1年生にとっては初めての早明戦。今年の早明ルーキー達の力関係を占う重要な一戦が始まる。この試合の前に同じ会場で試合を行ったB戦に出場した選手たちも新人選手をハイタッチで試合へと送り出す。両チーム気合が入っており、「同学年には負けない」というプライドが見られる。少し晴れ間が見られる東京・明大八幡山グランド。新人早大のキックオフで試合が始まった。前半はなかなか好機をつかむことができず、苦戦。9点ビハインドで終える。エンドが変わった後半。明大の早い展開についていくことができず。2トライを返したものの、敗北を喫した。

 前半開始早々、勢いをもって試合に入った新人早大がタックルでボールを奪う。しかし、2分、中央突破から独走され先制点を許してしまう。その後も新人早大はラインアウトを2連続で失敗してしまい、なかなかチャンスを生かせない。前半16分には先ほどと同じようなかたちでトライを奪われてしまう。それでも新人早大は安定したスクラム、粘り強いディフェンスで簡単に流れを引き渡さない。23分、WTB今駒有喜(文1=東京・早実)が相手のパスミスを拾い、独走からトライを挙げる。35分には、SO金井奨(人1=群馬・県太田)の巧みなグラバーキックをCTB松下怜央(スポ1=神奈川・関東学院六浦)がインゴールでグラウンディング。前半終了間際に相手にトライを許すものの、前半は新人明大に食らいつき10-19で試合を折り返す。


ゲームキャプテンとしてチームをけん引したNO・8相良昌彦(社1=東京・早実)

 後半に巻き返しを図りたい新人早大。しかし、7分、外のスペースで数的不利を作られトライを献上してしまう。その後も苦しい時間が続く。新人早大もなんとかして突破口を開こうとするが、新人明大の堅いディフェンスに阻まれなかなか前に進めない。すると9分、19分、22分と立て続けに新人明大の素早いパスワークに崩され、インゴールを割られてしまう。しかし今年の早大ルーキー達はこのままでは終わらない。24分、ボールを奪い左サイドに展開。途中出場のCTB田所賢汰(社3=埼玉・早大本庄)が個人技で相手をかわしグラウンディング。さらにピッチの中では「盛り上げていこう」という声かけも聞こえ良い雰囲気。その後はピンチの場面もあるが、相手のペナルティーに助けられ耐え続ける。そして37分、相手ディフェンスにつかまれながらもフィジカルで押し切った松下がインゴールをこじ開ける。新人早大が粘り強さを見せるも、終了間際にトライを許し22-46で試合を終えた。


ディフェンスを交わし、攻め込む金井

 高校日本代表クラスの選手を多数擁する新人明大の壁が高かったことは事実だ。最後はフィジカル面で地力の差を見せつけられた。しかし、新人早大も全体を通してルーキーらしい積極的な声掛けやプレーが随所に見られた。また、前回の新人戦慶大戦の時よりも成長しており、ハンドリングミスも少なかった。この短期間で成長したまだまだ伸びしろのあるルーキー達がこれからどれほど成長していくかは計り知れない。

(記事 小林慎治 写真 塩塚梨子、涌井統矢)

コメント

NO・8相良昌彦(社1=東京・早実)

――初のゲームキャプテンでしたが、何か意識されていたことはありますか

 高校の時はキャプテンをやっていたんですけど、監督(相良南海夫監督、平4政経卒=東京・早大学院)やコーチから明治は特別な相手だから自分たちが120パーセントを出さないと勝てない相手と言われていたので、アップから全力でやろうというところで試合に臨みました。

――試合中のゲームキャプテンとしての役割に対して、ご自身の評価はいかがですか

 全然うまくまとめられなくて、一人一人のプレーがバラバラになってしまっていました。点を取られた時とかは、BKが抜かれたところで離してしまったり、FWとBKの連携がうまくできていなかったりして、トライをとられた後もハドルをうまく組めないことがあったのでそこは反省ですね。

――明治はフィジカルが強いチームでしたが、実際に試合をしてみて印象はいかがでしたか

 きょうは一対一の部分で負けてしまっていたんですけど、秋にまた明治とは対戦するので。その時までに一人一人が成長して、全員が一対一で勝てるチームにしていきたいと思います。

――前半は勢いのあるプレーが多くみられましたが、後半に入ってからは相手にボールを支配される時間帯が続きました

 チームとしては100パーセントでアップからしっかりとやって、相手をできるだけ前で止めて、早くセットし直して守り切ろうと話していたんですけど、やはり明治はうまくて。一対一にずらされてしまって、そこで大きくゲインを許してしまったかたちになりました。

――チームとして良かったという点はありましたか

 一人一人の気持ちはしっかりと入っていて、戦う気持ちっていうのはあったと思うんですけど。そこに技術やフィジカルが伴っていなかったので、そこは成長していければなと思います。

――今後への意気込みをお願い致します

 もう新人だけで試合をすることはないんですけど、個人としてはこれから上級生とプレーいく中で1つでも上のチームでプレーできればなと思います。自分にはディフェンス力が足りていないので、練習で強化してアピールしていければなと思います。

フランカー植野智也(法1=東京・早実)

