「全仏オープン」(フランス・パリ/5月26日~男子6月9日・女子8日/クレーコート)の大会5日目。女子シングルス2回戦で第1シードの大坂なおみ(日本/日清食品)が世界43位のビクトリア・アザレ…

「全仏オープン」(フランス・パリ/5月26日~男子6月9日・女子8日/クレーコート)の大会5日目。女子シングルス2回戦で第1シードの大坂なおみ(日本/日清食品)が世界43位のビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)を4-6、7-5、6-3で破り、2年連続で3回戦進出を果たした。その大坂の試合をWOWOWの解説であり、元世界21位の浅越しのぶさんが振り返った。

浅越さんは「立ち上がりは自分が悪いというよりはアザレンカが良かったと本人も言っていたので、やろうとしていることに対してポイントが取れなかっただけだと思います。第1セットの途中から自分の動きが戻ってきたので」と、第1セットでゲームカウント0-4とリードされた場面を振り返る。

「アザレンカはバックハンドがすごく良いので、バックを中心にクロス、ダウン・ザ・ラインを混ぜる戦略できました。最初大坂選手はバックのダウン・ザ・ラインに対応出来ていませんでしたが、第1セットの途中からしっかり対応してフォアのショートクロスに打てるようになっていました」

第2セットではお互いが相手に上手く打たせたくないがために、大坂のバックとアザレンカのフォアでストレートの打ち合いという珍しい戦いになっていたと浅越さんは語る。

大坂は第2セットも先にブレークされる苦しい展開となったが、最後はそのストレートの打ち合いを制し、セットオールに。そして第3セットでは先に2ブレークし突き放した。

「最終的には、大坂選手のショットの鋭さ、パワー、正確さといった本来の良さが出てきて、第3セットは圧倒しました」

1回戦に続き、2回戦も1セットダウンからの逆転劇を見せた大坂。3回戦で対戦するカテリーナ・シニアコバ(チェコ)は現在42位だが、ダブルスで1位の選手だ。

3回戦での戦い方について、浅越さんは「ダブルスが上手な選手で、ドロップショットといった小技を使ってくると思いますが、そこを気にするより、自分がやるべきこと、今日良かったフォアのショートクロスといった角度のあるボールを使うべきです」「先に自分の動きをしたいですね。1、2回戦は追いかける展開になって、気持ちも疲れていると思うので。自分のサービスゲームからしっかり集中することが大事」と話す。

3回戦もタフな試合になる可能性が高いが、見事勝利して笑顔を見せてくれることを期待したい。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「全仏オープン」での大坂なおみ

(Photo by Aurelien Meunier/Getty Images)