関東大学春季リーグ戦(春リーグ)も後半戦に突入し、優勝争いも佳境に入った。女子部は筑波大との対戦。シングルス、ダブルスを1つずつ取り、2-2とする。第3シングルスは松本茜(社4=福岡・九州国際大付)に任され、相手の追撃を振り切り、ストレートで勝利。一方、男子部は今まで全勝中の日体大に逆転を許し、2-3で今大会初の黒星となった。

 男子部は悔しい敗戦となった。前半戦に引き続き、大林拓真(スポ2=埼玉栄)が第1シングルスに起用された。フルセットにまでもつれたが、しっかりと勝ちきり、まずは1勝。そして、渡辺俊和主将(スポ4=埼玉栄)が相手のスマッシュを的確にレシーブし、粘りのプレーで2勝目をあげた。しかし、ダブルス2組が日体大の猛攻を防げず敗北を喫し、完全に流れは日体大に傾いてしまう。勝負の行方は緑川大輝(スポ1=埼玉栄)に託される。相手ペースで試合が進み、緑川の持ち味である積極的な攻撃が見られない。互いに連続でポイントを得ることはできず競った展開が続き、ジュースに及ぶ。だが、相手のスマッシュに反応できず、そのまま2ポイントを献上し、第1ゲームを奪われてしまう。2ゲーム目は一転し、開始早々、緑川のスマッシュがさく裂。ロビングも低く、速く、攻撃的になる。巻き返しなるかと思われたが、緑川にミスが増える。再び相手に主導権を握られ、10-21。開幕4連勝とはならなかった。


ルーキー緑川が勝利を決定づけることはかなわなかった

 インカレ5連覇中の絶対女王・筑波大に臨んだ女子部は、接戦の末3ー2で大金星を上げた。まず、第2シングルスで吉田瑠実(スポ1=埼玉栄)が同学年で全国高校総体単2位の実力差に対し大健闘。1セット目を取られてしまうも、2、3セット目では落ち着いたプレーで相手のミスを誘う。最後は連続得点で引き離し、最後も相手のスマッシュが線を越えゲームセットとなった。第2ダブルスでは、吉田と鈴木ゆうき(社2=宮城・聖ウルスラ学院英智)組が「余裕を持てた」との言葉通り、2セット目半ばは少し急いでしまう場面があったがストレート勝ちを収めた。28−26とかなり競っていたが、「結構楽しかった」(吉田)と二人は笑顔を見せた。命運を託されたのは第3シングルスの松本。打点が高く角度が鋭い球が特徴的な相手に対し、独特のクロスショットで相手を翻弄する。これまで両校ともに全勝中で事実上の優勝校決定戦ということもあり、応援にも熱が入っていた。ラストは松本の球がネットインして相手のコートに落ち、勝利の女神は早大に微笑んだ。


楽しみながらプレーしたという鈴木ゆ(左)・吉田組

 男子部と女子部、どちらも第3シングルスに勝敗が委ねられたが、結果は対照的となってしまった。惜しくも敗れてしまった男子部だが、優勝への道筋が絶たれたわけではない。そして、ここまで全勝の女子部。人数も少なく、けがをしている部員もいる中、勝つという強い意志で勝利をつかみ取り、優勝まであと一歩のところまできた。アベック優勝の可能性は残っている。長かった春リーグもあすが最終日。『チーム早稲田』で一丸となって挑むのみだ。

(記事 山本小晴、石名遥 写真 細井万里男)

結果

▽男子団体●2-3日体大

シングルス1 大林拓真○2―1(21-16、15-21、21-10)

シングルス2 渡辺俊和○2-0(21-16、21-19)

ダブルス1 大林拓真・緑川大輝●1-2(21-18、14-21、4-21)

ダブルス2 浅原大輔(スポ4=宮城・聖ウルスラ学院英智)・吉村徳仁(スポ4=富山・高岡第一)●0―2(16-21、9-21)

シングルス3 緑川大輝●0-2(20-22、9-21)


▽女子団体○3-2筑波大

シングルス1 鈴木ゆうき●0-2(21-23、14-21)

シングルス2 吉田瑠実○2-1(17-21、21-13、21-18)

ダブルス1 桃井伶実主将・平野紗妃●0-2(16-21、17-21)

ダブルス2 鈴木ゆうき・吉田瑠実○2-0(21-14、28-26)

シングルス3 松本茜(社4=福岡・九州国際大付)○2-0(21-19、21-19)


コメント

緑川大輝(スポ1=埼玉栄)

―― 前半戦から3日間空きましたが疲労は残っていますか

疲労は大丈夫です。

――ダブルス、シングルスともにミスが目立ちました

中3日あって結構気持ちの作り方が難しかったです。勝ちたいという気持ちと体のコンディションが合ってなかったです。気持ちが先にいきすぎて空回りしちゃったかなって感じです。

