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「自分がベストと思えない時点で成功できない」

2019年のプレーオフでは、ほぼ平均トリプル・ダブル(13.6得点、9.9リバウンド、8.2アシスト)を記録しているドレイモンド・グリーン。レギュラーシーズン終盤に身体を絞った効果は大きく、過去最高の仕上がりでラプターズとのNBAファイナルを迎えようとしている。

ファイナル第1戦前日の会見で、現在がピークの状態にあるかを聞かれたグリーンは、「そうではないと思いたい。これからもレベルアップし続けたい。それからピークに達した兆しを見せられれば良い。ただ、今の状態がピークとは思いたくないんだ。まだまだ良くなると思いたい。ピーク云々っていう話は信じていないしね」とコメント。

自信に満ち溢れているグリーンは、数日前、自身を過去最高のディフェンダーと形容した。それほどまで強い自信がどこから来るのか、その理由を聞かれた彼は、「競技者として、何か意味のあることを成し遂げようと思っているのなら、自分がベストと思えない時点で成功できない」と答えた。

「だから、もしあなたが史上最高のリポーターという意識を持っていないのなら、その時点で成功なんてできないんだよ。覚えている限り、自分はずっとこういう意識でやっている。自分がやっていることでは、自分がベスト。この意識は、これからも変わらない。バスケットボールフロアに立つたびに、ベストな存在になろうと思って必死に努力するんだ。とにかく、自分がやることでは、自分が一番という気持ちでやっている。それが、ベストになるチャンスを与えてくれるのさ」

「ただ、何よりも先に自分にはできると信じないといけない」と、グリーンは続ける。

「何かの拍子で優れた存在になんてなれない。まず、自分なら必ず優れた存在になれると信じて、その上で努力する。そうすれば、たどり着けるんだ。ベストな存在に偶然なることなんてない。何かのタイミングで優れている存在になった後で自分が一番と信じるのではなくて、逆なんだ。先に自分の力を信じる。それから、その位置にたどり着くための努力をする。自分は、常に自分のことを信じてきた。そして目標にたどり着くために、日々努力してきたんだ」

実にグリーンらしい表現だが、彼はそれを体現してきた。何があっても自分が一番と信じ、努力できる才能に恵まれたグリーンが、3連覇達成のカギを握っている。