3-0。チャンピオンズリーグ(CL)準決勝バルセロナ対リバプールの第1戦は、バルセロナが予想以上の大勝を収めた。 …

 3-0。チャンピオンズリーグ(CL)準決勝バルセロナ対リバプールの第1戦は、バルセロナが予想以上の大勝を収めた。

 なんといっても、この日2得点のリオネル・メッシが際立った試合だった。この重要な一戦で、メッシは試合の支配者だった。全開になったメッシは誰にも止められない。スタジアムを埋めた10万人の観客の大半を占めるバルササポーターは、まるで神を崇めるように「メッシ、メッシ」とその名前を呼び続けた。



リバプール戦で2ゴールを決めたリオネル・メッシ(バルセロナ)

 前半26分、ルイス・スアレスのゴールで先制したバルセロナ。メッシの1点目は、リバプールが押し気味に試合を進めていた75分だった。リバプールディフェンダーとセルジ・ロベルトが競ったボールをルイス・スアレスがシュート。これがポストに当たってこぼれたところにメッシがつめて押し込んだ。

 2点目は82分のフリーキック。左足を振り抜くと、ボールはゴール左上隅に突き刺さった。GKアリソン・ベッカーも読んではいたが、情け容赦なく、あっさりとゴールは決まった。アリソンは座りこんでゴールを見つめるしかなかった。

 メッシが果たした役割は2得点だけではなかった。バルセロナは序盤から試合を優勢に進め、単にボールを支配するだけではなく、リバプールの攻撃にスピードを出させない。リバプールはアウェーの第1戦を慎重にスタートしたが、そのせいもあって攻撃はままならなかった。

 リバプールのジェイムズ・ミルナーは、イングランドのテレビ局の取材に対してこう答えている。

「(メッシに)ゴールを決めさせないようにとても注意深くなっていた。そのせいで、試合がより難しいものになった」

 メッシを警戒したこと、守備的になったことでリズムを崩したことを匂わせている。そしてこう付け加えた。

「メッシについては想像し得ることだった。結果を受け入れるのは難しいけれど、もう一度まとまって前を向いていかなくてはいけない」

 その後、試合の主導権を握る時間もあったリバプールだが、どのような展開になるにせよ、メッシを中心に試合が進むことは想定内だった。それでも、この日のメッシを止めることはできなかった。

 バルセロナ側のコメントも、メッシの活躍に終始した。エルネスト・バルベルデ監督は、感嘆したかのように語った。

「すばらしい結果だった。メッシに何ができるか我々は知っているが、それでも彼には驚かされる。彼はキャプテンであり、試合を進めるリズムを作っていく。彼が違いを作り、勝利へ導いていく。今日は彼がこのチームのリーダーであることを、もう一度証明した。(3点目の)あの距離からのフリーキックを彼が蹴るかどうかはわからなかった。でも、彼はいつも我々が必要な時に結果を出す。相手に絶え間なく恐怖を与えるのだ」

 リバプールのユルゲン・クロップ監督もお手上げ状態だった。

「サッカーはこういうものだ。結果がすべてだ。バルセロナにとっては一瞬の隙があればそれで十分なのだ。我々のパフォーマンスには満足している。結果にはそれほど満足していないけれど、受け入れるしかない。正直に言えば、もっとよくプレーできたかどうかはわからない。2点目で、ボール(スアレスのシュート)がクロスバーに当たった時、何が起きたのか、はっきりとは思い出せないが、メッシには簡単な場面だったと思う。信じられないようなことがあったときは、防ぐことができないものだ」

 第2戦をアンフィールドに戻って戦うとはいえ、3点差が厳しくのしかかることは間違いない。リーグ戦では首位マンチェスター・シティを勝ち点1差で追っており、こちらも気が抜けない戦いが続く。

 一方のすでにリーグ優勝を決めているバルセロナにとっては、4シーズンぶりの欧州王者と、国王杯を含む3冠にまた一歩、近づいた日となった。