4月の初週から始まった春季関東大学リーグ戦(春季リーグ戦)も最終日を迎えた。先週の試合ですでに優勝を決めている早大バレーボール部。全勝優勝をかけて去年秋季関東大学リーグ戦で唯一負けを期した日体大と対戦した。「センターの違いで勝てた。」と村本涼平(法=京都・洛南)が振り返るようにセンターの武藤鉄也副将(スポ4=東京・東亜学園)と村山豪(スポ3=東京・駿台学園)が奮闘。セットカウント3-0(25-16、25-21、25-22)で宿敵・日体大をストレートで下した。

 第1セットの立ち上がり、日体大の高身長セッターのトスからの攻撃に苦しみなかなか試合のペースをつかめない早大。しかし、6-6の場面で武藤副将、宮浦健人(スポ3=熊本・鎮西)の2枚ブロックが相手のスパイクを封じてブレークを取る。すると流れは早大に傾く。「しっかり合わせることができた」と村山が振り返るようにきょうの試合ではセッター中村駿介(スポ3=大阪・大塚)と村山の息がぴったり。何度も速攻で相手に苦汁をなめさせる。セット終盤には中村や宮浦がサービスエースで点を稼いだ。早大は主導権を明け渡すことなく、6点差をつけてこのセットを先取する。2セット目、先に2点取られるも宮浦のクロススパイクなどで4連続得点を獲得する早大。その後も大塚のパイプ、武藤副将の速攻など三方向からの攻撃を組み合わせ、日体大との点差を広げ続ける。23-18の場面で日体大が2連続の強烈なスパイクを決めるも流れは一向に変わらず。最後は春季リーグの課題であったレセプションアタックを宮浦が見事に決めて25点目。第2セットも獲得した。


サイドラインギリギリのサービスエースを放った中村

  早大ペースのまま試合が運ばれるかに思われた3セット目。ここで終われない日体大はセンターの城野が一枚ブロックで武藤副将のスパイクを止めるなど反撃を開始する。早大はブレークを幾度となく取るもののなかなかリードをすることができない。セット終盤には20-19から2失点を許し20-21と逆転される。ここで松井泰二監督(平3人卒=千葉・八千代)は初めてタイムアウトを要求。タイムアウトが功を奏したのか息を吹き返した早大は22-22の場面から大塚のスパイク、村山のブロック、村本涼平(法4=京都・洛南)のワンタッチを誘うスパイクが相次いで決まりマッチポイント。最後は日体大がスパイクを打ち損じアウト。この瞬間早大は2年連続春季リーグ戦全勝優勝を決めた。


レフトの点取り屋・大塚

 失セット3という破格の強さで全勝優勝を飾った早大。この強さを語るには武藤鉄也副将(スポ4=東京・東亜学園)の存在を忘れてはいけない。春リーグ初戦後のインタビューで「自分も副キャプテンではなくキャプテンと同じ気持ち」だと語っていた武藤副将。リベロである堀江友裕主将(スポ4=和歌山・開智)に代わってコートキャプテンの役割を果たし続けている。そんな武藤副将について寺石周防主務(政経4=埼玉・早大本庄)は「早稲田が大事にしているブロックとディグの関係は鉄也なしには成り立たない。」「セルフケアがしっかりしていて、身体を大事にしている。そういった姿がチームにいい影響を与えている。」と評価した。センターというポジションから見ると身長は高いといえない。しかし点数以外のところでチームに与えている影響は計り知れないのだ。この男がコートの中心にいなければ早大の均衡は崩れてしまうだろう。


チームに影響を与え続ける武藤副将

 武藤副将だけでなく、早大には今大会の個人賞を総なめにするほどの頼もしい選手たちがいる。選手層の厚さは関東でも随一。その選手層の厚さが強さの一因でもある。そんな春リーグそして黒鷲旗と大学王者の貫禄を見せ続けている早大バレーボール部の快進撃はどこまで続くのか。6月には早慶戦、東日本大学選手権が控えている。12月の全日本大学選手権3連覇を目指して。まだまだ物語は紡がれていく。

(記事 萩原怜那、写真 松谷果林、橋本和奏、萩原怜那)

※掲載が遅くなり大変申し訳ありません。

セットカウント
早大25-16
25-21
25-22
日体大
スタメン
レフト 村本涼平(法4=京都・洛南)
レフト 大塚達宣(スポ1=京都・洛南)
センター 武藤鉄也(スポ4=東京・東亜学園)
センター 村山豪(スポ3=東京・駿台学園)
ライト 宮浦健人(スポ3=熊本・鎮西)
セッター 中村駿介(スポ3=大阪・大塚)
リベロ 堀江友裕(スポ4=和歌山・開智)
最終結果