――2-2の局面でシングルスが回ってきましたが、プレッシャーはありましたか

プレッシャーはないってわけじゃないんですけど、相手は4年生で結構場慣れしていて。そういったところでやられた感じですかね。

――相手が今まで全勝中だったということは意識されましたか

それはなかったんですけど、気持ちで負けました。相手が4年生だったので、とても冷静にプレーしていて。相手がガツガツくるタイプだったらガツガツいけるんですけど、そういうのは苦手で、やりづらい相手でした。

――1ゲーム目はスマッシュが少なかったのは、相手が積極的に攻めるタイプではなかったから、ということでしょうか

はい。そんな感じで、自分もどうしていいかわからなくて、つないでつないでってやっていたんですけど、結局それでやられてしまいました。2ゲーム目は修正しようとしたんですけど、できませんでした。

――どのような修正を

自分から攻めて、相手に打たせないようにしようとしていたんですけど、ミスが途中で出てしまいました。簡単なミスですね。そこは明日までに直せるようにしたいです。

――最終日に向けて一言お願いします

5-0で勝ちます!

松本茜(社4=福岡・九州国際大付)

――女王・筑波大に勝利しましたが、今の気持ちはいかがですか

素直にうれしいです。やっぱり今年はインカレで男女アベック優勝というのを目標にしているので、女子が優勝するためには絶対に筑波大は勝たなきゃいけない相手なので、春リーグ勝てたことは大きな収穫になったと思います。

――去年の秋リーグでは入れ替え戦まで行きましたが、今は対照的に優勝が見えています。そのことについていかがですか

やっぱり一人一人の気持ちが変わったというか、今回はエースの吾妻(咲弥、スポ3=福島・富岡)がけがで出場が厳しい中で、単複(シングルスとダブルス)を兼ねている鈴木、吉田はもちろんなんですけれど、全員が「自分が勝たなきゃ」という強い意志があるのかなと思います。去年の秋リーグと戦力がそんなに変わっていない中で、やっぱり勝てているのは一人一人の気持ちの持ちようなのかなと思います。

――筑波大の相手は高い位置から攻撃してくる選手でしたが、どのように対処していきましたか

特にどこかを気を付けようというよりは、自分がラリーをしよう、ミスをしないようにしようという気持ちでコートに入りました。

――コースの打ち分けが上手くいっていましたが、それについていかがですか

前がちょっと高い位置で入れたのが良かったのかなと思います。相手の動きもそんなに速くなくて、自分が上から前は攻められたから、打ち分けも上手くいったのかなと思います。

――2セット目に21-19で競り勝った時、どのような気持ちでしたか

まずは、点差があっても追い付かれて逆転、3日目も自分がマッチポイントにいたのに逆転されて2セットに持ち越してしまった試合も明大戦であったので、もうここで抜いちゃいけないと思って、とりあえず1セット目取って一安心したというのはあります。

――2セット目に相手に11点を先取されましたが、その後連続得点で盛り返しました。その場面はどう乗り切ったのですか

自分の球が甘くなってしまったり低くなってしまったりで、相手に打たれたり自分がミスってしまったりというのがあったので、2-2の場面でどっちも苦しいのは一緒ですし、1セット取ったところで自分の方が気持ちには余裕があったので、11点取られてもあまり焦りすぎずに、つないでいけば大丈夫と思って入りました。

――最後にシャトルがネットに掛かりながら落ちていった時、どういう気持ちで見届けていましたか

もう「入れ入れ!」という感じです。もうセッティングしたらわからないと思ったのでここ絶対取りたいと思っていて、あそこでネットに引っかかっちゃったら流れ変わったかもしれないので、もう「入れー!」という感じですね。

鈴木ゆうき(社2=宮城・聖ウルスラ学院英智)、吉田瑠実(スポ1=埼玉栄)

――筑波大に勝ちましたね

鈴木ゆうれしいのはあるのですが、勝ちを意識しないで気楽にいっていたので、喜びもあんまり…ね?(笑)。

吉田あんまりないですね。

鈴木ゆ勝った~!みたいな感じでした。

――ダブルスについてお聞きします。1セット目は余裕を持ってとりましたが、2セット目の前半は押されていました

鈴木ゆ自分たちが、なんか急ぎましたね。

吉田もうちょっと相手を見たら全然空いているところはあったのですが、急いでいて。1セット目が思ったより自分たちが決められたので、それでタッチが逆に早すぎたっていうのもあると思います。

