取材=古後登志夫 構成=鈴木健一郎 写真=仙台89ERS、B.LEAGUE

『ソルジャー』のニックネーム通り、戦う姿勢を前面に押し出すスタイルを貫く片岡大晴は、2シーズンを過ごした京都ハンナリーズを離れ、仙台89ERSに復帰することを決めた。気持ちのこもった全力プレー、チームファーストの精神を重んじる片岡に、B2であることを承知の上で故郷のクラブである仙台へ移籍した心境を語ってもらった。

B1の盛り上がりを「仙台の人たちと一緒に行けたら」

──京都のバスケにすごくフィットしたように見えていて、なおかつチーム内でも評価されていると感じていたので、移籍は意外でした。仙台への復帰がきまった経緯を教えてください。

シーズン終盤になって交渉の通知があって、そこからやり取りを少しずつしていたんですけど、僕もそういうのに慣れていなくて、シーズン中だったのでまずはプレーに集中したいと思って最後までやらせてもらって、そこから決断するための日々を過ごしていました。

やっぱり仙台を降格させてしまったという思いがありました。それは京都で2年間やっていてもずっと抜けませんでした。そういう苦労をした仲間がGMになってチームを作る時に、どこかで僕も力になりたいと考えていました。

それで実際にオファーも来て、その時には来シーズンはまたB2からのスタートだと決まっていたので、だったら昇格のための仕事をやろうかと。どうなるか本当に分かりませんが、やらないと悔いが残ると考えました。だからクラブへの思い、仙台への思いで決めました。

──地元に帰りたい、仙台のバスケットボールを盛り上げたい、という気持ちはどうですか?

もちろんあります。いずれは地元で子供を育てたいと思っていたので。あとは京都での2年間、B1の環境でやらせてもらうことをすごく楽しいと僕は感じていて。バスケットボールだけじゃなくて、その他の盛り上がりとか、注目のされ方とか。この環境に仙台の人たちと一緒に行けたら、それが当たり前になれたら、この喜びはもっと大きくなると思います。そこにトライしたいですね。

「40歳まで仙台で、B1で戦えたらいかに幸せか」

──33歳で地元のクラブに戻ります。ちょっと失礼な見方かもしれませんが、リリースを見た時に「引退するために地元に戻るのかな」と思う部分もありました。

そういう思いはありますよ。仙台に来たからには仙台で生きていきたいと思います。でも、僕は40歳まで現役でやりたいんですよ(笑)。それぐらいの年齢まで仙台で、B1で戦えたらいかに幸せかな、と思っています。だから、まだまだ長くやるつもりです。先の保証なんてないから本当にチャレンジですけど、みんなそうですから。

──仙台ではどんな部分が期待されていると思いますか?

リーダーシップはきっと期待されていると思うので、そういう気持ちでやっていくつもりです。でも、昇格のために1シーズンを戦った選手も残っています。僕はそのチャレンジをしたことがないので、その大変さだったり戦い方は学ぶことが多いでしょうから、そこは一緒に僕も学びながら成長していければうれしいですね。

「皆さんが求めているものに向かって一緒に進みたい」

──それでは、京都のファンと仙台のファンに、それぞれメッセージをお願いします。

京都では2年間プレーしましたが、本当に「支えてもらった」という感じがすごくあります。良いことも辛いこともたくさんありましたが、その時間を皆さんと共有できたことはすごくうれしかったです。僕の勝手なイメージではありますが、京都の人たちは知り合えば知り合うほど、温かく接してもらえる、好きになってもらえる、というのを感じて、それがすごく好きでした。

そして仙台の皆さん、2年ぶりのカムバックとなります。これから仙台でプレーしますが、これは本当にチャレンジなので、皆さんが求めているものに向かって一緒に進みたいと思っています。是非一緒に、楽しんで進んでいきたいです。

あとは40歳まで頑張るつもりなので、よろしくお願いします(笑)。

──個人的な目標というか、仙台でB1昇格を実現するためのアプローチとしては、自分が得た経験を生かしてエース級でバリバリやっていくのか、それともリーダーとして仲間をまとめてチームを勝たせるのか、どんなイメージを持っていますか?

どちらでもないですね。その時その時に与えられたものを必死で、死に物狂いでやるのが僕のスタイルです。その時に応じて全力を尽くすまでです。