日本の高度成長を支えた日本のトラック・バス。その中でも特徴的な5メーカーに焦点を当てるとともに、1917年から1975年までの期間に絞り、その歴史や当時の各車種などをカタログを用い解説した書籍が刊行された。『日本のトラック・バス』トヨタ・日…

日本の高度成長を支えた日本のトラック・バス。その中でも特徴的な5メーカーに焦点を当てるとともに、1917年から1975年までの期間に絞り、その歴史や当時の各車種などをカタログを用い解説した書籍が刊行された。

『日本のトラック・バス』
トヨタ・日野・プリンス・ダイハツ・くろがね 編
著者:小関和夫
発行:三樹書房
定価:本体価格3800円(消費税除き)
ISBN978-4-89522-708-7

スポーツカーや高級サルーンなどと違い、年月を経ても大切に残される個体が限りなく少ない商用車。しかし、その時代を生きた人々にとって、その心のどこかに、あるいは当時撮影した写真のどこかに必ずといっていいほど写っている商用車。クラシックカーイベントなどで、たまに現れるこういったクルマを見ていると、懐かしそうな目でそのクルマを眺める年配の方々を見かけることも多い。

そんな高度成長を支えた商用車、特にトラックとバスに焦点を当てたのが本書だ。特にトヨタ、日野、プリンス、ダイハツ、くろがねをメインに据え、その当時の図版など500点以上をもとにその歴史を紹介。さらに、詳細に変更等もわかりやすく解説されている。

その図版を見ると、イラストの美しさなどとともに、当時の雰囲気が楽しめる写真が多数掲載されているので、見ているだけでも楽しくなる。

巻頭では、1917年から戦後に至るまでの商用車の変遷を、巻末には年表や各種生産台数表などを収録して、資料性も高めている。

戦後日本のトラックを代表するトヨタ『トヨエース』が65周年を迎えたことを記念して、内容の見直しや巻末資料の充実を図った、新訂版として刊行された。