文・写真=鈴木栄一

前半を終えて41-16、一方的な展開で名古屋Dが先勝

4月27日、チャンピオンシップのクォーターファイナルで名古屋ダイヤモンドドルフィンズが敵地に乗り込み琉球ゴールデンキングスと対戦。第1クォーターで21-4といきなり攻守で圧倒。これで勢いに乗ると、最後まで琉球に付け入る隙を与えず69-53で快勝した。

第1クォーター、名古屋Dは琉球の粗いオフェンスにつけ込み、中東泰斗、安藤周人とターンオーバー奪取からの速攻を沈め9-2と先行する。ここで琉球はタイムアウトを取るが、名古屋Dの勢いは止まらない。

守ってもこのクォーターだけで6ターンオーバーを喫した琉球の淡白な攻めにも助けられて得点を許さない。第2クォーターも名古屋Dが攻守に圧倒し、前半を終えて41-16とまさかの大量リードとなった。

後半、なんとか反撃のきっかけをつかみたい琉球だが、第3クォーター開始から名古屋Dは本日18得点16リバウンドとゴール下を支配したヒルトン・アームストロングがいきなりの連続得点。さらに安藤が再びファストブレイクを決め、リードを31点にまで広げる盤石の試合運びで、そのまま余裕で逃げ切った。

「最高のメンタルで最初から集中して入ってくれた」

会心の勝利に名古屋Dの梶山信吾ヘッドコーチは「今日は最高の出来でした。選手たちが最高のインテンシティ、最高のメンタルで最初から集中して入ってくれました。それに限ります」と選手たちを絶賛する。

そして堅守が一番の勝因だったと振り返る。「今日はディフェンスが特に良かったので、オフェンスも僕たちらしくできました。戦術というより、気持ちでディフェンスをやり、全員が死に物狂いでリバウンドを取ったのが大きかったです」

昨シーズンの名古屋Dは、クォーターファイナルでの琉球戦で敗退している。だからこそ選手たちはリベンジの思いを強く持って臨んだが、指揮官はそこに重きを置きすぎなかったのが良かったという。「リベンジの意識が強すぎると余計な力が入ってしまいます。そこは60試合やってきたことをやろうね、と言いました。その意識を選手たちは高く持ってくれました」

また、梶山ヘッドコーチは「昨シーズンも1試合目に勝っていて、その後で負けてしまいました。ここから勝てるようにもう一度、気を引き締めないといけない。琉球さんがこのまま終わるはずがありません」と、明日の第2戦しか見ていない。

雪辱を誓う岸本「ディフェンスを地道にやるしかない」

一方、まさかの大敗となった琉球の佐々宜央ヘッドコーチは、「今日、一人ひとりが自分でやってやろうという気持ちが出すぎてしまった。そこをコントロールできなかった自分の責任です。そこに尽きます。チームがバラバラになってしまい、一番自分のコーチングでは見たくない光景になってしまった」とチームのまとまりを欠いての自滅だったと語る。

特に「全く意図したものと違うシュートばかりでした。第1クォーター残り3分、アイラ(ブラウン)が3ポイントを放ちましたが、あれが初めての良いシュートでした。良いシュートを打っていてもシュートの確率は40%台、そこに悪いシュートが入ったら成功率は1割、2割台になってしまいます。良い形で打てたシュートはほとんどなかったです」と言うくらいシュートセレクションが悪かった。

橋本竜馬が「明日、負けたら終わり。このまま終わるのか、チームとして戦うのかどちらかを選ぶだけだと思います」と語るように、まずはチーム一丸となって40分間プレーすることが求められる。

そして、ディフェンスで粘り強く戦い抜くスタイルの貫くことが何よりも重要だ。岸本隆一も「良いプレーも悪いプレーも含めて同じ精神状態でプレーしていかないと自分たちのリズムになりにくい。オフェンスがうまくいかないくらいの心構えでディフェンスを地道にやるしかない」と語る。

それぞれが別の方向を見て、バラバラになっていた琉球が一体感を取り戻せるのか。明日の第2戦、勝敗を分ける最初のチェックポイントはこの部分になりそうだ。