開会式を満喫して「戦闘モード」へと気持ちを切り替えた接戦を制したベラルーシ戦。AKATSUKI FIVEの司令塔である吉田亜沙美は26分強のプレータイムで8得点9リバウンド8アシストを記録した。もっとも、記録よりも記憶のインパクトは何倍も強…
開会式を満喫して「戦闘モード」へと気持ちを切り替えた
接戦を制したベラルーシ戦。AKATSUKI FIVEの司令塔である吉田亜沙美は26分強のプレータイムで8得点9リバウンド8アシストを記録した。もっとも、記録よりも記憶のインパクトは何倍も強い。攻めでも守りでもアグレッシブな姿勢を前面に押し出し、キャプテンとして日本代表を力強く牽引した。
前日の開会式に、吉田は他の代表選手とともに参加した。ずっと五輪出場を目指して戦って来た吉田にとっては晴れの舞台である。吉田は言う。「初めて開会式に出て、テンションも上がりましたし、とても感動したので、そこでしっかりオリンピックに向かう心の準備ができました」
「あれだけ多くの観客の中でも日本の国旗が見えたり、『JAPAN』コールが聞こえてきたり、多くの日本の方が見に来てくれたことにすごく感動し、感謝の気持ちをコートで返すことが我々の使命だと感じました」
こうして迎えた初戦、ティップオフの瞬間から吉田はエンジン全開だった。しっかりと気持ちが乗り、かといって空回りするでもなく、最高のメンタルで試合に入ることができた。「勝てる自信はありましたし、インサイド陣も強い気持ちで立ち向かい、シューター陣もしっかり3ポイントシュートを決めていってくれたので、勝てる気持ちしかなかったです」
接戦の終盤、キャプテンの吉田に賭けることで勝利をモノにした内海知秀ヘッドコーチは「僅差の展開で苦しい時間帯、吉田を起点に、アグレッシブなディフェンスからチャンスを作ってリードを保つことができました」と試合を振り返る。
吉田の気持ちは早くも次、一日の休養日を挟んでのブラジル戦に向いている。「次にもアウェーのブラジル戦が続きますが、感謝の気持ちをコートで返すことが私たちの使命だと思っているので、チーム全員で戦っていきたいです」
「高さやパワーでは勝てない、スピードで勝つしかないので、相手を疲れさせて自分たちペースにさせることが大事だと思っています。初戦が大事とずっと言われ続けてきたので、しっかりベラルーシ戦を勝ちきったことで日本の流れになると思いますし、個人的にもここから上がっていくだけと思っているので、次戦ブラジル戦も楽しみです」