうところと、入賞も4艇出すことができたので、そこは良かったです。下級生もしっかり通過することができたのでスナイプチームとしては本当にいい結果が出せたと思います。

――今後の意気込みをお願いします

松尾虎この後僕がスナイプに乗れるのが9月に入ってからになるので、うまいこと忘れないようにして、全日本個選2連覇を目指してやっていきたいなと思います。

海老原僕も虎太郎と乗る機会は全日本個選までないんですけど、そこでしっかり2連覇することを目標に、自分はずっとスナイプに乗るので地道に練習していきたいなと思います。

スナイプ級スキッパー入江裕太(スポ4=神奈川・逗子開成)

――今大会はどういった位置付けでしたか

チームとしてなるべく多く、6艇全艇通過っていうのを目標にしていました。88艇出ている中で5艇通過できたっていうのは、チームとしてはすごく良かったと思います。春関東インカレの後、今までスタート練習を主にチームでやってきたのが功を奏したのかなと。スタートでしっかり出られている艇が多くて、結果的にスコアも安定していたのかなと思います。

――久しぶりの公式戦でしたが調子はいかがでしたか

久しぶりに学連のレースに出させてもらって、個人的には原と去年も組んでいて、動作とか細かいところはあまり気にしていなくて、しっかり自分たちのやるべきことをやればある程度のスコアでまとめられるかなと思っていました。とりあえず予選は通過できるのかなと思っていました。2週間前の江ノ島スナイプの時は本当に久しぶりのレースで自分が何をやるべきなのかというのがあまり整理できていなかったんですけど、あそこで自分ができていないことできていることっていうのがはっきりわかってそこを改善できました。思っていたよりかは良く走れて目標は達成できているので80点くらいかなと思います。

――江ノ島スナイプ以降重点的に取り組んできたことはありますか

今回艇数も多いですし、西宮を見据えて考えてもスタートが大事だろうっていうふうに同期で話をして、練習の中でもスタートの比重を大きくして取り組みました。

――安定して上位を取り続けましたが、2日間のご自身のレースを振り返っていかがですか

まだまだ細かいミス、1点の重みが重要だなと感じて、そこを詰めないともっと上には行けないですし、これからはそこをもっと詰めていかないといけないかなと思います。

――今後への意気込みをお願いします

チームとしては全日本個選に向けて通過した艇のみならず通過できなかった艇も一緒にしっかり底上げしていって、早稲田として強いチームを作れるようにまずは9月までやっていきたいと思います。松尾が一度オリンピック選考で抜けるんですけど、そこを穴だと感じさせないようにしていきたいです。残っているメンバーで切磋琢磨してスキルアップしていきたいと思います。個人としては最終学年で全日本個選も最後なのでいいかたち、一番いいのは優勝なんですけど、そこを目指してまた一からチーム作りをしていきたいです。

蜂須賀晋之介(スポ2=茨城・霞ヶ浦)

――今大会の目標は

10番以内

――3位という結果についてはどのようにとらえていますか

スナイプに乗り始めてからの最高順位なので、今は素直に嬉しいけど、失敗点も多いから“たられば”をすべて言えばもっといい順位が取れたかなって思います。

――昨日の2レースを振り返っていかがですか

スタート前の準備がルーティーン化できていなくて、行き当たりばったりのレースになっていました。2レース目はスタートで出遅れて、常に誰かの悪い影響を受ける位置で走って、自分がゲインできるチャンスの選択肢を少なくしていました。

――第4レースは早大内でトップを取りましたが、振り返っていかがですか

いつもは虎太郎(松尾)がいる方向を向いて走っていれば、自分も同じ風に入ってゲインできるって思ってるんですけど、思ったより近くにいたから参考にしすぎると反対に行ったやつに抜かれちゃうなと思って、そこは虎太郎ばっかり見ずに今多いほうの艇団に自分を寄せて、抜かれるリスクの少ないほうに自分を置きました。虎太郎に抜かれても抜かれなくてもいいかなと思って。そしたらその結果、艇が多いほうにブローが入って、自分は抜かれずに虎太郎よりも前にいました。

――春関東インカレ以降重点的に取り組んできたことはありますか

スタートと、常にリスクヘッジを意識したコース取りをすること。艇団に合わせてコースを取ってコース取りの安定性を高めるっていうところ。

――今後の意気込みをお願いします

虎太郎についていく。