厚いディフェンスの壁を破ってみせた。強力なFW陣が武器の東海大との一戦。前半から東海大の圧力を受けるが、BK陣の相手のラインを切り崩すランで2トライを奪い、前半をリードで終える。後半も、東海大が得意とするモール攻撃に苦しむも、前半の課題を…

 厚いディフェンスの壁を破ってみせた。強力なFW陣が武器の東海大との一戦。前半から東海大の圧力を受けるが、BK陣の相手のラインを切り崩すランで2トライを奪い、前半をリードで終える。後半も、東海大が得意とするモール攻撃に苦しむも、前半の課題を修正しつつ、広く攻撃を展開。計6トライをもぎ取り、36―19で勝利を収めた。

◆5・18 練習試合(東海大湘南グラウンド)

▼対東海大B戦

 ○明治36{12―5、24―14}19東海大

 対東海大C戦

 ○明治50{21―12、29―24}34東海大

 シーソーゲームを制し、最後は突き放した。「準備はしていたが、順応に時間がかかってしまった」(ゲームキャプテン・右フランカー佐藤諒・政経4=国学院久我山)。前半立ち上がりから東海大の前進するディフェンスに苦戦を強いられ、自陣から抜け出せない明治。しかし、13分、FW陣が相手ゴール前でフェーズを重ねると、左サイドに大きく回しトライ。先制に成功する。その後は両者がトライを取り合い、一進一退の攻防が続いた。17―19と2点のビハインドで迎えた後半26分。敵陣10メートルライン付近での相手のペナルティーから明治はクイックプレーを敢行。右センター齊藤大朗(商3=桐蔭学園)が抜け出すと相手ディフェンスは反応できず、インゴール中央に飛び込んだ。試合終盤はスタミナの差を発揮し、ダメ押しの2トライを奪取。ポゼッションでは試合を通して劣勢に立たされつつも、粘り強さを見せ、36―19でノーサイドとなった。

 

 「FW勝負になる分、外にスペースができることは分かっていた」(フルバック猿田湧・営3=秋田工)。前半は東海大FW陣の強いプレッシャーの前にスクラムなどセットプレーでミスを連発。リズムに乗れない我慢の時間が続いた。「後半は外へ外へとボールを運べるようにBK陣と話し合い修正した」(佐藤)。10分には、FWで連続攻撃を仕掛け、スクラムハーフ安部耕平(法4=大分舞鶴)、齊藤大とつなぎ、最後は大外で待っていた右ウイング矢野湧大(文4=大分舞鶴)がグラウンディング。オープンスペースをフルに活用してトライをもぎ取った。今試合で奪った6トライ中5トライがBK陣によるトライ。「トータルでどう戦っていくかが勝負」(田中澄憲監督)。昨年度のジュニア選手権でも大接戦を演じたライバルにFWを抑えられながらも、総合力で強さを見せつけた。

 続いて行われたC戦では、左ウイング釜光太郎(商4=明大中野)の2トライなど50得点。50―34で勝利を挙げた。

[内山嶺]

試合後のコメント

佐藤

――試合を振り返っていかがでしたか。

 「難しい試合でした。結果的に勝ち切れたところは評価したいですし、学ぶべきところも多かった試合だったと思います」

猿田

――BKとして特に意識したことはありましたか。

 「FWにはいつも助けられているので、今日のようにFWが劣勢だった時はBKで取り返そうという気持ちが強かったです。FW勝負になる分、外にスペースができることは予想していました。積極的にミスを恐れず外に振ろうという話をして、試合途中に修正できました」

右ロック武内慎(商1=石見智翠館)

――試合を振り返っていかがでしたか。

 「明治に入学して2試合目でした。大学ラグビーはパワーが全然違うなと感じた試合でした。まだ1年生ですけど、そこをプラスに考えてフレッシュなプレーでチームを勢いづけていきたいです。一つ一つレベルアップしていきます」