苦しみながらも決勝進出を果たした。相手は社会人の部代表の東京武蔵野シティFC。前半9分に失点を許したが、後半アディショナルタイム3分、6分に立て続けにゴール。〝奇跡的〟逆転で天皇杯出場に王手をかけた。


 

 試合終盤にドラマが待っていた。リードを許していた明大に、待望の瞬間が訪れる。アディショナルタイム3分、瀬古のクロスボールのこぼれ玉を小柏がゴール左端に突き刺し、同点。「確実に決めろと言われていた」。途中出場の小柏が監督の采配に応えた。

 一度ついた勢いは止まらなかった。同点ゴールから3分後、左サイドを駆け抜けた須貝のクロスボールが相手のハンドを誘発しPKを獲得。決めれば勝利の場面、キッカーには主将の佐藤亮が名乗り出た。「この大事な場面で蹴るのは主将しかない」。相手GKの動きを冷静に読み、チームの勝利を導く逆転弾を決めた。土壇場での逆転に成功した明大。「最後まで走って、ボールに食らいついた結果」(佐藤亮)。勝利への執念が実った。

 天皇杯出場を懸け、5月11日に早大と対戦する。昨年度の関東大学1部リーグ戦では1勝1敗と実力は拮抗(きっこう)している相手。「勝つには全員の力が必要となる。いい準備をして臨みたい」(小柏)。一丸となって勝利を目指し、天皇杯の切符つかみ取る。

[浅野拓磨]

試合後のコメント
栗田大輔監督
――試合を終えていかがですか。
 「1年にこういうゲームは何度もできないので、この試合をターニングポイントにしてほしいです」

――勝因を教えてください。

 「前半がすごく悪かったので、ハーフタイムに修正をしました。後半は戦う姿勢やベースを思い出してくれて、執念が実ったと思います」

佐藤亮
――本日の試合を振り返っていかがでしたか。

 「勝ち切れたことが大きかったです。Jクラブのチームを倒すという目標を掲げた以上、ここで負ける訳にはいきませんでした。勝てたことが良かったです。仲間や観客の方々が声を出して応援してくださったので、とても励みになりました」

――残り3分での逆転でした。
 「いままでの人生の中でもなかなかないですね。最後まで走って、ボールに食らいついた結果だと思います」

――PKを決めました。
 「キッカーを自分で志願をしました。あそこの場面で自分が蹴らないで誰が決めるんだという気持ちでした。周りも自分にボールを渡してくれました。決めることができて良かったです」

――蹴る方向は決めていましたか。
 「最後まで悩みましたが、蹴る瞬間にGKが逆に飛ぶのが見えたので、冷静に決めることができました」

小柏
――早大戦への意気込みをお願いします。

 「チーム全員の力が必要です。みんながいい準備をして臨みます」