改元の熱冷めやらぬ連休の中、赤黒軍団が本拠地、早大・上井草グラウンドでは摂南大との一戦が行われた。早大にとって今シーズン国内初となる15人制の試合である。フィフティーンには昨季も存在感を発揮したSH齋藤直人主将(スポ4=神奈川・桐蔭学園)やCTB中野将伍(スポ4=福岡・東筑)も名を連ね、強力な布陣で挑んだ。結果は無失点で快勝。翌週に控えた関東大学春季大会(春季大会)へ向け、大きく弾みをつける一勝となった。

 先制点を奪ったのは早大だった。前半4分、中野将がゲインラインを突破。ラックからのボールを外へ展開していくと、FB南徹哉(文3=福岡・修猷館)からのパスを受けとったWTB梅津友喜(スポ4=岩手・黒沢尻北)が右大外へと駆け込んだ。このトライで流れを引き寄せられるかと思われたが、ハンドリングエラーなどのミスも重なりあと一歩のところでインゴールへの道をこじ開けることができない。時間は進み、17分にSO岸岡智樹(教4=大阪・東海大仰星)がトライ。フェーズを重ねていく中で生じたディフェンスの隙を見逃さなかった。このトライで勢いを得た早大は、4トライを挙げ、38-0。ハンドリングや連携でのミスがみられる前半ながらもテンポの良いアタックを展開できており、優勢な状況で後半へと折り返した。


ラインアウト安定に貢献したロック中山匠(教4=東京・成城学園)

 早大は後半突入と同時に選手を大幅に入れ替え、戦陣をリフレッシュ。選手交代が起爆剤となったか、後半も勢いは衰えない。後半5分に敵陣ゴールライン前で早大ボールのラインアウト。ラインアウト成功からプロップ横山太一(スポ2=東京・国学院久我山)がタテを突く。フェーズを重ね、得点を奪う。その後もコンスタントにトライを量産。後半11分にはギャップを突いた梅津が持ち前の快足でディフェンスを振り切ると、インゴールを駆け抜ける。15分、31分にはSO武田誠太郎(社4=島根・石見智翠館)が、28分にはNO・8田中智幸(政経2=東京・早大学院)もインゴールへ持ち込み追加点。終盤には自陣22メートル付近にまで攻め込まれるも、カウンターラックから外へ抜け出しピンチを切り抜けると、そのままWTB池本暖(人2=愛知・千種)が走り切った。72-0と圧勝でノーサイド。


この日2トライを挙げる活躍を見せた梅津

 「チャレンジしようと決めていました」と語るのは齋藤。シーズンの幕開けとなる試合として、準備期間で培ってきたものを存分に発揮した、ミスが多かったことは事実だが、決まっていれば局面を大きく動かすことができたようなプレーも多く、今後に期待を感じさせる。また、テンポの良いパスで相手にペースを握らせないアタックを見せたほか、セットプレーでも安定感を見せた。マイボールラインアウト、スクラムを全て成功させ、加えて相手スクラムを押し込む場面もあり、選手にとっては自信となったことだろう。春季大会の開始はもう間もなくである。この成果を糧に、チームはさらなる挑戦と勝利へ猛進していく。

(記事 伊東穂高、写真 千葉洋介、馬塲貴子)

 

