2日目を迎えたジャパンオープン。この日、早大勢で決勝進出者は出なかったが、予選で丸山優稀(法3=埼玉・大宮)と斎藤千紘(商1=東京・早実)が大幅に自己ベストを更新。今後のレース、そして夏に向けて期待を持たせる泳ぎを見せた。★丸山、今大会も…

 2日目を迎えたジャパンオープン。この日、早大勢で決勝進出者は出なかったが、予選で丸山優稀(法3=埼玉・大宮)と斎藤千紘(商1=東京・早実)が大幅に自己ベストを更新。今後のレース、そして夏に向けて期待を持たせる泳ぎを見せた。

★丸山、今大会も幸先のよいスタート!


B決勝のレースで泳ぐ丸山

 4月の日本選手権では出場2種目で自己ベストを大きく更新し、飛躍を遂げた丸山。波に乗る男が、今大会でも幸先のよいスタートを切った。男子100メートル背泳ぎ予選に出場すると、想定通りのレースを展開する。前半を抑えながらもこの組トップタイで折り返すと、後半にスパートをかけ、55秒74でフィニッシュ。自己ベストを1秒近く上回る好タイムをたたき出し、「選手権(日本選手権参加標準記録)を切れたので本当に良かった」と笑顔を見せた。そして予選を12位で通過し、迎えたB決勝。前半50メートルは「感覚が良過ぎて前半を流し過ぎてしまった」と8位で折り返すも、そこから加速。後半50メートルで28秒03のラップタイムを記録し、トータル55秒80の5位でゴールした。「スパートをかけるのが遅かった」とレース後に振り返りながらも、大きくタイムを落とすことなく終えた丸山。翌日は今大会での本命種目だという、男子200メートル個人メドレーに出場する。この勢いで自己ベストの更新、そして決勝進出を果たしてほしい。

(記事 宇根加菜葉、写真 村上萌々子)

★ルーキー斎藤が快泳見せる!


予選のレース後、タイムを確認してガッツポーズを見せる斎藤

 前日女子100メートル平泳ぎで自己ベストを更新した斎藤が、この日は女子50メートル平泳ぎに出場した。「そろそろ32秒台を出したい」と意気込んで臨んだこの日のレース。テンポを維持することを意識したという斎藤は、中盤で頭一つ抜け出し、この組1位でフィニッシュ。自己ベストを1秒近く縮める32秒18を記録し、「すごくうれしい」と笑って話した。予選を11位で通過し、自身初の出場となった午後のB決勝。「力み過ぎた」とストローク数が増えてしまい、タイムは予選を下回る32秒54。目指していたさらなる自己ベストの更新とはならなかった。それでも、当初の目標である32秒台を続けて記録した斎藤。1カ月後に行われる早慶対抗大会では女子100メートル平泳ぎで早稲田基準を突破し、日本学生選手権に個人種目での出場を決めたい。
 また、女子400メートル個人メドレーでは佐々木杏奈(スポ1=神奈川・日大藤沢)が、女子200メートル自由形では佐藤千夏(スポ2=埼玉栄)がB決勝に出場。共にタイムを伸ばすことができず8位に終わった。佐々木が次に臨むのは翌日に行われる女子200メートル個人メドレー。同400メートルは不本意な結果に終わったが、少しでもいいかたちで今大会を終えたい。また、佐藤はこの日の予選で決勝進出を決めた女子800メートル自由形に出場する。得意とするこの種目で、納得のいく結果を収めてほしい。

(記事 島形桜、写真 青柳香穂)

結果

◇B決勝

男子100メートル背泳ぎ

丸山優稀 55秒80【5位】

女子200メートル自由形

佐藤千夏 2分03秒39【8位】

女子50メートル平泳ぎ

斎藤千紘 32秒54【5位】

女子400メートル個人メドレー

佐々木杏奈 4分53秒03【8位】

◇予選

男子200メートル自由形

田中航希 1分53秒43【50位】

竹内智哉 1分54秒93【62位】

男子100メートル背泳ぎ

丸山優稀 55秒74【12位】

女子200メートル自由形

佐藤千夏 2分03秒14【14位】

女子800メートル自由形

佐藤千夏 8分42秒90【2位】

女子50メートル平泳ぎ

斎藤千紘 32秒18【11位】

井ノ口茉里 33秒36【37位】

女子400メートル個人メドレー

佐々木杏奈 4分52秒05【16位】


コメント

B決勝進出者

丸山優稀(法3=埼玉・大宮)

――予選と同じくらいのタイムですがいかがですか

そうですね。良かったのかなと思います。

――レースプランはありましたか

予選と同じように前半を流して、後半を頑張るというレースプランにしましたが、感覚が良過ぎて前半を流し過ぎてしまったので、最後は頑張ったつもりですがトータルとしてあまり上がらなかったのは残念ですね。

――後半は良かったですか

後半は相当速いですね。ただスパートをかけるのが遅かったですね。前半をもう少しいっておけば良かったなと思います。

――他に心掛けて泳いだことはありますか

後半のバサロを、今まで回数を決めていなかったのを9回と決めて意識するようにしました。

――それはうまくいきましたか

はい。

――今大会でメインの種目は何ですか

一応今回は2個メ(男子200メートル個人メドレー)です。2バック(男子200メートル背泳ぎ)も頑張りますが、どちらかというと気持ち的には2個メなのであしたもまた頑張りたいと思います。

――男子200メートル個人メドレーの予選のタイムの目標は

2分1秒ぐらいではいきたいと思っています。願わくばA決に残れればなと思います。

佐藤千夏(スポ2=埼玉栄)

