2日(日本時間3日)敵地でのメッツ戦に先発し、今季自己ワーストタイの7失点KOを喫したヤンキース田中将大投手。7回途中に1死一、三塁としたところで降板した右腕だが、この時の様子について、地元紙「ニューヨーク・ポスト」電子版が疑問を投げかけて…

2日(日本時間3日)敵地でのメッツ戦に先発し、今季自己ワーストタイの7失点KOを喫したヤンキース田中将大投手。7回途中に1死一、三塁としたところで降板した右腕だが、この時の様子について、地元紙「ニューヨーク・ポスト」電子版が疑問を投げかけている。

■指揮官も田中も「悪気があったわけじゃない」と否定も…

 2日(日本時間3日)敵地でのメッツ戦に先発し、今季自己ワーストタイの7失点KOを喫したヤンキース田中将大投手。7回途中に1死一、三塁としたところで降板した右腕だが、この時の様子について、地元紙「ニューヨーク・ポスト」電子版が疑問を投げかけている。

 “サブウェイ・シリーズ”と呼ばれるNY対決に登板した田中は、メッツの豪球右腕デグロムと投げ合った。6回終了まで2本塁打されながらも、なんとか3失点で踏みとどまっていたが、7回に崩れた。先頭フローレスからの2連打で1失点すると、1死三塁からレイノルズの右前適時打で2失点目。続く投手デグロムにセンター前ヒットを許したところで、たまらずベンチからジラルディ監督が飛び出してきた。

 この試合は、交流戦でDH制のないナ・リーグ方式で行われていた。そこでジラルディ監督は、次の攻撃で回る打順を考えて、投手と野手を同時に交代させる“ダブルスイッチ”を敢行。だが、慣れていないため、球審への連絡手続きにやや時間を要した。すると、田中は自らマウンドを降りて三塁ベンチに向かって歩き始め、三塁線を越す直前にすれ違った指揮官にボールを手渡した。

■「監督にボールを手渡すまで、投手はマウンドで待たなければならない」

 記事では「交代を告げにきた監督にボールを手渡すまで、投手はマウンドで待たなければいけない」という“不文律”があると指摘。だが「タナカはジラルディが球審と話し終える姿を見るなり、自分でマウンドから降りてしまった」とし、この行為が不文律に触るのではないか、と疑問を呈している。

 だが、試合後、この行為について質問を受けたジラルディ監督は「すでに話し合い、特に問題はない」とし、エース右腕は交代に不服だったのではなく「自分のパフォーマンスに納得がいっていなかっただけだ」と説明したそうだ。田中自身も、通訳を介して「次の投手が出てくるのが見えたので、ジョー(ジラルディ監督)の方に歩いてボールを渡しにいっただけ。悪気はなかった」と話しているという。

 辛口で知られるニューヨークの地元メディアは、投球内容だけではなく、所作振る舞いについても厳しい基準を持っているようだ。