26日午後、第2回コンバインドジャパンカップ(石鎚クライミングパークSAIJO=愛媛・西条、以下CJC)の女子決勝がおこなわれ、ボルダリング、スピードの今季国内女王である野中生萌がその2種目で1位となり、3つ目のジャパンカップ優勝を決めた。昨日の予選通過で世界選手権(8月、八王子)コンバインド種目への出場権を手中に収めた野中、野口啓代を除く上位には森秋彩、谷井菜月、倉菜々子が入り、同選手権の代表入りが内定。予選2位だった伊藤ふたばは6位に終わり、今大会での出場権獲得を逃した。

 第1種目のスピードは序盤に波乱が巻き起こる。トーナメント1回戦で昨日8秒台を記録した伊藤がまさかのフォールとなり、代表枠を争う森との初戦を落としてしまう。1位決定戦には野中と倉が勝ち上がり、8秒790を記録した野中が約2秒差をつけて1位通過を決めた。

倉との1位決定戦に臨む野中(写真=編集部)。

 第2種目のボルダリングは、第1課題から多くの選手がつまづく。ゾーン獲得まで伊藤が8トライ、森は9トライを要し、TOPまでたどりつけず。その後6番手の野口がさすがの実力をみせて5トライ目にTOPを捉えたが、野中がさらにそれを上回る一撃。最終第3課題もパワーとテクニックを駆使して1トライで攻略し、スピードからの連続1位を獲得した。

野中は最終課題も一撃し、総合順位で1位を維持することに成功(写真=編集部)。

 最終種目を前にして、総合1ポイントの野中が1位、6ポイントの野口が2位、12ポイントの森が3位で続いた。この時点で優勝者は野中と野口の2名に絞られ、野口はリードでの1位が優勝の条件となった。野中と野口を除いた上位3名に与えられる世界選手権への出場資格は8位の平野夏海まで可能性が残る状況で最終種目に進んだ。

 そして迎えたリード。まずは平野と小武芽生が終盤に迫る高度39+をマークすると、現在総合6位の伊藤が登場する。代表枠獲得に向けて後がない伊藤は、上位への目安となる高度39+に近づくが、その手前の38で力尽きてしまう。

 その後に6番手の森が抜群の登りで予選からの連続完登を決めたため、これで7番手の野口は優勝へ最低でも完登が必要となったが、46+で競技終了となり総合2位でフィニッシュ。野中の2019年ジャパンカップ3冠が決定した。残り3名の世界選手権コンバインド種目の日本代表には、リードの順位により総合3位に入った森、4位の谷井、5位の倉がそれぞれ内定した。

 野中、野口に次ぐ実力を持つとされながらも6位に終わり代表選考から漏れた伊藤だが、代表選考基準によれば今後のリード、スピードW杯で単種目代表資格を得る選手が現れなかった場合には、コンバインドの代表枠を6に拡げるとされているため、東京2020オリンピック出場をかけた世界選手権への道はまだ残されている。

<決勝結果>

1位:野中 生萌(XFLAG)
  7ポイント(S 1位/B 1位/L 7位)
2位:野口 啓代(TEAM au)
  12ポイント(S 3位/B 2位/L 2位)
3位:森 秋彩(つくば開成高等学校)
  12ポイント(S 4位/B 3位/L 1位)
4位:谷井 菜月(橿原学院高等学校)
  72ポイント(S 6位/B 4位/L 3位)
5位:倉 菜々子(ウィルスタッフ)
  128ポイント(S 2位/B 8位/L 8位)
6位:伊藤 ふたば(TEAM au)
  150ポイント(S 5位/B 5位/L 6位)
7位:小武 芽生(エスエスケイフーズ)
  210ポイント(S 7位/B 6位/L 5位)
8位:平野 夏海(国士舘高等学校)
  224ポイント(S 8位/B 7位/L 4位)

※上段左から氏名、所属先
※下段左から各種目順位の値を掛け合わせた総合ポイント、各種目順位(S=スピード、B=ボルダリング、L=リード)
※野口は森と同ポイントで並んだが、順位が上回った種目数の多い野口が上位。

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取材・文

編集部 /

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JMSCA/アフロ