優勝(4季連続) 11勝0敗

集合写真

個人賞

最優秀選手賞
 堀江 友裕主将(スポ4=和歌山・開智)

スパイク賞
 村山 豪(スポ3=東京・駿台学園)

サーブ賞
 宮浦 健人(スポ3=熊本・鎮西)

レシーブ賞
 村本 涼平(法4=京都・洛南)

セッター賞
 中村 駿介(スポ3=大阪・大塚)

リベロ賞
 堀江 友裕主将

新人賞
 大塚 達宣(スポ1=京都・洛南)

会長特別賞
 大塚 達宣

個人賞を受賞した選手たち(左から大塚、村本、堀江、中村、宮浦、村山)

コメント

堀江友裕主将(スポ4=和歌山・開智)

――リベロ賞と最優秀選手賞を受賞されましたお気持ちをお願いします

リベロ賞は初めてなので素直に嬉しいです。最優秀選手賞は優勝したキャプテンだからもらえたかなと思います。監督もおっしゃっていましたが鉄也(武藤副将、スポ4=東京・東亜学園)が何ももらっていなかったので個人的にはあげたいなと思いました。

――きょうの試合は宿敵・日体大でしたが振り返っていただけますか

向こうも色々なことを試しながら動いている中でこっちもそれにはまらずというか3セット目苦戦してしまったのですがうまく大崩れすることなくいけたかなと思います。

――個人の成長をリーグ戦での目標としていましたがチーム的にその目標は達成されましたか

チームとしては30%の力をつけることをも目標としていましたが荒削りの中30%、20%を行き来しているような感じではありました。時には10%まで落ちたりしたこともありましたが波があるので去年のように安定感のあるチームであるということも必要だと思うのでそれは日々の練習が大事になってくると思うので、結果的に優勝できたし、むちゃくちゃ悪いというわけではないので30%を目指す中では80点かなと思います。

――ケガから復帰して初めてのリーグ戦でしたが、ご自身のプレーの出来はいかがですか

いい時もあったり悪い時もあったりで右肩上がりにはいかなかったですがある程度落ち着いてできるようになってきたのでいい感覚も戻ってきたので良かったと思います。

――4年生として主将として後輩を引っ張っていくことはできましたか

引っ張るというか声を出すということはできたと思います。引っ張れたかどうかは後輩の評価にお任せします。(笑)

――東日本大学選手権に向けて

レセプションアタックがまだまだなのでそこの安定感を求めることと自分たちの武器はサーブなのでサイドアウト取ることとサービスエースなどでブレークを取ることが一番大事後思います。後はすべての面でちょくちょく強化していくことが東日本インカレに向けて重要かなと思います。

武藤鉄也副将(スポ4=東京・東亜学園)

――全勝優勝おめでとうございます。今の気持ちを教えて下さい

黒鷲旗もあって体が特に後半戦は疲れている中、そこは戦い抜けたというのがすごく良かったというのと、プレーも大崩れすることなく、松井監督は最後集合であったんですけど、気持ちの面でも安定してプレーすることができたのがすごく良かったという反面で、この後日本一に向けての行動という部分では、スタッフの方からもご指導をいただいたようにまだまだ足りてない部分があるので、それを次の試合に向けてチームとして修正できるようにしたいと思います。

――きょうの試合を振り返っていかがですか

日体大もあまりメンバーがそろわない中で、僕らよりもミスが多かった分僕らは楽に勝てた部分はあったんですけど、3セット目のように拾われたりとか、向こうも最後意地を見せてきたじゃないですか、そういう部分もあると思うので、そうなってきた時に最後決めきる力というのはまだ相手のミスでもらっている部分があると思うので、最後決めきれる力というのを今後の練習でつけていきたいです。

――コートキャプテンとしてコートに立っての優勝ということでしたが、昨年とは違った思いもありますか

去年より自覚とか責任感があるのはあって、あんまり思いたくはないですけど、負けちゃいけないとか勝たなきゃいけないというのは少なくとも4年生である以上背負うものだと思うので、それをプレッシャーに感じるのではなくて逆にエネルギーに変えられるように、これからもずっとこの後の試合もプレッシャーのかかる試合だと思うんですけど、それを感じるからこそ、去年の4年生を見てきた分それを糧に成長していけるように、逆に他のチームにないことなので、自分であったり学年として成長できる状況にあると思うのでそれはプラスに考えていきたいです。

