15日のツインズ戦では3戦連続のマルチ安打を放ち、打率は.321まで上昇 復帰後8試合出場で打率.294、1本塁打、6打…

15日のツインズ戦では3戦連続のマルチ安打を放ち、打率は.321まで上昇

 復帰後8試合出場で打率.294、1本塁打、6打点と存在感を見せているエンゼルスの大谷翔平投手。13日(日本時間14日)のツインズ戦ではバックスクリーン左に飛び込む約130メートルの特大1号2ランを放った。復帰2試合は快音響かず、スイング後にヘルメットを飛ばす姿が話題となった大谷のバッティングだが、確実に状態を上げてきている。ヘルメットが飛ぶ場面は少なくなった大谷は、どこが修正されたのか――。その裏には「体軸」が存在すると、専門家は指摘している。

「大谷選手のバッティングはダイナミックそのものです。スイングも綺麗。アメリカでもパワーが注目されていますが、柔軟性や可動域の広さも素晴らしいですね」

 こう語ったのは体幹や体軸、バランスを強化する「Koba式体幹・バランストレーニング」の開発者である木場克己氏だった。池江璃花子や久保建英ら様々なトップアスリートを指導し、肉体改造を成功させてきたプロトレーナーだ。

 大谷の待望の一発は、出場6試合、26打席目で飛び出した。相手右腕エースのベリオスの真ん中に入った直球をフルスイング。バックスクリーン左の電光掲示板に直撃させた。昨年9月26日の本拠地レンジャーズ戦で放って以来、229日ぶりの一発となった。

「まず構えが素晴らしい。スタンスは広く、重心は低いですが、骨盤から頭までは真っ直ぐになっている。背筋を使って、姿勢を維持しています。この姿勢が素晴らしい。腰がしっかりと立っていると表現しますが、まさに打ちそうな雰囲気が伝わってきます」

 ホームランを打った場面のスイングのメカニズムについてこう語った木場氏は続ける。

復帰直後に頻繁にヘルメットが飛んでしまっていた理由は…

「バットが動き出す瞬間に、骨盤が一緒に動き出します。骨盤の動きと腹部のインナーマッスルとアウターマッスル、そして、臀部が連動します。その上で、太ももの筋力で支えています。内転筋でタメを作って、腹斜筋の体幹部分でひねる。スイングがスムーズに連動しています。そこまで溜め込んでいたパワーを一気に爆発させるイメージです。そして、驚くことにスイングの過程で頭の位置が全くブレていません。体軸がしっかりできています。この軸が大事です。パワーが逃げず、最大限バットからボールに伝達しています。体をひねるスピード、下半身の安定感。いい状態になっているように見えます」

 木場氏はこう分析する。マウンド方向への骨盤の移動からスタートするスイング。腹部のインナーマッスルとアウターマッスルから下半身、そして、体幹部分のスムーズかつダイナミックな連動を称賛。その上で、バッターボックスで全くブレない軸こそが、驚異的な打球のスピードを生み出す要因の1つだと分析している。

 一方で復帰直後に見られた、打ち損じや空振りでヘルメットを飛ばす場面。この現象について、マルチ安打を続けたツインズ戦のフォームについて比較してくれた

「ここ数試合のフォームと比較すると、スイングスタートする際に、上半身が少しだけ前傾している場面もありました。体軸という部分で修正が進んだ印象を受けます。僧帽筋、背筋、肩甲骨周りの柔軟性も素晴らしい。スイングの軌道にも生かされています。しなやかですね」