アメリカ・ジョージア州アトランタで開催されている「BB&Tアトランタ・オープン」(ATP250/8月1~7日/賞金総額61万8030ドル/ハードコート)で、新世代の期待の星、西岡良仁(ヨネックス)が、彼にとってツアー初の準決勝進出を決め…

 アメリカ・ジョージア州アトランタで開催されている「BB&Tアトランタ・オープン」(ATP250/8月1~7日/賞金総額61万8030ドル/ハードコート)で、新世代の期待の星、西岡良仁(ヨネックス)が、彼にとってツアー初の準決勝進出を決めた。西岡はホレイショ・ゼバロス(アルゼンチン)に対して一度もサービスを落とさずに6-4 6-4で制した。

 西岡は準決勝で、やはり新世代のスターであるニック・キリオス(オーストラリア)と対戦する。第2シードのキリオスは第5シードのフェルナンド・ベルダスコ(スペイン)を6-4 6-7(5) 6-3の接戦の末に下した。この勝利でキリオスは、4月のエストリル以来のツアー準決勝に駒を進めた。

 「より確率を上げてパワーをつけられるよう、サービスの向上に努めてきた」と西岡。「以前の僕はラケットを投げたり、いらいらしたり、感情的になるほうだった。でもウィンブルドン以来、落ち着きをもってプレーできている。だからこそ今はより勝てているのだと思う」。

 20歳の西岡はゼバロスの最初のサービスをブレークし、セットの残りを通してその小さなリードをキープした。第1セットでの西岡は自分のサービスゲームでは3ポイントしか落とさず、相手に1度もブレークポイントを与えなかった。

 第2セットでも西岡は相手の最初のサービスゲームをブレーク。自分のサービスゲームでは3ポイントしか落とさないという、まったく同じ展開で試合をものにした。

 先月にウィネツカのチャレンジャー大会で優勝したあと、西岡のランキングは100位の壁を破って97位に食い込んだ。彼は2月のメンフィス(ATP250)でも準々決勝に進出していた。

 一方、世界18位で21歳のキリオスは、2月にマルセイユ(ATP250)で初のツアー・タイトルを獲得した。

 この日の準々決勝でのキリオスは、第1セットでは自分のサービスゲームで4ポイントしか落としていない。彼は1-1からベルダスコのサービスをブレークして2-1とリードし、その後はサービスキープでリードを保った。

 第2セットでは、両者がサービスをキープし合う形でタイブレークへ突入。キリオスは早い段階で相手のサービスからのポイントを奪って4-2としたが、ベルダスコはそこから奮起して最後の6ポイントうち5ポイントをもぎ取り、勝負を第3セットに持ち込んだ。

 しかしキリオスは崩れなかった。すぐにブレークを果たして、第3セットはたちまち3-0とリード。サービスでの勢いを取り戻したキリオスが6-3で最終セットをもぎ取った。

 アメリカ人対決となった、18歳のライリー・オペルカ(アメリカ)と第7シードのドナルド・ヤング(アメリカ)の対戦は、6-4 6-4でオペルカに軍配が上がり、ここでも若手が気炎を吐いた。

 もうひとつのアメリカ人対決の準々決勝では、今大会で3連覇中の第1シード、ジョン・イズナー(アメリカ)が第8シードで18歳のテイラー・フリッツ(アメリカ)を7-5 6-4で破って、準決勝へ駒を進めた。イズナーは次にオペルカと対戦する。(C)AP(テニスマガジン)