名物オーナーが、平成最後も怒りを爆発させた。 オリックスの宮内義彦オーナー(83)が28日、京セラドーム大阪で行われた…
名物オーナーが、平成最後も怒りを爆発させた。
オリックスの宮内義彦オーナー(83)が28日、京セラドーム大阪で行われた西武戦を観戦した。今季初先発のK-鈴木(25)が7回無失点の好投。大切なプロ初勝利の権利を手に降板したが、2点リードでリリーフした近藤大亮(27)と山崎福也(26)が炎上。8回に2人で計6四球を与え、押し出し3度を含む4失点で逆転負けした。
自滅の展開に、黙っていられるはずがない。「いろんな逆転負けを見てきたけど、今日みたいなのはめったにない。(プロ初勝利を)つぶすのが得意なんだ、うちは」と救援陣の大誤算に怒りが沸騰。さらには「打者と勝負できない投手を使った方が悪い! ブルペンは何を見てるんだ。(起用法を)変えれば変えるほど悪くなる。そんなおかしな、バカな話あるか」と首脳陣批判まで展開。西村監督は「話にならない。ファームに行ってもらう」と近藤と山崎を試合中に『強制帰宅』させた。
危機感が走ったチームは翌29日に意地を見せる。平成8年(96年)にチームを日本一へと導いた故仰木彬元監督の誕生日に、ブルーウェーブ時代の背番号72のユニホームをチーム全員が着用。ボロクソに言われた救援陣が踏ん張ると、吉田正尚(26)が決勝弾を放ち、連敗を3で止めた。平成最後の試合は勝利で飾ったが、借金5で平成の最後は最下位で終えた。
低迷が続く。イチローらを擁して日本一になった96年以来、12球団でもっとも優勝から遠ざかるチームとなった。先月の激励会でオーナーは「私も相当、年になりました。冥土の土産がないままに閻魔(えんま)さんに会うのは非常にまずい。早いこと土産を作ってほしい。個人的に少し焦っている」とチームにハッパをかけたが、開幕ダッシュはならなかった。
財界一の野球通として知られ、阪急球団を買い取ってオーナーに就任。チームを愛するがゆえ、酷評、激怒して『毒ガス』を噴射しまうこともしばしば。オーナーの平成名言集をピックアップした。
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◆日本一弱い
【平成4年(1992年)11月、シーズン3位に終わった球団納会で】「ファンは、オリックスは日本一弱いチームと思っているかもしれない」
◆虎喜ばせる
【平成15年(2003年)8月、観戦した阪神戦で金本に逆転3ランを浴び】「あきませんなあ。阪神ファンを喜ばせようと思ってこういう試合をしたんじゃない?チャンスで打たないとねえ」
◆隣の某球団
【平成16年(2004年)2月、春季キャンプ視察。オープン戦で対戦する阪神を引き合いに出し】「人気球団に勝つのは楽しいからね。うちは隣の某球団のように10年、15年負け続けても応援してくれる基盤がない。最下位を3年続けるわけにはいかない」
◆なめている
【平成24年(2012年)4月、西武に連敗して最下位】「調子が出ないのか、弱いのか、どっちなんだろう。今日は勝つ気がなかったんちゃう。(先発投手の)西もひどいけど、ベンチもひどいね。2死無走者から点を取られてるし。野球をなめている。今日のゲームを見ていると気力やな。今日は腹が立った」
◆むなしい
【平成27年(2015年)2月、春季キャンプを視察】「昨年までは『優勝』と言ってきたけど、それもむなしいので」と優勝指令を封印
◆年俸分働け
【平成28年(2016年)2月、大型補強した前年5位に終わり】「不調だった人が復調して普通にやってくれたらいい。年俸の高い人から順にね。それだけの価値を表してもらってね」
◆クレイジー
【平成29年(2017年)2月、春季キャンプを視察】「キャンプは順調だと聞きました。昨年日本一の日本ハムが順調ならもう1回優勝できるけど、最下位のうちが順調では、また今年も最下位になる。順調ではいかんのです。クレイジーなキャンプをやらないかん。目の色を変えるくらいのね」
◆策がない
【平成29年(2017年)8月、ロッテのルーキー酒居に完投勝利を許し】「4安打では勝てません。守れないし、打つ方はまさに型どおりの作戦しかやっていない。バントもできないやつにバントさせるし。ベンチも策がなさ過ぎる」
◆うるさいじいさん
【平成30年(2018年)2月、春季キャンプで選手らと食事会】「若い選手は『うるさいじいさんと飯食っても』と思っているかもしれないけど、仕方がない。これは儀式だから」「ベースボールと野球は違う。塁球。打つときは1つでも先の塁を取る、守るときは1つでも塁を取らせないように。技術プラス、野球脳を鍛えてほしい」
◆見るに堪えない
【平成30年(2018年)4月、西武戦で1点リードも先発山岡の交代期に失敗して逆転負け】「見るに堪えない。継投、失敗何度目や? 球威落ちとったからね。僕でも7回に代える」
◆今年最後と思え
【平成31年(2019年)2月、春季キャンプを視察】「とにかくこのキャンプで、1段上げるべきものをきっちり手に入れてもらわないと。みなさんの選手生活が今年が最後だと思ってやる覚悟がないとキャンプも意味はありませんよ」
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]