――春季関東大学リーグ戦を総括していかがですか

先ほども言ったんですけど、疲れている中でしっかり戦い抜けたというのはすごく良くて、春リーグはレセプションアタックとサーブを課題にしてきて、レセプションアタックも初戦から今の最終戦に比べてはすごい安定してきているし、サーブもミスは出ていますけどしっかり攻め切ることはできていると思うので、それは継続して東日本インカレでも課題となってくることだと思うのでそれにプラスして今度はディグアタックの局面のブロックだったりディグだったりそういう部分をこれからまたやっていくことでより強いチームにできるのではないかと思います。

――東日本インカレに向けて意気込みをお願いします

東日本インカレはやるからにはしっかり優勝するつもりで試合には臨みますし、ただ結果だけではなくて東日本インカレではなくて全日本インカレに向けての一つの大会として少しずつ成長できればと思います。

村本涼平(法4=京都・洛南)

――レシーブ賞おめでとうございます!

ありがとうございます。全然予想していなかったです。自分なんかがもらえる賞だとは思っていなくて、賞をもらえて嬉しかった半面、まだまだ課題が多いので次の大会に向けてその課題は克服できるように練習を頑張りたいと思いました。

――日体大との試合を振り返って

半年前のチームとは人も変わっていました。向こうのセンター2人が若い選手だったので、その分こっちもセンターを使えてたかなと。今回はセンターの違いで勝てたかなと思います。

――レフトというポジションでの11試合を振り返って

最初の方はまだ全然慣れていなくて、自分の思うようなプレーができないことが多かったです。ですが、試合を重ねるごとに自分のプレー自体も良くなって、チームとしても少しずつ安定感が出てきましたし、チーム自体もすごくよくなっているなと感じました。

――夏に向けて

まだサーブレシーブが安定していないところが多いので、セッター(中村駿介、スポ3=大阪・大塚)に返すだけではなくてその質までこだわりたいです。また、ディグアタックの練習はまだしていないですが、ブロックトレシーブの関係をさらに安定させて堅いチームを作っていきたいなと思っています。

吉田伸アナリスト(スポ4=東京・調布南)

――きょうの試合を振り返って

相手のミスに助けられた部分ももちろんありましたが、選手たちも疲れている中最後までしっかり戦い抜けた試合だったなと感じています。

――昨年黒星をつけられていた日体大との対戦でしたが、特別な感情はありましたか

昨年の秋に負けていたので、先輩たちの借りを返したいという気持ちもありました。相手どうこうよりもしっかり勝って全勝で終わりたいという思いをみんな持っていたので、もちろん優勝は決まっていましたが、変に誰も意識することなく最後の1戦に臨めていたかなと思います。

――春季関東大学リーグ戦11試合を終えてみて感じた収穫は

最初はやっぱり1回崩れるとなかなか立て直しができなかったり、少し時間がかかってしまったりした部分があったと思います。ですが試合を重ねるごとに少しずつ監督(松井泰二監督、平3人卒=千葉・八千代)からもあった通り気持ち的に強くなることができました。劣勢というか、チームが悪い状態になっていてもコート内で選手たちが立て直すことができるようになったことがリーグ(春季関東大学リーグ戦)を通して得た収穫かなというふうに思っています。

――黒鷲旗全日本男女選抜大会以降の3試合は一層強さを見せられたのではないでしょうか

そうですね、強さを感じる部分がありました。黒鷲旗ではVリーグ相手に通用しなかった部分が大学生相手には結構決めやすかったというか。やっぱり大学だけでなくVのチームと戦ったことによって上には上がいるということを改めて知ることができましたし、そのイメージをもって最後まで残りの3試合を戦い抜けたことは良かったです。

――早慶戦、東日本インカレに向けて強化するべきところは

春リーグ(春季関東大学リーグ戦)でもレセプションアタックからの切り返しということを課題に挙げていましたが、まだ100%詰め切れていないなと感じることがあります。そこをまず強化することですね。また、リーグを通してサーブがすごく効いていたと思うので、それは継続して早慶戦や東日本インカレでもやっていければなと思っています。

寺石周防主務(政経4=埼玉・早大本庄)

――今の率直な気持ちをお願いします

先輩たちがすごい記録を残していった中だったのですごく緊張していたではないですが自分たちの代はどうなるのかなということが心配していたので優勝という結果を残せたことはほっとしています。