――スクラムを組んでみての感触はいかがでしたか

 前半はフロントローの、1番から3番の方がすごく耐えてくれて結構いいスクラムを組めていたんですけど、後半はちょっとメンバーが変わったり、疲れてきたりして、最終的には押されるかたちになってしまって。そこが次の試合から修正していかなきゃ、鍛えていかなきゃいけないところだと思います。

――今試合リーダーとしてけん引していた方はどなたでしょうか

 ゲームキャプテンの相良(NO・8相良昌彦、社1=東京・早実)を初め、上級生の方とか、ハドルになった時にBKリーダーだったり。基本的には相良とかだったんですけど、1人をリーダーとするのではなくみんな主体的に、一人ひとりが自覚を持ってやっていたと思います。

――ボールキャリーする場面が多かった印象ですが、ご自身のフィットネスについてはいかがですか

 前半の40分間は自分としても出し切れたかなという感じはあったんですけど、後半やっぱり自分の体力不足というかちょっとバテてしまって、後半の最後の方は全然走れていなかったので、これから練習とかフィットネスは鍛えていきたいと思います。

――ポジショニングについて何か意識していたことはありますか

 自分はそんなに深くセットするというよりは浅くセットして、ためてっていう、ボールを内側の人が仕掛けた時にためて、いいタイミングで常に送れたり、浅かったりしないようにいいタイミングでボールを貰える位置にセットするというのは意識しています。

――次戦に向けて意気込みをお願いします

 今の試合で負けているので、次は帝京戦で、9連覇した本当に強い相手だと思うので、今週一週間しっかりいい練習をして、意識を高く持って、しっかり勝ちにこだわって早稲田らしくプレーできたらなと思います。

WTB今駒有喜(文1=東京・早実)

――きょうが明大との初戦でしたが、ディフェンスへの対策はどのようなものを考えていましたか

 自分たちより個の力が強い相手なので、自分たちは枚数で勝ち、サポートなどのプレーで相手より上回るように対策をしました。

――実際に戦ってみてどのように感じましたか

前半はサポートプレーができ、競り合えていましたが、後半疲れが出てくると、意識が甘くなって一対一の勝負で負けてしまいました。

――ご自身のトライを振り返っていかがでしたか

 WTBは点を取る仕事なので、そこで点を取れたのは良かったのではないかと思っています。

――試合中にコミュニケーションの部分で意識していたことはありますか

 BKとFWのつながりは、前回の慶応戦での反省点でもあったので、そういったコールを出すことを意識しました。

――今回の試合を通してディフェンス、オフェンスそれぞれの課題を教えてください

 ディフェンスはまだ一人一人のタックルの精度が甘く、ゲインされてしまったので、一人目が低く入って倒しきるということが課題です。アタックは、テンポがいいときに最後の簡単なパスミスでチャンスを活かしきれない場面があったので、最後まで点を取りきることを意識してやっていきたいと思います。

――これからに向けて意気込みをお願いします

 新人戦はもうありませんが、これから先輩方とポジションを争っていかなければならないので、普段の練習からアピールして一試合でも多く上のチームでプレーできるように頑張りたいと思います。

新人早明戦
新人早大スコア新人明大
前半後半得点前半後半
10121927
22合計46
【得点】▽トライ 松下2、今駒、田所 ▽ゴール 松下(1G)

 
    

新人早大メンバー
背番号名前学部学年出身校
井元 正大文1東京・早実
後半34分交代→16川村
宮武 海人政経2東京・早大学院
後半0分交代→17長谷川
黒田 瑛大社3埼玉・早大本庄
後半34分交代→35安西
前田 知暉社1東海大大阪仰星
鏡 鈴之介法1東京・早大学院
後半20分交代→36永瀬
西野 直樹法1東京・早大学院
後半20分交代→20大木
植野 智也法1東京・早実
後半37分交代→30淺沼
相良 昌彦社1東京・早実
清水 一志社1東京・早実
後半34分交代→22石田
10金井 奨人1群馬・県太田
後半22分交代→32田所
11槇 瑛人スポ1東京・国学院久我山
12松下 怜央スポ1神奈川・関東学院六浦
13平田 楓太スポ1福岡・東筑
14今駒 有喜文1東京・早実
後半20分交代→28佐々木
15小泉 怜史文構1東京・早実
後半0分交代→24堀尾
リザーブ
16川村 駿太法1北海道・函館ラサール
17長谷川 太スポ2群馬・県太田
18武内 陸法1埼玉・早大本庄
19江島 航法1早稲田渋谷シンガポール
20大木 裕太法1東京・早大学院
21梅澤 未遊法1東京・早大学院
22石田 大貴社1埼玉・早大本庄
23米重 颯己スポ1北海道・函館ラサール
24堀尾 健太スポ2茨城・茗溪学園
25吉松 立志スポ1宮崎・高鍋
26和田 遼社1埼玉・早大本庄
27下原 一輝文構1東京・早大学院
28佐々木 奎介社2東京・早大学院
29森谷 隆斗商2東京・早大学院
30淺沼 黎政経2東京・青山学院
31宮下 龍樹人2茨城・茗溪学園
32田所 賢汰社3埼玉・早大本庄
33千年原 倭文構3東京・早実
34島田 雄大商3東京・早大学院
35安西 樹法4東京・早大学院
36永瀬 功太郎文構2東京・早実
※◎はゲームキャプテン、監督は相良南海夫(平4政経卒=東京・早大学院)