気になるニュース・気になる内幕。今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析する新聞ウォッチ…………。

一連の「ゴーン逮捕・起訴事件」を除いて、自動車関連の話題が全国紙の1面トップを飾るのは珍しい。トヨタ自動車が発表した2019年3月期連結決算で、売上高が初めて30兆円の大台に乗ったからで、読売と毎日が1面トップで「トヨタ売上高初の30兆円」と大きく報じている。

さらに、産経が1面準トップ。東京と日経が総合面、朝日は経済面にそれぞれトップ記事で取り上げた。

決算発表後の記者会見には、豊田章男社長も出席。「未来に向けてトヨタのフルモデルチェンジに取り組んだ1年だった」と述べるとともに、この6月で社長就任から丸10年を迎えるが、これまでの10年間を大きく3つの期間に分けて分析。最初の3年は「赤字転落に始まり危機対応に明け暮れた」としながら、次の3年は「『意志ある踊り場』で競争力のある生産現場を実現」。

そして、直近4年間は「『トヨタらしさ』を取り戻すことと未来に向けてトヨタをモデルチェンジすることだった」と振り返った。

また、トヨタにとって最も脅威となるものは何かという質問に対して、豊田社長は「『トヨタは大丈夫だ』と思うことが危険。これだけ大きい会社ですべての変化に神経を研ぎ澄まして対応していく中では、この言動が危機につながる」と強調。

きょうの各紙を比べると、毎日は「堅調トヨタ長期的課題も」として「リスク含み米中市場」とのタイトルで検証。産経は「巨艦トヨタ異業種連携、次世代技術開発、コスト低減」との見出しで、他の自動車メーカーや異業種との連携を強化する方針を示したことなどと報じた。

一方、ホンダも同日、決算を発表。売上高は15兆8886億円と過去最高を更新したものの、純利益は前期比42.4%減の6103億円。社長就任丸4年を迎える八郷隆弘社長は「2025年に向けてもう一段体質を変えていく。(改革は)7合目まで来ている」などと胸の内を述べたのが印象的である。

トヨタに比べると、掲載は地味だが、四輪事業の利益率改善に向けて2025年までに世界展開する車種の派生商品数を現在の3分の1に削減するほか、生産にかかわる費用を1割減らす方針を打ち出した。。日経は「今期販売目標下げ」とのタイトルで、「経営課題はなお山積しており、一連の改革の芽が出るまでは予断を許さない」と伝えている。

2019年5月9日付

●トヨタ売上高初の30兆円、19年3月期、中国販売が堅調、最終益は24.5%減(読売・1面)

●米、対中25%関税通知、2000億ドル相当に「中国が合意撤回」(読売・1面)

●携帯プランソフトバンク料金維持、対ドコモ「十分競争力ある」(読売・8面)

●日産中期計画下方修正へ、ゴーン前会長の拡大戦略を転換(朝日・3面)

●ホンダ派生車3分の1に、2025年までに、生産コスト削減(朝日・6面)

●上越新幹線240キロ→275キロ。東京―新潟8分短縮(朝日・25面)

●令和経済展望、ホンダ合流、衝撃の選択、次世代移動サービス(産経・1面)

●園児の列に車2人死亡、大津、2歳重体、2台衝突の弾み(産経・25面)

●ホンダ、今期販売目標下げ、四輪苦境、異例の8期ぶり方針(日経・14面)

●いすゞ、5年ぶり最高益、前期営業1割増、小型トラック好調(日経・17面)

●円高進行、収益下押し懸念、決算発表企業、想定レート、1ドル=110円前後が中心(日経・17面)

トヨタ自動車の決算説明会(5月8日)

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