文・写真=鈴木栄一

第3クォーターに16得点、勝利を引き寄せる働き

4月28日、琉球ゴールデンキングスは名古屋ダイヤモンドドルフィンズとのクォーターファイナル第2戦を77-53で快勝。シリーズを1勝1敗のタイに持ち込んだ。負けたらシーズン終了となる崖っぷちの状況で、琉球を牽引したのは古川孝敏だった。

第1戦、琉球は第1クォーターでわずか4得点と出だしで沈黙したのが敗因となった。それだけに試合の入りがより重要視される中で古川は開始直後からスクリーンを使った得意のキャッチ&シュートで外角シュートを2本連続で成功。これで琉球は伸び伸びとプレーできるようになった。

圧巻だったのは5点を追いかける展開で迎えた第3クォーターだった。古川がこのクォーターだけで3ポイントシュート4本中4本成功の16得点と爆発したことで、琉球は32-12と圧倒。この勢いのまま第4クォーターも押し切って快勝を収めた。

「負けたら後がなかったので、そこに対する思いはすごく強かったです。ただ、チームとしてまとまってやることが大事と、昨日の試合を踏まえてより感じていました」

このように古川は試合を振り返ると、第3クォーターの大暴れについては「後半の1本目が決まり、自分の中で気持ちが乗って来たところがありました。やってやろうかなと思って、アグレッシブに狙えるところは全部打ちにいきました。あそこで相手を潰しきる。手を緩めたくないと思っていました」と続ける。

安藤周人とのマッチアップ「オフェンスよりも大事」

チーム随一のシューターとして、「自分が決める気持ちをより一層強く持っていました」と言う古川だが、一方で計26得点を挙げられたのはスクリーンをかけ、パスをくれたチームメートの協力があってこそ。チームで作り上げた得点であることを強調する。

「得点で僕が結果を残せたのは目につくところではありましたけど、数字に出ないところで、5人でしっかり意思が統一されていました。誰か個人がどうではなく、みんなの連携ができていたからこそです」

攻撃面が目立った古川であるが、見逃してならないのはこの2試合、名古屋Dの誇るシューターである安藤周人をマークし、彼の3ポイントシュートを9本中成功わずか1本に抑えていることだ。「オフェンスよりも、彼に気持ち良くプレーさせないことが大事。シーズンを通してやられた部分も多かったですし、そこでどれだけ苦しめるのか、自分にとって大きなポイントとしてプレーしています」

今日の第3戦においても、古川が最も大切にするのは、泥臭くタフな守備となる。「後半は18失点でしたが、向こうが疲れている感覚がありました。あれだけ全員でプレッシャーをかけるのが自分たちが求めているスタンダードなので、これを続けたい」

こう古川が語るように、第2戦と同じ強度のディフェンスを40分間を貫くことができれば、琉球の望む結末は自ずと出るはずだ。