春リーグ戦のヤマ場を制した。4月から始まった関東大学春季大会Bグループの3戦目、筑波大との一戦は、序盤から明治が優勢。前半は規律のあるディフェンスで、相手アタックを完封した。後半に3トライを奪われたが、前半の大量リードもあり最終スコア68…

 春リーグ戦のヤマ場を制した。4月から始まった関東大学春季大会Bグループの3戦目、筑波大との一戦は、序盤から明治が優勢。前半は規律のあるディフェンスで、相手アタックを完封した。後半に3トライを奪われたが、前半の大量リードもあり最終スコア68―19。今年度の対抗戦初戦の相手でもある強豪を大差で下してみせた。             

◆4・28 関東大学春季大会Bグループ(八幡山グラウンド)

▼対筑波大戦

 ○明治68{42-0、26―19}19筑波大

 フィジカルを武器に攻め立てた。序盤は両チームともに無得点。先の読めない一進一退の攻防が続いた。緊迫した試合の流れを変えたのは、前半12分。敵陣22メートル左スクラムから、ナンバーエイト坂和樹(政経4=明大中野八王子)が右サイドに持ち出し前進。最後はパスを受けた、左フランカー石井洋介(情コミ4=桐蔭学園)がインゴール中央に飛び込んだ。さらにディフェンスでも強気に前に出続けた明治。最後まで集中力を切らさず、前半を無失点に抑えた。後半はリザーブメンバーの投入によるディフェンスの乱れから失点を許すも、68―19と貫禄を見せつけ勝利。今季の大一番を白星で飾った。

 非凡なスキルを垣間見せた。前節の青学大戦に続き、スタンドオフとして出場した山沢京平(政経3=深谷)。十八番のキックを武器に、多種多様な戦術を披露した。外側のスペースを生かしたウイングへのキックパス、相手ディフェンスの裏を取るグラバーキック。多彩なキックの使い分けで、明治の攻撃パターンに変化球を投入した。またキッカーの肝となるコンバージョンキックでは「昨年度と違った蹴り方」で、7本のチャンスをパーフェクトに沈めた。「難しさもあるが、楽しんでやっていきたい」。才気あふれる怪物は、次世代司令塔の座を譲らない。

[高智琉大朗]

試合後のコメント

右ウイング山村知也(営4=報徳学園)

――後半からゲームキャプテンでした。

 「(武井)日向がいなくなった中で、4年生が中心となって声を出しましたが、まだ相手に先制点を取られてしまったこと、締まりがなかったことがあったので、後半の集中力をもっと修正していかないとなと思いました」

――後半のディフェンスに関していかがですか。

 「メンバーが変わっていく中で、クイックセットとか、コミュニケーションの所とか。メンバーが変わると、感覚も変わっていき、コミュニケーションが取れなくなりました」

山沢

――筑波大戦を振り返っていかがですか。

  「アタックではミスはありましたが、前半は特に外側のスペースをうまく使えました。ディフェンスは後半に何本か取られてしまいましたが、我慢する時間に耐えられたのがよかったです」

――コンバージョンキックへの手応えはいかがですか。

  「昨年と違った蹴り方を意識してやっています。今日は難しい角度はありませんでしたが、しっかり決められるところで決められたのは、明治での練習の成果です。もっと精度を高めていきたいです」

右センター児玉樹(政経2=秋田工)

――センターの争いは熾烈(しれつ)です。

 「日々の練習から常に油断できない状況で、良いプレッシャーの中できています。それが試合のモチベーションになっていますし、負けられないという気持ちは本当に強いです。自分が今出場できているということは下からの追い上げがあるということなので、試合で頑張ろうという気持ちになります。とても良い環境です」