――4年生として後輩を引っ張っていくことはできましたか

後輩たちがどう思っていたかはわからないですが自分たちがやろうとしていた行動はとっていてその結果にはなったとは思います。でもチームとしていろいろな面で課題が山積しているので、そういったことを解決していかないと他のチームがどんどん完成していくときに負けてしまったりだとかいいゲームができなくなってしまうので一旦リフレッシュした後に課題を解決できるように臨みたいと思います。

――具体的に課題とは何でしょうか

チームの中でプレーとしてもまだまだ荒いチームになっているのでそれは詰めていけばいいのですが、僕らが年間を通して人間力を上げることをテーマにしていますが必ずしも全員がそういった行動をとれているわけではないのでそういったものを改善し、成長していくことがバレー部の在り方だと思うので一人一人が望めるように僕らが引っ張っていかなければいけないと思います。

――東日本大学選手権に向けて意気込みがあればお願いします

その間に早慶戦もありますし東日本(インカレ)では少しメンバーが変わることもありますが、チームとして誰が出ても同じプレーをするということをやっていますし誰かが抜けたから負けるということはだめだと思うのでまだ1ヶ月あるのでしっかりもう一回作り直していいところを引き継いで課題を修正して頑張っていきたいです。

村山豪(スポ3=東京・駿台学園)

――きょうの試合を振り返って

きょうは前回の秋リーグ(秋季関東大学リーグ戦)で負けているということもあって、個人的に気持ちが入った試合だったなと感じています。

――スパイク賞受賞という結果については

全然予想していなかったです。とても驚きました。

――きょうはセッターと息の合ったプレーが多かったように感じます

そうですね、きょうは前回や黒鷲旗(黒鷲旗全日本男女選抜大会)で合わせられていなかった部分をしっかり合わせることができたと感じているので、とても良かったです。

――春季関東大学リーグ戦を振り返って

色々な試合があって、色々なセットがあった中で、勝ち切れたことはとても良かったと思います。ですが、自分自身がまだまだできていない部分が多かったので、課題も残ったリーグになりました。

――夏に向けて強化していきたいところは

やっぱりもっと自分自身が攻撃に参加できるようにやっていきたいなと思いました。

――今年は3年生としてコートに立っていますが、上級生としての意識を感じられていますか

そういう意識がまだ持てていないというか、4年生に頼っている部分がまだ多いのでしっかり4年生をフォローできるようにこれから頑張っていきたいなと思っています。

――今後に向けて

東日本インカレではどこのチームもレベルアップしてくると思いますし、自分たちもそこに向けて合わせていきたいです。また、早慶戦(早慶定期戦)がまずはあるので、それに向けてやっていけたらいい結果が出ると思います。頑張っていきたいです!

大塚達宣(スポ1=京都・洛南)

――最優秀新人賞、会長特別賞を受賞されたお気持ちをお願いします

まず関東(1部)リーグでこの賞をいただいたことは自信になるのですが、この賞はコートに立っている先輩方が引っ張ってくれたおかげでもあるしまたコート外の先輩方や同期や先生方の支えがあったからこそだと思うのでこの賞をいただいたことをきっかけにこれからもさらに上を目指して頑張りたいと思います。

――きょうの試合を振り返っていただけますか

きょうは(春季関東大学)リーグ戦の最終戦ということで昨年の秋リーグ(秋季関東大学リーグ戦)で日体大に負けているので去年の秋のリベンジではないですが今年は今年のチームで勝ちたいという気持ちが強くてきょうの時点で優勝も決まっていたのですがそこを意識せずに一戦一戦みんなで戦うという気持ちでやれたので良かったと思います。

――リーグ戦始まってからずっとスタメン出場していましたが、ご自身のプレーなどリーグ戦の総括をお願いします。

2か月にわたる長期間の大会は今までは経験したことがなくて大学で初めてだったのですが自分の体の調整であったりコンディション、プレーパフォーマンスの維持ということが難しかったのですが、その中でもなるべく落とさないように意識してできたと思うのでこの春リーグでいろいろ経験させてもらったことを次の東日本インカレへとつなげて最終目標は全日本インカレで優勝なのでそこに持っていけるようにしたいと思います。

――東日本インカレに向けて修正点などがあればお願いします。

東日本インカレではフルメンバーで戦えるわけではないのですがチームとして誰が出ても勝てるチームということを目標にしているので東日本はトーナメントで一発勝負になるので春リーグ終わって、まだ東日本まで時間があるので一回今までの自分のプレーを見つめ直してよかったところは伸ばして悪かったところは修正して東日本インカレに臨めるようにしたいと思います。

――ありがとうございます。これからの大塚選手の活躍に期待です。