2019年4月20日、フィギュアスケート羽生結弦選手五輪二連覇を称えるモニュメントのデザイン発表式が仙台市内で開催。羽生選手本人も参加した式典は(応募総数20,113件の中から抽選で選ばれた)600名の参加者を中心に執り行われ、YouTub…
2019年4月20日、フィギュアスケート羽生結弦選手五輪二連覇を称えるモニュメントのデザイン発表式が仙台市内で開催。羽生選手本人も参加した式典は(応募総数20,113件の中から抽選で選ばれた)600名の参加者を中心に執り行われ、YouTubeライブでも配信され、新モニュメントのデザインがお披露目された。
故郷・仙台の地で披露された新モニュメントは、2018年平昌冬季五輪で魅せたフリーの演技「SEIMEI」をデザインしたもの。ステージに登壇し、言葉を述べた羽生選手は「感謝」という言葉から口を開く。
「前日からの設営の人にも感謝してますし、何よりも仙台市民、全国の応援してくださる方々に感謝したい」
昨年4月22日の祝賀パレード以来、約1年ぶりとなる故郷への凱旋。仙台で過ごす優しく貴重な時間は、あっという間に過ぎていった。
平成生まれのアスリート・羽生結弦は、変わらぬ風格と凛とした佇まいで存在し、「仙台」の「結弦くん」の「ゆづスマイル」は、もちろん健在。平成最後の4月、仙台の地で「結弦くん日和」を実現させた王者の証。それなのに終始、謙虚な言葉を続けるあたりも彼の愛される個性だろう。
「記録として残るのではなく、歴史に刻まれるというのは凄いことだと思う」そう話し、「荒川(静香)さんの隣に自分が2人並ぶ、というのは恐縮」
そう照れ笑いする様子は、地元ならではの微笑ましい光景の一つだ。4月の仙台は、羽生選手にとっても仙台や東北の人にとっても、待ち遠しい春の風景になっている。そして、地元仙台の子供たちへの想いを表現することも忘れなかった。
「このモニュメントをきっかけに1人でも多くの子供達がスケートを始める子がいたらいいなと思う。とにかく夢を持って、夢がなかったら目標を持って、純粋な気持ちを忘れずに」
式典後の会見でファンについて尋ねられると、人間味あふれるコメントも残した。
「(ファンの存在は)辛いことも、うれしいことも、もしかしたら自分よりも辛くなってくれたり、喜んでくれていたりする。一言でいうと自分のスケートの源」
モニュメントは、日本フィギュアスケート発祥の地とされる「五色沼」そばの地下鉄東西線「国際センター駅」前に建つ予定。この場所には、2017年にも(14年ソチ五輪ショートプログラムで演技した)「パリの散歩道」がデザインされたモニュメントが建てられており、羽生選手にとって2つ目のモニュメントが仙台でのお披露目を今か今かと待っている状態だ。
除幕式は29日、地下鉄東西線「国際センター駅」で行われる。残念ながら、「仙台」の「結弦くん」の姿こそないが、モニュメントは仙台の人達の沢山の愛に触れ、杜の都で輝きを増すだろう。
文/スポーツブル編集部 画像提供/フィギュアスケートモニュメント事務局