全5試合で行われた関東大学リーグ戦(リーグ戦)もついにブロック最終戦。ここまで全勝と波に乗る早大は明大との一戦に臨んだ。接戦の状態が続き緊迫した展開となるが、最後は明大を振り切り、リーグブロック戦全勝とした。2年連続のリーグ戦制覇に向けて…

 全5試合で行われた関東大学リーグ戦(リーグ戦)もついにブロック最終戦。ここまで全勝と波に乗る早大は明大との一戦に臨んだ。接戦の状態が続き緊迫した展開となるが、最後は明大を振り切り、リーグブロック戦全勝とした。2年連続のリーグ戦制覇に向けて、優勝決定戦へと駒を進めた。

 これまでの試合では課題として挙げる選手が多かった前半の50メートル。チームに勢いをもたらすためにも、高得点を狙っていきたいところだ。そんな中、早大は矢原七海(スポ1=福岡・柏陵)、中村美優(スポ2=北海道・旭川北)、小池美朝(スポ3=大分)が300点以上の得点を出し、チームを引っ張る。特に矢原は先週の試合でマークした300点には「納得いっていない」と話していたが、この試合では見事修正し、10点上回る310点を記録した。1207-1179と早大が28点リードで迎えた後半30メートル。第1エンドではいきなり8人中5人が55点と順調な滑り出しを見せる。後半、チーム2位の成績を記録した横塚葵(スポ2=埼玉・栄東)などの活躍もあり、明大との差を広げることに成功した早大は、無敗でブロック戦を戦い抜いた。


安定した点数を出した高橋

 「毎年ブロック優勝を達成しているということで、(優勝)しなければならないという、みんなの中にもプレッシャーがあったと思う」と試合後、助川茜女子主将(政経4=岩手・花巻北)は話した。そのような中で、ルーキーの活躍は非常に大きな意味を持っただろう。矢原や高橋優(社1=岐阜・聖マリア女学院)は、初めこそ緊張した様子もあったが、今では8人のメンバーのなかでプレーする姿が、すっかり定着してきている。1年生が入ったチームを助川は「上手な子が入ってきてくれて上級生の方もいい刺激になって」おり、また、初々しさが残るなか、雰囲気を盛り上げることで、「すでに頼もしい存在」だと言う。一方、高橋は「周りの先輩たちのコールに励まされて、より自分のベストに近いかたちが出せた」と、上級生への感謝を口にした。このような良いチームの雰囲気の中、さらなる飛躍が楽しみだ。


ブロック全勝を果たした女子部

 この試合の勝利で早大はリーグブロック1位となり、優勝決定戦に進出することが決まった。これまでの5戦とは異なり、70メートルでの試合となる次の戦いは、同じ距離で行われ、進出が決まった全日本学生王座決定戦(王座)制覇に向けても重要な一戦になる。「チーム全員で優勝に向かって頑張る」と意気込んだ助川。リーグ戦連覇へ。そしてその先の王座へ。2週間後の戦いが持つ意味は大きい。

(記事 岡秀樹、写真 小田真史)

結果

〇早大2538-2496明大

コメント

助川茜女子主将(政経4=岩手・花巻北)

――今試合の勝利でブロック優勝を決めましたが、現在の心境としてはいかがでしょうか

早稲田女子として毎年ブロック優勝を達成しているということで、(優勝)しなければならないという、みんなの中にもプレッシャーがあったと思います。その中で、無事に全勝ブロック優勝をすることができてとてもうれしく思っています。

――2週間ぶりの実戦でしたが、ご自身の感触としてはいかがでしたか

しっかり点数を出すということができていなくて先週(メンバーから)外れたというかたちでした。「じゃあ今週」という気持ちで臨んだのですが、なかなか自分の中で納得のいくプレーであったり、点数であったりができなかったので、そこについてはすごく悔しいなと思っています。

――矢原七海(スポ1=福岡・柏陵)、髙橋優(社1=岐阜・聖マリア女子学院)の1年生の2人がメンバーに入っていますが、チームにとってどのような存在でしょうか

やっぱり、上手な子が入ってきてくれて上級生の方もいい刺激になっています。また、初々しさというか、雰囲気を盛り上げてくれるので、もうすでに頼もしいなという存在ですね。

――優勝決定戦では的への距離が変わりますが、その点に関しての対応はどのように考えていますか

優勝決定戦では距離が70メートルになりますが、私たちが目標としている王座(全日本学生女子王座決定戦)という舞台も70メートルの距離になるので、この2週間の期間でしっかりと準備していきたいなと思います。

――最後に次戦に向けての意気込みをお願いします

去年優勝決定戦の方も早稲田が勝ちました。せっかく2連覇できる状況にいます。チーム全員で優勝に向かって頑張ります。個人としてはリーグ戦満足できるプレーができなかった悔しさがありますので、優勝決定戦という舞台で納得のいくプレーができればいいなと主将としても、個人としてもできればいいなと思います。

髙橋優(社1=岐阜・聖マリア女子学院)

――今試合を振り返ってみていかがですか

 50メートルの1回目が低い点数でスタートしたのですが、その後は切り替えることができ、自分の射ができました。そこは満足しています。50メートルの時よも30メートルの時は乗ってきたというか、周りの先輩たちのコールに励まされて、より自分のベストに近いかたちが出せたと思います。

――試合を通して意識されていた点はありますか

 これまでリーグ戦(関東学生リーグ)2戦から出場してきて、弱気になった射がミスにつながっていました。強く射つというのは一貫して意識していました。

――試合を通して変わってきたと感じる部分は他にありますか

 最初は緊張してばっかりでした。自分の射でいっぱいいっぱいでしたが、だんだんと声掛けできる余裕が生まれてきました。試合を楽しむという部分も変わってきたかなと思います。

――70メートルの距離に対しての調整に関してはいかがですか

 すごく個人的な話なのですが、受験勉強で半年近くアーチェリーを休んでいて。ボンドが今かなり下がっている状態で、70メートルの距離だと風が吹いたらバラケやすく、課題は山積みですが、少しでもポンドを上げて自信を持って頑張ります。

――改めて最後に意気込みをお願いします

 まず、優勝決定戦のメンバーに入れるように1週間頑張ります。