文=丸山素行 写真=B.LEAGUE

故障中の辻の穴を埋め、ベンチの得点力不足解消へ

川崎ブレイブサンダースが熊谷尚也と大塚裕土の獲得を発表した。

熊谷は195cmのスモールフォワード。初年度にはチームに欠かせないベンチメンバーとして、栃木ブレックスの優勝に貢献した。その後、さらなる成長の場を求め、大阪エヴェッサに移籍。プレータイムを大きく伸ばし、高い身体能力と長身を活かしたプレーで日本人エースとして活躍するも、2シーズン連続でチャンピオンシップ出場を逃した。新天地で飛躍を誓う熊谷は以下のコメントを発表している。

「熊谷と書いて『くまがえ』と読みます。挑戦と覚悟の気持ちをもち、僕にできるすべてのことをチームの為に全力を尽くしたいと思います」

大塚はBリーグ2シーズン目にサンロッカーズ渋谷から富山グラウジーズに移籍し、プレータイムを約3倍に伸ばした。持ち前のシュート力を発揮してチームの核となり、今シーズンはチームを初のチャンピオンシップ出場に導いた。

「今シーズンでクラブ創設70周年、私も10年目のシーズンになり、節目の年に、伝統ある素晴らしいクラブの一員になれた事を大変嬉しく思います。ベテランとしてプレーだけでなく今まで色々な場所で学んできた事を活かしてクラブに貢献していきます」と、コメントを発表している。

昨シーズンの川崎は大黒柱のニック・ファジーカスが帰化したが、そのアドバンテージを活かすことができなかった。また、大幅な補強をせず、既存戦力の成長に懸けたが実を結ばず、チャンピオンシップクォーターファイナルで栃木ブレックスに敗れた。

今回の2選手の獲得は、そうした成長路線からの脱却を意味し、前ヘッドコーチの北卓也が、チーム初のGMに就任した新しい川崎の強い思いが感じ取れる。

辻直人が左肩関節脱臼により全治5、6カ月程度と診断され、開幕に間に合うかどうか微妙な状況の中、シューターの大塚を獲得できたことは大きな意味を持つ。また、ベンチメンバーの得点力不足が指摘されてきた中で、得点力があり、先発でもベンチでも対応できる熊谷の獲得も適切な補強と言える。

初年度以来の決勝進出、そして初の優勝に向け、川崎が動き始めた。