鈴木ゆでも、負ける気は正直しなかったですね。相手に対してビビるとか怖さとかは全然なくて、「なんとかなるだろう」というのが一番ありましたね。

――2セット目のインターバルで、吉田さんが「ひどいわ~!」と言っていましたが、インターバルでは何を話したのでしょうか

吉田「とりあえず楽しもっか~!」って。

鈴木ゆ「まあ、楽しんだらなんとかなるだろ!」って感じで。

吉田ただ、相手が結構前に突っ込んでくる相手だというのはお互い分かっていたので、「そこだけちょっと気をつけよう」というのは話し合っていましたね。

――鈴木選手のスマッシュが結構決まっている印象でした

鈴木ゆそんなにスマッシュが速いわけではないのですが、相手があんまりレシーブが上手ではないみたいだったので。

吉田でもゆうきちゃんの方に上がれば意外と決まる感じだったので、とりあえず上げさせようという感じでしたね。

――2セット目の終盤は、一進一退の展開が続きました

吉田結構楽しかったです。プレッシャーとかもなく…楽しんでましたね(笑)。

鈴木ゆ(終わった瞬間は)長かった~!という感じでした(笑)。

――では今回は、やはりリラックスして臨めたのが大きかったのでしょうか

鈴木ゆ余裕を持てたというのが一番でかいと思います。シングルがあったので、ダブルにそんなにかけていたら足が動かなくなると思うんですよ。気持ちだけでも楽しくやっておけば、なんとかなるかなという感じです。それが勝った要因だよね。

吉田二人とも考えすぎてしまうので、とりあえず試合のときは何も考えない!という感じで。初日からそこは変わらないですね。

――明日が最終日となります

鈴木ゆ気を抜かずに、楽しく頑張ります!

吉田楽しく、余裕を持って頑張ります!

鈴木ゆうき(社2=宮城・聖ウルスラ学院英智)

――香山未帆選手(筑波大)と当たりました

びっくりしたのですが、インカレチャンピオンですし、正直当たっていくしかないなというのがあって。1セット目は出だしも悪くなく、相手も結構力が入っていたみたいだったので、チャンスではあったのですが、勝ちきれなかったのでそこは今自分が課題としているところかなと思います。

――序盤から体が動いたのはなぜだったのでしょうか

オーダーが思っていたのとは違ったのですが、逆に気楽にいけたのがあって。勝ちにこだわることも大切なのですが、それより無理せずに楽にいけばいいかなというような感覚で入れました。気持ち的に余裕があったのだと思います。

――スピードが速い低空戦が続きました

1回東(東日本学生選手権)で当たったんですよ。その時に自分からガツガツ攻めにいったら、そのカウンターを食らって反応できなかったことが多くて。今回は相手の攻めをちょっと待ってみようと思いました。あと、きちんとしたところに弾を出すよりは、よくわからないところに出してみたりとかしたら、相手が結構ミスを連発してくれたので、こういう戦い方もありなんだなあと思いました。

――後半は相手に圧倒されてしまいました

技術面に関しては自分も劣っているわけではないと思いますが、タッチの速さはあっちの方が上かなと思います。あとは、あっちの方が体幹が強いです。押されても崩れない体幹というのがやっぱりさすがだなと思いました。

――この敗戦を次にどうつなげていきたいですか

押されても絶対にブレないというところが香山さんの持ち味でもあると思います、ショットとかは自分もそんなに負けているわけではないというのがわかったので、もうちょっと体を強くしたりすれば、チャンスはもっと出てくるんじゃないかなと思います。

吉田瑠実(スポ1=埼玉栄)

――相手は全国高校選手権(インターハイ)2位の選手でしたが、当たった時の心境は

もともと中高とたまに試合をすることがあったのですが、本当に苦手で。勝てなくて、団体で当たったりした時も、もう一人のシングルの人を出して、自分は逃げていたんですよ。でも、今回は当たっちゃったので、すごく気楽にやりましたね。香山さん(香山未帆、筑波大)と当たりたかったのですが、外れてしまいました。

――苦手な相手に最終的に勝つことができました

なにか、乗り越えた感じですかね。大学に入ってから自分がすごく落ち着いてできているなと思っていて。日頃、男子の先輩とかとも(練習を)やってもらっているので、そのぶん色々余裕を持ってできているところもあるのかなと思います。

――割と打ってくる相手でしたが、そこに関してはいかがですか

相手は、速いのに速いので返したその次を狙っていたりするので、もう相手に付き合わず、自分が相手の上を行くように。ラリーも相手より長く、相手よりも取る、みたいな。そういうことを考えていたら、勝手に向こうがミスをしてくれた感じです。何も考えてなかったです。とりあえず「返そう返そう」と思っていました。

――2セット目を取ったときはどのような気持ちでしたか

自分は2セット目を取っても3セット目が弱いので、とりあえずひたすら今まで通りやりました。

――3セット目の終盤は連続で取りました

相手がミスしてくれてよかったです(笑)。自分はショートサーブを返すのが本当に苦手で、ショートサーブを打たれたときは負けたと思いましたね。

――明日が最終日ですが、シングルの意気込みをお願いします

勝ちます!頑張ります!