東京六大学野球春季リーグの第3週2日目が行われ、第1試合では明大が逆転勝ちで早大に連勝。チーム開幕週となった先週に続く2つ目の勝ち点を獲得した。 常総学院時代には甲子園でも本塁打を放っている和田が神宮でも待望の本塁打を放った  主砲がつい…

 東京六大学野球春季リーグの第3週2日目が行われ、第1試合では明大が逆転勝ちで早大に連勝。チーム開幕週となった先週に続く2つ目の勝ち点を獲得した。

 

常総学院時代には甲子園でも本塁打を放っている和田が神宮でも待望の本塁打を放った

 

 主砲がついに長い眠りから目を覚ました。

 和田慎吾(4年・常総学院)は、デビュー戦となった1年春の早大戦の満塁の場面でいきなりセンターオーバーの二塁打を放つなど、かねてから187センチの恵まれた体格を生かした長打力が期待されていた。

 だが、なかなか結果を残せずにおり、今季もこれまでスタメン起用されながらも開幕から10打席で安打が無かった。善波達也監督も「もう代えようかと思ってはいました」と振り返る。しかし4回、後のない打席ともいえた11打席目に、レフトスタンドへ飛び込むリーグ戦初本塁打は貴重な同点2ランとなった。

 その直後に早大に勝ち越しを許したが、そのまま1点リードされた8回にまたも和田。今度はセンター深くのバックスクリーン横に飛び込む逆転3ラン本塁打を放ち、これが決勝点となった。
このリードを前の回から好投していた左腕・磯村峻平(2年・中京大中京)、前日に8回116球を投げ1失点で勝利を挙げていたドラフト上位候補右腕・森下暢仁(4年・大分商)の2人で守り、5対3の逆転勝ちを収めた。

 試合後、善波監督は「和田がよくぞ打ってくれました」と称えた。前日の喜多真吾(4年・広陵)に続く4年生の決勝打や森下の好投に「4年生が活躍するのが学生野球の一番良い姿なので、これからも頑張ってもらえれば」と目を細めた。

 また、和田もようやく持ち味を発揮できたとあって試合後の取材でも終始安堵の笑顔を見せた。無安打に終わった昨日の試合後は、打ち込みを善波監督やコーチが見守り、学生コーチが打撃投手として投げ込んでくれたことに感謝を示し「活躍することで恩返しをしていきたいです」と今後のさらなる飛躍を誓った。

■明治大vs早稲田大2回戦

明大 000200030=5
早大 200100000=3

【明】竹田、伊勢、○磯村、森下-西野、篠原
【早】西垣、今西、●柴田、徳山-小藤

本塁打:明大・和田《4回2ラン、8回3ラン》

 

好救援の磯村が今季初勝利を飾った

 

文・写真/高木遊