今年も関東大学女子選手権(トーナメント)が開幕した。昨年優勝を目標に臨んだ中準優勝でこの大会を終えた悔しさを胸に、頂点を目指して戦いを挑む。きょうの相手は関東大学リーグ3部に所属する帝京大。試合は終始早稲田ペースで進み、140―72と快勝…

 今年も関東大学女子選手権(トーナメント)が開幕した。昨年優勝を目標に臨んだ中準優勝でこの大会を終えた悔しさを胸に、頂点を目指して戦いを挑む。きょうの相手は関東大学リーグ3部に所属する帝京大。試合は終始早稲田ペースで進み、140―72と快勝。トーナメント優勝に向けて、好スタートを切った。

 第1クオーター(Q)、開始わずか10秒たらずでF内山未悠主将(社4=愛知・桜花学園)が先制点を決め、チームに流れを呼び込んだ。高身長の選手が揃う早稲田のスターティングメンバーはその後もインサイドの強さを生かし、得点を重ねる。特にC中田珠未(スポ4=東京・明星学園)とC大原沙織(スポ2=東京成徳)の身長180センチ超の2人は、圧倒的な高さをもってゴール下でボールを支配した。第1Qが終わった時点で36―13と大きくリードした早稲田。続く第2Qはメンバーを全員入れ替えて挑んだ。序盤は「うまく流れに乗り切れなかった」(G安藤友里恵、スポ4=愛知・西春)と満足のいかない内容だったようだが、速攻が決まり始めると徐々に勢いがついてくる。今春入部した新戦力ものびのびとしたプレーで、チームを活気づけた。


先制点を決め、チームに流れを呼び込んだ内山

 前半を61―31で終えた早稲田は、後半に入っても勢いが止まらない。第3Qは、F細貝野乃花副将(スポ4=愛媛・聖カタリナ女)のスリーポイントの精度がどんどん増してくる。波に乗った細貝は第3Qだけで5本のスリーポイントを決め、相手を引き離した。第3Qで100点台に到達した早稲田は、その後も着実に点差を広げ、140−72で試合終了。女王らしい圧倒的な強さを見せた。


第2、4Qでチームを引っ張った安藤

 新体制初の公式戦を1年生から4年生までの全員の活躍で勝利した早稲田。しかし、ディフェンス面でまだまだ課題があると選手たちは語る。「メンバーが変わってもチームでやるべきことをしっかりできるようにしたい」(大原)。次の試合から連日での試合が続き、全員の力が必要となるこのトーナメント。一人一人が自分の役割を果たして、全員でトーナメント優勝に向けて歩んでいきたい。

(記事 瀧上恵利、写真 阿部かれん)

第53回関東大学女子選手権 5月5日(vs帝京大)
  1Q2Q3Q4Q合計
早大38234435140
帝京大1516192272
◇早大スターティングメンバー◇
F#37 内山未悠主将(社4=愛知・桜花学園)
F#5 細貝野乃花(スポ4=愛媛・聖カタリナ女)
F#23 澁谷咲月(スポ4=大阪薫英女学院)
C#33 中田珠未(スポ4=東京・明星学園)
C#7 大原沙織(スポ2=東京成徳)
コメント

G安藤友里恵(スポ4=愛知・西春)

――新体制初の公式戦でしたが、どのような気持ちで臨まれましたか

今シーズンは第一の目標として全日本大学選手権(インカレ)で優勝することを掲げているので、その目標を達成するための初めの一歩だと思って臨みました。5月までの短い期間に自分たちがやってきたことをコートの中で発揮して、一人一人の役割を果たせるかどうかで結果が変わってくると思います。一人一人の役割やチームのルールを徹底するということを意識してやっています。

――きょうの試合を振り返っていかがですか

最初に出たメンバーが第一クオーター(Q)でいい流れを作ってくれて、自分たちは第2クオーター(Q)から出ることができました。しかし、うまく流れに乗り切れなかったり、チームでやろうとしているディフェンスで崩れてしまったり走り負けてしまったりした点が見えてしまいました。チームとしての初戦を崩してしまったのは自分が引っ張れなかったので課題だと思っています。そこがきょうの悪かったところで次に繋げないといけない点です。

――きょうはどんな点が良かったと思いますか

1年生たちものびのびとプレーをしていてブレイクなどもいっぱい出てチームとして活気が出たので良かったかなと思います。

――きょうは関東大学リーグ3部の帝京大が相手でしたが、どのような意識でプレーしましたか

自分たちのチームディフェンスを徹底することが第一だなと思いました。

――4年生は今年が最後の年となります。今シーズンの目標を教えてください

チームとしてはインカレ優勝を目標に最後の試合で結果を出すために一つ一つの練習や試合で成長していきたいです。個人としては学生生活最後のバスケットなので、チームのために一つのルーズボールや一つのディフェンスなど自分にできることをしっかり表現して盛り上げていこうと思っています。チームの最上級生として後輩たちを巻き込んで、全員がインカレ優勝に向けて進んでいけるように声かけや姿で見せていきたいと思います。

C大原咲織(スポ2=東京成徳大)

――今シーズン初の公式戦でしたがどのようなお気持ちで臨みましたか

自分は1年間ケガしていてトーナメントも初めてでした。まだ2年生なので、とりあえず思い切りやるのが一番かなと思って臨みました。

――きょうの試合を具体的に振り返っていかがですか

フィンさん(大西真由コーチ、平20卒)とかもおっしゃっていたのですが、メンバーが変わってチームがやるべきことができていなかったりしたので、今まで練習してきたことを全員ができるようになればいいかなと思いました。

――高さで優位でしたがインサイドのプレーはいかがでしたか

きょうは高さが有利だったので、ポストとかも効くということで、アコさん(中田珠未、スポ4=東京・明星学園)とのリバウンドなど高さを生かしたプレーを多くやろうという気持ちで臨みました。

――ご自身のプレーはいかがでしたか

高さを生かしてリバウンドとかも結構取れたので良かったのですが、ディフェンス面でスリーポイントを打たれたという反省点もあるので、そこを修正して次の試合に臨みたいと思います。

――次戦への意気込みをお願いします

次からは連戦になるので、1発目から気合いを入れて思い切り声出してプレーできたらいいなと思います。