文・写真=鈴木栄一

『チームを勝たせるポイントガード』としての存在感

琉球ゴールデンキングスは先週末のチャンピオンシップ、クォーターファイナルで名古屋ダイヤモンドドルフィンズと対戦。GAME1を不甲斐ない試合運びで落としながら、そこからの連勝でセミファイナル進出を決めた。GAME2では古川孝敏の、GAME3では岸本隆一の3ポイントシュート成功をきっかけに一気に勝負を決めたが、連戦で体力的に厳しくなる状況でディフェンスの強度を落とさなかったことも大きな勝因である。この堅守を牽引した一人が橋本竜馬だ。

このシリーズ、橋本は相手ガード陣に激しいプレッシャーをかけて攻撃を組み立てさせず、さらには相手に流れが行きそうな時にゲームを止めるクレバーなファウルなど、数字に出ない部分での大きな貢献を見せ、あらためて『チームを勝たせるポイントガード』であることを示した。

第3戦を終えた後、橋本はこのようにシリーズを振り返った。「今日も前半は重苦しい展開でしたが、プレーオフはこういう試合です。そこで自分たちが我慢して、後半にディフェンスからオフェンスに繋げられたことは良かったです。この3日間でチームはまた成長できたので、それを続けていくことです」

今日からのセミファイナルで対戦するアルバルク東京については「すごく強い相手で、GAME1のような試合をすると連敗で終わってしまいます」と一段と気を引き締める。その上で、勝つためのポイントもこう語る。

「本当に我慢比べになると思います。点数が入らなくてもディフェンスを緩めない、簡単にファストブレイクを許さない。細かい部分ですけど、相手の流れを切る作業が非常に大切となります。そういうところで全員が意思統一していく。点数は自分たちの時間帯が来た時に取れればいい。うまく行かなくても、うまく行くように我慢を続けることです」

A東京とはリベンジマッチ「単純に楽しみです」

琉球にとってセミファイナルは2年連続だが、橋本個人にとっては3年連続となる。そしてA東京はシーホース三河でプレーしていた昨シーズン、セミファイナルで惜しくも敗れた相手だ。

この点を尋ねると橋本は一呼吸置いて「単純に楽しみです」と静かな口調ながらはっきりと言った。そして「いろいろなことが絡み合う中で、アルバルクとやれるのはすごく光栄なこと。チーム一丸となって、チャンピオンチームに、しかもホームコートで向かっていける。こんな幸せなことはないです」と、このビッグゲームをホーム沖縄でできることの意義を強調する。

昨シーズンに敗れた相手と、所属チームは変わってもBリーグでは初のファイナル進出をかけた舞台で対戦できる。このような状況になると力んでしまうものだが、百戦錬磨の橋本にそんな心配はない。

振り返れば名古屋DとのGAME2終了後、彼は「自分のできることを精一杯やるだけです。それを毎日積み重ねてきての今があるので、その部分を変えずにチームとして戦っていきたい」と語っていた。橋本が言うように、チーム一丸となって今までやってきたことの成果をしっかり出せれば、琉球が前年王者を撃破するチャンスは訪れるはずだ。