――泳いでみていかがでしたか

ベストではないので、イマイチです。

―予選2レースの疲れは残っていましたか―

結構残っています。

――あしたの800メートル自由形への意気込みをお願いします

まだあまり考えていませんが、できるだけベストに近づけるように頑張ります。

斎藤千紘(商1=東京・早実)

――泳いでみてどうでしたか

タイム落としてしまって。少し力み過ぎたかなというのがあって、いつも25(メートルを)過ぎたときに、8、9ストロークで数えていたりしていましたが、今日は多分10ストロークでした。

――周りの選手は意識していましたか

自分の泳ぎに集中しようと思って、周りの選手はあんまり意識してないです。

――テンポ良く泳ぎたいとおっしゃっていましたが、決勝ではどうでしたか

ちょっと力んでしまいました。

――決勝までにはどのように調整をしていましたか

とにかく寝て、疲労を取ろうと思いました。いい泳ぎが予選でできたので、そのイメージを崩さないように、ビデオを何回も見たりして調整しました。

――早慶戦への意気込みをお願いします

まだ早稲田基準が切れてないので、最低でもそこはちゃんとクリアして、夏しっかり結果が残せるように頑張りたいです。

佐々木杏奈(スポ1=神奈川・日大藤沢)

――泳いでみていかがでしたか

ゴールデンウィークの強化練習もしっかり積めていたので、多少の自信を持って臨んだレースでしたが、予選もなかなかうまくいかなくて、決勝こそはもう少しマシな泳ぎができたらなと思っていましたが、難しかったですね。

――女子200メートル個人メドレーもありますが、どのような目標を持って臨んでいきたいですか

200があしたあるので、1回気持ちを作り直して、今できる最大限のことをやって、少しでもベストに近づければいいかなと思います。

予選後

竹内智哉(スポ3=神奈川・湘南工大付)

――泳いでいて肘は気になりますか

痛みはないですが、練習と試合で感覚が違うような感じがします。

――練習ではそんなに調子が悪くはないのですか

いいほどではないですが、もう少し(タイムが)出てもいいとは思います。

――練習があまりできていないのも不調の原因でしょうか

それもありますが、よく分からないですね。

――男子200メートル個人メドレーに向けては

B決勝に残れればいいかなという感じです。

丸山優稀(法3=埼玉・大宮)

――今のレースを振り返っていかがですか

思った通りにいけました。タイムは思ったよりも良かったです。

――自己ベストですね

はい。選手権(日本選手権参加標準記録)を切れたので本当に良かったです。

――日本選手権のころからずっと調子がいいですが、いかがですか

うまく合わせられたんだなとは思っています。

――今回もうまくピークを合わせられたのですか

そんな感じではありませんでしたが、きょうのアップでギリギリ合わせられました。

――午後のレースはどのように臨んでいきたいですか

今かなり疲れてしまったので、同じぐらいのタイムでいけるように頑張りたいと思います。

井ノ口茉里(スポ2=神奈川・白鵬女)

――泳いでみていかがでしたか

タイムが遅いので、すごく悔しいです。

――意識したことはありますか

100に繋げられるような、100の前半のための練習をしようと思っていました。あまりピッチをかかないように気を付けました。

――早慶戦にはどのような目標を持って臨みたいですか

早慶戦は100メートル(平泳ぎ)に出るので、同じ会場ですしここで泳いだことを生かしてタイムを狙っていきたいと思います。

佐藤千夏(スポ2=埼玉栄)

――女子800メートル自由形を泳いでみていかがでしたか

2フリ(女子200メートル自由形)の後だったので、取りあえず決勝に残ることを考えて泳いでいました。

――昨日から修正したポイントはありますか

特にはないですね。

――女子200メートル自由形の疲れはありましたか

結構あって、この後も200のB決があるのでそこに向けて一回疲労を取りたいと思います。

――女子200メートル自由形の方はいかがでしたか

そんなに速くはなくて、どちらかというと遅いタイムですが、せっかく2本目を泳げるので、ベストタイムを狙っていきたいなと思います。

田中航希(スポ2=埼玉・春日部共栄)

――泳いでみていかがでしたか

狙っていたタイムには程遠くて、悔しいですね。

――狙っていたタイムは

1分50秒台を狙っていましたが、最低でも51秒台を出して早稲田基準を突破したかったです。思うようにいかなかったですね。

――うまくいかなかった部分はどこですか

最初の入りはまあまあかなという感じはしますが、途中のラップが落ちているので、そこですかね。

――早慶戦にはどのような目標を持って臨みたいですか

早慶戦は早稲田基準を切ることと、慶応と戦うということで1点でも多くチームに得点で貢献したいと思います。自分の結果を求めて練習すれば、自然とそれがチームの結果にもつながってくると思うので、まずは自分のことをしっかりやって臨んでいきたいなと思います。

斎藤千紘(商1=東京・早実)

――自己ベストですね

0秒9ベストで・・・。すごくびっくりしました。

――昨日のレースから修正したポイントはありますか

テンポをとにかく維持することを意識して、なるべく肘を立てて手をかくというのを意識しました。

――それらはうまくいきましたか

はい。体重もいつもより少し落ちて、それがつながったのかなとも思います。すごくうれしいです。

――午後にもレースがあると思いますが、どのような意気込みで臨んでいきたいですか

午後はもう少しタイムを上げられるように、ここで満足しないできちんと泳ぎたいと思います。