今シーズンのFISワールドカップシリーズで13勝をあげ、日本人初の年間総合チャンピオンに輝いた小林陵侑。昨シーズンまでワールドカップ未勝利だった22歳の若武者が、一気に才能を開花させ、世界を席巻する大活躍を見せた。

■平昌オリンピックの入賞で大器の片鱗を見せる

小林陵侑は高校までジャンプとノルディック複合の両種目に取り組んでいた。中学時代は全国大会でジャンプと複合の2冠制覇を達成している。高校卒業後、ソチ五輪ラージヒル銀メダルの葛西紀明が選手兼監督を務める土屋ホームに入社し、ジャンプに専念することになった。2016年シーズンから本格的にワールドカップに参戦するも、2017年シーズンの開幕戦で初優勝を達成した兄・小林潤志郎とは裏腹に、結果を残すことはできないでいた。陵侑の名が知れ渡ったのは2018年の平昌オリンピック。ノーマルヒルで7位入賞、ラージヒルで10位と、日本勢でトップの成績を残す健闘を見せ、翌シーズンの飛躍を予感させた。

■史上2位タイの13勝をあげ日本人初のワールドカップ総合王者に

迎えた今シーズン、開幕戦で3位に入り、ワールドカップの個人戦で初の表彰台に立った陵侑は、第2戦で初優勝を達成。第3戦でも平昌オリンピックの金メダリストたちを抑えて連勝を果たし、一気に世界のトップ選手の仲間入りを果たした。圧巻の強さを見せたのは、年末年始にドイツとオーストリアで2戦ずつ計4戦行われる伝統の「ジャンプ週間」。形状の異なるジャンプ台を短期間で転戦するため、連続で勝つのが難しいといわれるジャンプ週間で、陵侑は4戦全勝を達成。67回の歴史で過去2人しかいないジャンプ週間完全制覇の偉業を成し遂げ、その名を歴史に刻んだ。その後もワールドカップ史上最多記録に並ぶ6連勝など、着々と優勝、表彰台を積み重ねた陵侑は、シーズン個人戦28戦で史上2位タイの13勝を挙げ、表彰台に21回立つ大活躍。日本人史上初のワールドカップ年間総合王者に輝いた。


■「The REAL」が徹底取材で小林陵侑覚醒の秘密を探る

シーズン開幕前に体幹などを鍛えたことで踏み切りへのアプローチポジションが一定し、飛び出しの力強さが増した陵侑。また、今季は靴底を5ミリ厚くし、スキー板と靴の間に挟むプレートは5ミリ削った。この微調整により、飛び出した瞬間にスキー板がすぐ体の方にくるようになり、踏み切りから飛行姿勢への移行が早くなって飛距離が伸びるようになったのだ。J SPORTSのドキュメンタリー番組「The REAL」では、「小林陵侑 天才の覚醒」と題し、所属チームの監督兼現役日本代表選手でもある葛西紀明からの指導やトレーニング模様を徹底取材し、陵侑の覚醒の秘密を探る。また、ジャンプ解説者の竹内元康氏が陵侑へのロングインタビューを敢行し、大会の映像を見ながら世界最強のジャンパーへと急成長した要因に迫っていく。

Profile
小林陵侑(こばやしりょうゆう) 1996年岩手県生まれ。盛岡中央高校から2015年に土屋ホームへ入社。今季のワールドカップ28戦で優勝13回、2位3回、3位5回と圧倒的な強さを発揮し、欧州勢以外で初の年間総合王者に輝いた。

文=エンターバンク

放送情報

ドキュメンタリー ~The REAL~ 【スキージャンプ】小林陵侑 天才の覚醒
放送日時:2019年4月26日(金)23:00~
チャンネル:J SPORTS 3
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。