春、新人たちは眩いほどのフレッシュな輝きを見せる。 “実力の東都”とも評される東都大学野球リーグで、躍動するルーキーがいる。「1年生の春から、リーグ戦でスタメン出場をするためにやってきた」と、真っ直ぐな眼差しで語るのは、亜細亜大学1年生・…

春、新人たちは眩いほどのフレッシュな輝きを見せる。

“実力の東都”とも評される東都大学野球リーグで、躍動するルーキーがいる。「1年生の春から、リーグ戦でスタメン出場をするためにやってきた」と、真っ直ぐな眼差しで語るのは、亜細亜大学1年生・田中幹也選手。16日のスタメンデビューで3安打3打点と大活躍し、ファンに強烈なインパクトを残した。

東海大菅生高校では2年生の夏に甲子園に出場し、4強入り。ショートでの華麗な守備や塁へと走る姿は、まるで忍者のようだと評された。身長165cmと小柄だが、体格から放たれるオーラには目を見張るものがある。高校時代はショートを守っていたが、大学ではセカンド。「動きが真逆なのでセカンドは難しい」と話すが、捕球してからのスピード、一歩目の足の速さは1年生とは思えない俊敏さだ。

※小さな身体で、果敢に相手に向かっていく田中

今はバッテイングに力を入れて練習をしているという田中。高校時代と比べて倍の量となる1日800回、多い時では1000回ほどバットを振り込む。心がけているのは、バットをこぶし1個分短く持ちコンパクトに振ること。大学4年間で100安打達成を目標にしているが、そのカウントダウンは始まったばかりだ。

試合に対する気合いも先輩たちには負けていない。出塁すれば雄叫びをあげ、守備中も声を出してチームを鼓舞している。試合終了の瞬間まで絶対に諦めず、自分より大きな相手に立ち向かっていく。田中の一挙手一投足が、亜細亜大学野球部に新たな化学反応を起こそうとしている。

大学野球ファンを魅了する期待の新星が、また1人現れた。