春季オープン戦
早大スコア摂南大
前半後半得点前半後半
3834
72合計
【得点】▽トライ 梅津2、岸岡2、武田誠2、中野将2、池本、田中、南、横山 ▽ゴール 齋藤(4G)、武田誠(2G)
※得点者は早大のみ記載
早大メンバー
背番号名前学部学年出身校
久保 優スポ3福岡・筑紫
 後半0分交代→16横山  
森島 大智 教4東京・早実
 後半0分交代→17中野幸  
阿部 対我社2東京・早実
 後半0分交代→18木村陽  
中山 匠教4東京・成城学園
 後半0分交代→19中尾  
大崎 哲徳文構2東京・国学院久我山
 後半0分交代→20星谷  
沖野 玄商4北海道・函館ラ・サール
 後半23分交代→21坪郷  
柴田 徹社4神奈川・桐蔭学園
 後半5分交代→22小柳  
下川 甲嗣スポ3福岡・修猷館
 後半5分交代→23田中  
◎齋藤 直人スポ4神奈川・桐蔭学園
 後半13分交代→24河村  
10岸岡 智樹教4大阪・東海大仰星
 後半13分交代→25武田誠  
11加藤 皓己創理4北海道・函館ラ・サール
 後半13分交代→26池本  
12中野 将伍スポ4福岡・東筑
 後半0分交代→27平井  
13中西 亮太郎商2東京・早実
 後半0分交代→28桑山  
14梅津 友喜スポ4岩手・黒沢尻北
 後半13分交代→29桑山  
15南 徹哉文3福岡・修猷館
 後半23分交代→30遠山  
リザーブ
16横山 太一スポ2東京・国学院久我山
17中野 幸英スポ4東京・本郷
18木村 陽季社2東京・早実
19中尾 悟スポ4神奈川・桐蔭学園
20星谷 俊輔スポ3東京・国学院久我山
21坪郷 智輝法3埼玉・川越東
22小柳 圭輝社2東京・国学院久我山
23田中 智幸政経2東京・早大学院
24河村 謙尚社2大阪・常翔学園
25武田 誠太郎社4島根・石見智翠館
26池本 暖人2愛知・千種
27平井 亮佑スポ3福岡・修猷館
28桑山 淳生スポ4鹿児島実
29竹下 日向教2神奈川・桐蔭学園
30遠山 拓教2東京・国学院久我山
◎はゲームキャプテン、※監督は相良南海夫(平4政経卒=東京・早大学院)
コメント

SH齋藤直人主将(スポ4=神奈川・桐蔭学園)

――どのような心境で今試合迎えましたか

ラグビーの練習を1カ月の準備期間でやってきたことをチャレンジし続けようというテーマ、というか重きを置いて試合に臨みました。

――どのような「テーマ」で挑みましたか

アタック面だと攻め方も変わりました。その中で安定を求めるのではなく、この時期なので、チャレンジしようと決めていました。チャレンジしないと次につながらないので。やってきた中で、色々と試しました。

――ハンドリングエラーが多くありましたが、その点に関してはいかがですか

ミスが多かったということはありますが、チャレンジすることはできていました。 積極的にプレーした中でミスだったので、次につながるミスだったと思います。

――今試合はセットピースが安定していましたが、SHとしてやりやすい部分はありましたか

そうですね。セットプレーがあれだけ安定してくれると攻め方も変わってきます。今季かなりFWがユニットでラインアウトであったり、スクラムだったりを練習しているのでそういう意味では結果が出てよかったですし、FWの頑張りが実ってうれしいです。

――春シーズンに向けて意気込みをお願いします

毎週試合が続きます。春だからと言って負けていいわけではないので、勝ちにこだわり続けます。その中で、チャレンジし続けないと次に生かせないと思うので、しっかりとチャレンジして成長し続けたいですね。安定を求めたプレーというのは、あまりしたくないです。全員が成長を目指して、勝つという姿勢の部分は絶対に忘れずに春シーズン過ごしたいです。

プロップ久保優(スポ3=福岡・筑紫)

――Aチームで出場するのは久しぶりだと思われますが、感触はいかがでしたか

少し前に韓国に行かせて貰って試合は久々にやったんですけど、ずっと練習ばっかりだったので試合出られて嬉しいのも一つですし、久々に試合やっているとラグビーやってるなという感じはありましたね。

――3番から1番のプロップに転向されましたが、理由をお伺いしてもよろしいですか

今3番の人数が多くて、1番の人数が、(昨年の)4年生の先輩が1番いっぱいいたんですけど卒業しちゃったので、1番の穴じゃないですけど少ない分そこで頑張るってところはありました。

――手応えはありましたか

改善点…。スクラムは3番と1番じゃ組み方が違ってくるので、スクラムのところで課題はあるんですけど、今のところ気になるところはないかなって感じですね。

――今試合、自身の調子はいかがでしたか

スクラムのところで今苦しんでるところはありますけど、そこは今後練習でも改善していきますし、フィールドプレーは1番なのでもっと攻守両方走れるようにしていきたいです。

――前半最後のスクラムはかなり押せていたように見えました

全員で押せたってのが一つなんですけど、あそこで自分だけ押せるってなってあがるのはよくないので、チームのまとまりというところをもっと大事にして、FW8人全員で押せるようにしていきたいと思います。

――春シーズンの目標と意気込みを教えてください

試合に自分がずっと出れるかどうかまだわかんないですけど、課題としてはスクラムを春でしっかり固めるようにしたいです。スクラム、セットプレーで自分がチームの気持ちを奮い立たせるようなプレーをできればと思います。