専門誌では読めない雑学コラム
木村和久の「お気楽ゴルフ」連載●第202回

 最近は、ゴルフのラウンド中に便意が襲い、緊急事態に陥ることはなくなりましたが、昔よりトイレが近いのは確かです。

 この前、尿管結石をやらかしてのたうち回ったのですが、その時に「結石がまだ体内に残っているから」と医師に言われて、利尿剤を飲まされました。そうしたら、今トイレに行ったばかりなのに、すぐさま尿意を感じて、すごい勢いでトイレに駆け込みました。で、そんなに出ないと思ったら、またドバッと出るんです。

 自分が飲んだ水の量と、出した水分量が一致しないんですけど……。どうみても、出る量が多いから、もうすぐ干からびてしまうんじゃないか、と戦々恐々でした。

 まあ、これは稀有な例ですが、先輩の方々とゴルフに行くと、みなさん、ほんとに頻繁にトイレに行きます。小用は近くの草むらで済ませるので、さほど問題はありません。でも、なかには草むらの奥へと忽然と消える方もいます。

 先輩ですから、その草むらで何をしているのか、それ以上は聞けません。だいたい明日は自分が草むらで、何かを落としているかもしれませんし……。

 そんななか、現在自分がゴルフ場のトイレに駆け込まなくなったのは、健康管理をして、突発性便意を未然に防いでいるからです。

 実際のところ、毎朝、朝食後に便意をもよおしたら、5分も耐えられません。それぐらい、我慢が効かない体になりました。だから、いつも午前中はトイレの場所を確保して仕事をしています。

 にもかかわらず、最近ゴルフ場においては、どうしてトイレで失敗しなくなったのか。それは、朝早く起きて排便対策をしっかりやっているからです。

 ゴルフ場でトイレに行きたくなる最大の要因は、スタート直前に食事を摂ることです。だから、スタート前には食べません。

 だって、食事をして立ち上がって、スタスタと歩くわけでしょ。そりゃ、2~3ホール目に便意をもよおすのは、当たり前じゃないですか。

 または、スタート1時間前にクラブハウスで食事を摂るとしましょう。そこから練習でもすりゃいいのに、たいていはそのままクラブハウスに残って、先輩や取引先の偉い人とかと、芸能界裏話みたいなネタで盛り上がったりするわけです。

 すると、全員大爆笑で時間を忘れ、誰かが「オッといけない。そろそろスタートですね」と言って、そそくさとキャディーマスター室前へ。そこで、トイレに行きたいけど、時間もないし、出る様子もないので、そのままスタートします。

 けど、そうした場合、スタートホールのセカンドショットを打った辺りで、たいてい便意がもよおしてきます。よくあるパターンですね。

 こういうことを未然に防ぐにはどうしたらいいのか。状況を分けて考えてみます。

◆スタートが早い場合
 8時台とか、わりとスタート時間が早い時は、その日の朝はおおよそ5時くらいに起きます。起きたらすぐに、ヨーグルトやジュース、バナナなどを食べて支度し、コースに向かいます。

 もしトイレに行きたくなったら、途中でどこかに寄って済ませればいいだけの話。7時過ぎにコースに着いて、8時スタートならば、それまでは何も口には入れません。

 スタート直前に、お腹に刺激を与えることが一番いけないのです。冷たい飲み物なんて、絶対ダメ。飲むなら、温かい飲み物にしましょう。

 朝のトイレは必ず出す必要はありません。もし出ないなら、そ~っとしておいて、ラウンドをスタートさせます。

 オジさんの場合、お腹方面はデリケートなので、早く出てくるか、便秘気味になって、あとで一気に出るか、です。まあ、それを判断するのが、難しいんですけど……。

◆9時過ぎの遅いスタートの場合
 この時は、7時台にはコースに来て、和食の朝食をガッツリ食べて、そこからすぐに練習をします。コースに着いてからスタートまで、およそ2時間はあります。その間に、トイレもなんとか済ませられるでしょう。

 とにかく、食事をして暖かい場所で動かないのが、一番いけないのです。外に出て外気を浴びて、体を動かせば、30分ぐらいで自然に便意はもよおしてきます。さすれば、楽しくゴルフができるってものです。

 今や、アマチュアゴルファーの平均年齢は60歳を超える、と言われています。ゆえに、お年寄りの多い古い名門コースに行くと、やたらとトイレが多いことに驚きます。

 はや2ホール目にはトイレを発見できます。「今、スタートしたばっかりだろう。誰が使うんだよ」って思っていたら、自分が使ったりして……。要は、自分がだんだん歳を取るに従って、トイレが近くにある有難みを身に沁みてわかってくるのです。

 アマチュアゴルファー600万人のうち半数以上は、もはやジジイかオヤジです。だったら、みなさん、以前よりトイレが近いはず。今後、すべてのゴルフ場に対して、”トイレを倍増させる運動”を展開させていきましょう。

 そして、トイレガイドの作成ですね。コースガイドはありますが、トイレガイドはないじゃないですか。この場合のトイレガイドは、「5番の茶店にある」といったオーソドックスなものではありません。

 たとえばラウンド中、突発的に便意をもよおした。急にトイレに行きたくなったけど、近くにトイレがない。でも、キャディーさんに聞くと、「あの林を抜けると、トイレがあるから」なんて、言ってくれることがあります。これぞ、”天の啓示”。慌てて、内股で駆けていきます。



急にもよおしてきたら、確かにプレーどころではありませんからね...

 つまり、ゴルフ場のレイアウトって、複雑に配置されていますよね。それに照らし合わせて、現状あるインフラでいいから”トイレハザードマップ”を作るわけです。そうすれば、簡単にトイレ探しができるのです。

 正直言って、トイレに行きたくなったら、プレーどころではありません。そのホールをギブアップしてもいいから、出すものを出したい――そういう気持ちです。そんなストレスを、できるだけ解消できるような環境を整えていければな、と思うわけです。

 さて、なんだかんだやって、ハーフをうまく切り抜けたところで、今度は昼休みがやってきます。

 この時、朝のうちに1日の排便を済ましている場合は、何ら構うことはありません。カツ丼だろうが、ビールだろうが、キャベツのハルピン漬けだろうが、好きに食べてください。

 しかし、朝から直腸の辺りで”排便攻防戦”がこう着状態になっている。あるいは、排便はしたけど、通常の半分程度だった方は、昼食は軽めにしたほうがいいでしょう。

 天ぷらそばとか、サンドウィッチとかね。ガッツリ食うと、午後のプレーでお腹が圧迫されて、トイレ探しをするはめになりますよ。

 とまあ、このように排便スケジュールを管理してゴルフをやり出したら、トイレで大騒ぎするようなことは皆無になりました。

 そうそう、ラウンド前夜もたくさんお酒を飲まない。飲めば翌日、軟便か下痢になりがちです。しかも始まり出したら、下痢は止まりませんから。ラウンド中、しょっちゅうトイレに行くことになります。

 だから、プレー前夜はお酒を飲まないし、つき合いで飲んでも1、2杯です。

 さらに、夕食も肉類を控えめにして、野菜を多めで、慣れないものは食べない。タイ料理とか、インド料理とか、刺激が強いものも避けたいですね。食べる状況になったとしても、辛さを控えめにします。

 ここまでやって、ようやく快適なゴルフができるってものです。

 そういうのは面倒くさいという方は、オムツをしてゴルフですかね……って、そっちのほうが面倒くさいか。でも、そういう時代がマジで来るかもしれませんよ。