前日の雨はすっかり上がり、快晴の中行われた関東学生リーグ戦(リーグ戦)。早大は日本工業大と対戦した。5週にわたったブロック戦もこの試合が最終戦。早大はここまで1勝3敗。優勝を目標としている全日本学生王座決定戦(王座)へ進出するにはこの試合…

 前日の雨はすっかり上がり、快晴の中行われた関東学生リーグ戦(リーグ戦)。早大は日本工業大と対戦した。5週にわたったブロック戦もこの試合が最終戦。早大はここまで1勝3敗。優勝を目標としている全日本学生王座決定戦(王座)へ進出するにはこの試合での勝利が絶対条件だ。前半からテンポよく射っていく早大は順調に得点を重ねていく。後半や棚田歩(スポ3=北海道・帯広三条)や市川遼治(スポ3=群馬・高崎商科大付属)がそれぞれ350点、347点と高得点を出し、追う日本工業大を突き放した。これで4試合ぶりの勝利をつかむとともに、王座進出をかけて5位決定戦に進むことが決まった。

 前半の50メートル。ここまで3連敗と苦しい状況にある早大は何としてでも勢いをつけていきたいところだ。その中で棚田や飛戸大知(社3=愛知)がチームもけん引した。「自分自身の点数を出すことに集中した」と飛戸。10点を決めた際には、応援の選手と笑顔で話すなど、連敗中の悪い雰囲気を感じさせない早大。ほかの選手も続き、1804-1760と早大が44点リードで前半を折り返すと、後半も明るい雰囲気は変わらず、徐々に点数を離していく。第2エンドでは棚田が、第5エンドでは市川が6本の矢がすべて10点である60金を決めると、応援の選手たちも大きなコールでチームを盛り上げた。王座出場に向け負けられない一戦だったが、100点近くの差をつけ、見事勝利した。


好調だった飛戸

 王座出場に向け後がない一戦。「何年も連続で王座に出場しているというのもあり、自分たちもこの歴史を絶やしてはいけないという気持ちで臨んでいた」と話したのは、この試合唯一4年生での出場となった三國杜(基理4=山梨・駿台甲府)だ。竹内寛人主将(スポ4=愛知・東海)が欠場となったなか、最高学年として個人のプレーだけでなく、チーム全体についても考えなければならない難しい状況だったはずだ。「試合がスムーズに進んで下級生の力が発揮できるようにしようと意識はして臨んでいた」という三國。の存在は大きかっただろう。選手間の声掛けや、応援の選手も交えたチーム全体での雰囲気が先週までと比べ明るくなったのもチームとして意識していた点だという。以前から雰囲気が点数につながる意識はあり、「改善していこうという風に前回の試合からもチームとして決めていた」と振り返った三國。チームのよい雰囲気が王座への可能性を残す大きな1勝につながった。


チームで円陣を組み、選手一人ひとりが盛り上げていた

 他大の結果が確定し、2週間後の5位決定戦に進むこととなった早大。勝利すれば王座への進出が決まる最後の大一番だ。王座制覇を掲げるアーチェリー部。女子部はすでに進出を決めている中、男子部にとって絶対に負けられない一戦となる。それぞれの選手がベストな状態で臨むことはもちろん、この試合で見せたチーム力が勝負の大きなカギになるだろう。「しっかり準備していく」と試合後に語った飛戸の言葉には覚悟が決まっていたようだった。王座に向かって。そして王座制覇へ。決戦に向け準備はできている。

(記事・写真 岡秀樹)

※掲載が遅くなり、申し訳ありません

結果

〇早大3831-3739日本工業大

コメント

三國杜(基理4=山梨・駿台甲府)

――今日の試合を振り返っていかがでしたか

私個人としては点数が8番目で勝利に貢献することはできなかった形とはなるのですが、自bbンが点数で貢献できなかったというのは、自分の周りのメンバーがしっかり自分の出せる点を射って、勝利してくれたとのことなので、自分としてはうれしく思っています。

――竹内主将が欠場となり、唯一4年生でしたが、何か意識されていた点はありますか

まず選手として自分が射つことも大事なのですが、自分が進行を間違えると他の下級生たちのリズムも狂ってしまうので、そこで試合がスムーズに進んで下級生の力が発揮できるようにしようと意識はして臨んでいました。

――選手が射つ時や、点数報告の時の声出しなど、チームの雰囲気がとても明るくなったことが印象的でした

雰囲気が点数につながるというのは前々からそういう意識があって、そこを改善していこうという風に前回の試合からもチームとして決めていたので、今回こういう形で自分もいい雰囲気だと思ったのですが、このような雰囲気をつくれたのは応援の皆さんが雰囲気をつくろうと意識してやってくれたことなので、大変ありがたいと思っています。

――王座進出へ望みをつなぐ大きな1勝となりました

このチームは王座制覇を目標に掲げているので、王座にまずつながることは大変うれしいですし、何年も連続で王座に出場しているというのもあり、自分たちもこの歴史を絶やしてはいけないという気持ちで臨んでいたので、王座への可能性が残されたというのは非常にうれしいです。

――今後の戦いに向けて一言お願いします

まだ王座に出場できるとは確定したわけではないので、王座出場が絶対できるようにこれからも努力してまいりますのでよろしくお願いします。

飛戸大知(社3=愛知)

――連敗を脱出した今日の試合を振り返っていかがでしたか

王座出場に向けていろいろ条件が難しく、複雑だったと思うのですが、全員自分自身の点数に集中して望めたので良かったと思います。

――試合の中で意識されていた点はありますか

とにかく点数を出さないと、勝ち負けどうこうというよりは自分自身の点数を出すということに集中して結果が出たので、よかったなと思います。

――チームの雰囲気が先週と比べて、とても明るくなったように思います

優勢の試合が久しぶりだったので、しっかりみんな機能の段階から少しずつ声を出して盛り上げていっていたので、雰囲気自体もすごくよかったですし、点数もついてきたのでよかったと思います。

――今後の戦いに向けて一言お願いします

もしかしたら王座出場はもうできないかもしれないですけど、できた場合に向けてしっかり準備していきたいと思います。