明るい表情がラケットを握ると一変する。岡垣光祐選手(法政大学)を突き動かしているのは、精神力とガッツだ。「気持ちがどれだけ強いかがテニスの勝敗に関わってくる。技術力より精神力が大事」。テニスは非常に過酷なスポーツといえる。コートに立ってしまえば、誰も味方がいない。目の前の相手のみと対峙し、強い精神力で諦めず一球でも多く打ち返す。身体は大きくないが、長い試合を戦い抜く体力と1ポイントに対する短期的な集中力を持ち合わせることで、岡垣は常にベストを尽くしてきた。

彼の強靭なメンタルは、高校で受けた指導によって形成された。大学生となった今でも、当時のテニス部顧問のことを尊敬している。休みなく毎日続いた厳しい練習の中で、忍耐力や我慢強さが身についた。対照的に大学では選手の自主性に委ねられているが、トレーニング後も居残り練習を行うなど、岡垣は常に自らを試合に近い状態へと追い込む。努力すれば技術は向上する。技術が向上すれば勝利へ繋がる。そう信じているから、時間を無駄にすることなくテニスに打ち込むのだ。

※自宅でもラケットの調整や振り返りノートを記入するなど、常にテニスのことを考える岡垣

法政テニス部を牽引する“若武者”は今、海外にも目を向けている。「日本だけに留まらず、世界にも出てみたい」。テニスは単純なように見えて、選手の性格が顕著にプレーに現れる。体格を活かしたパワフルな戦い方をする選手、頭脳戦を展開する選手、最後まで諦めずに相手に食らいつく選手。言葉が通じなくても、テニスは世界共通だ。競技を通じて海外交流をすることもできる。例えば、岡垣は大学の春休み期間を利用して、同期とトルコで“武者修行”をした。自分の世界が広がり、世界の選手たちから日本選手にはないものを勉強できたという。「体格が不利でもどうしたら戦っていけるのか考えて、他の人にはない武器を持つことが大事。自分は誰よりも試合相手のテニスを見ていて、素早く反応することができる部分が長所なので、勝つことができると考えている」。

負けん気が人一倍強いからこそ、岡垣はどうしたら勝てるのか真摯に考え、行動することで学生テニス界を牽引してきた。それでも、まだ頂点を極めたわけではない。闘志をみなぎらせ、夢へと駆け上がっていこうとしている。誰よりも何よりも高い場所を目指して。

※大学アスリート1日密着動画「THE STARS」にて、岡垣選手を特集しています。
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岡垣光祐(おかがき・こうすけ)
岡山県出身。1998年12月18日生まれ。170センチ、60キロ。岡山理科大学附属高校を経て、現在は法政大学経済学部3年。1年生時に関東大会を制覇するなど、早くから才能を開花させてきた。年々成績を向上させており、今後も国内外を問わず活躍が期待される。妹は明治大学テニス部・岡垣穂香選手。